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image1020.png公開年:2008年
公開国:アメリカ
時 間:120分
監 督:トニー・ギルロイ
出 演:ジョージ・クルーニー、トム・ウィルキンソン、ティルダ・スウィントン、シドニー・ポラック、マイケル・オキーフ 他
受 賞:【2007年/第80回アカデミー賞】助演女優賞(ティルダ・スウィントン)
コピー:【フィクサー】……弁護士事務所に所属する“もみ消しのプロ”。
男は、完璧に罪を消せるはずだった・・・・・・。

ニューヨークの弁護士事務所で、法律で解決できない案件を揉み消す仕事を担当する男マイケル・クレイトン。その汚れ仕事に嫌気が差していたクレイトンは、事務所をやめようとレストラン経営に手を出したが失敗し、多額の負債を抱えてしまう。その頃、事務所は、農薬関連の大企業U・ノース社側の弁護団として大規模集団訴訟を抱えていたが、その公判のさなか、主任弁護士のアーサーが全裸になるという事件をおこしてしまう。さっそくマイケルが派遣されるが、親友でもあるアーサーの対応に苦慮する。自分は正気だと主張するアーサーをひとまずホテルに軟禁するが、隙をみて脱走。そこから、自分の金銭問題も相まって、思いも掛けない窮地に陥っていく…というストーリー。

一見複雑な内容に見えて、実は非常にシンプル極まりないストーリー。それなのに、ここまで味のある作品に仕上がっているのは、ひとえに監督のセンスの賜物だろう。ちなみに監督&脚本のトニー・ギルロイは、『ボーン・アイデンティティー』シリーズの脚本家である。
頭の上にびっしりと霧がかかったような世界観。ぬるぬると進むストーリー。かと思うと、始めの方の、馬を愛でようとしたら後ろで大爆発なんてのもあって、掴みもOK。

扱っているのが公害訴訟だし、友人が殺されちゃう展開なので、社会正義に打ち震える流れになっちゃいそうなんだけど、本人の経済的苦境と打算的な振る舞いで、最後までどっちに倒れるのかわからない状況を作り出しているのが秀逸。
最後のエンドロールに入ってのニヤリってのも粋な演出だと思う。あのニヤリの表情一つで、“色んな意味で”勝ったということが表現できている。

シナリオで唯一の不備は、フィクサーという役割が、単なる閑職にしか見えないところか。本人も訴訟担当に戻して欲しいといっているので、雑務程度にしか映らない。もうちょとと特殊技能である部分を強調してもよかったかと。
#いや、大体にして原題は“MICHAEL CLAYTON”じゃないか。そう、“マイケル・クレイトンという男”とか、そんな感じの方がニュアンスとしては正しいわけだ。

じめっとした雰囲気の中、心の機微がピリピリと伝わってくるような演技を見せてくれたティルダ・スウィントン。でも、確かに演技はすばらしかったが、オスカーの価値があったかどうかは微妙。そのときのノミネート者を見てみると、消去法だった気がしないでもない(『アイム・ノット・ゼア』でケイト・ブランシェットにあげるか、どっちかってところ)。

ジョージ・クルーニーのこれまでの作品で一番愉しめた作品かも。誤解を恐れずに一言で表せば、“大人”の作品。ぐいぐい惹きこまれた。お薦めする。



負けるな日本

 

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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