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公開年:2008年
公開国:アメリカ
時 間:106分
監 督:ギジェルモ・アリアガ
出 演:シャーリーズ・セロン、キム・ベイシンガー、ジェニファー・ローレンス、ホセ・マリア・ヤスピク、ヨアキム・デ・アルメイダ、ジョン・コーベット、ダニー・ピノ、J・D・パルド、ブレット・カレン、テッサ・イア 他
受 賞:【2008年/第65回ヴェネチア国際映画祭】マストロヤンニ賞[新人俳優賞](ジェニファー・ローレンス)
コピー:愛の傷なら、いつか輝く。
アメリカ・ポートランド。高級レストランの女マネージャー・シルヴィアは、行きずりの情事を繰り返していたが、そんな彼女のところに、見知らぬ男が一人の少女を連れてくる…。ニューメキシコ州。ジーナとメキシコ人のニックは国境を超えて不倫関係にあったが、密会に利用していたトレーラーハウスが炎上して、2人は死んでしまう。残されたジーナの夫は、不倫相手の家族を激しく憎むが、娘のマリアーナはその家族の息子と恋愛関係になってしまう…というストーリー。
悪くはないのだが、昨日『抱擁のかけら』を観てしまったのが不運。時制の混在演出も、愛にまつわるテーマも、奇しくもほぼ一緒。まったく予備知識もなく、偶然に連続鑑賞してしまった。
#まあ、時制がいったりきたりするのは、アリアガの十八番だから、パクリとかそういうことではもちろんない。
『21グラム』『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』『バベル』と、ギジェルモ・アリアガが脚本を手がけた作品を、これまで三本観てきたが、これが初監督作品になるんだね。
ラストは、一瞬かすかに光明が見える気がするけど、自分の母親を殺したことを乗り越えようとしただけではなく、意識の戻った後には、彼の父親を殺したことを乗り越えねばならないという、とてつもなく高いハードルがまだまだ残っているわけで…。底なし沼に沈むスピードが落ちこそすれど、底にいることは変わらないという、この無間地獄のような救いのなさが、アリアガらしさ。
これまで観た三本は、いささかトンガった演出が多かったので、アリアガの頭の中にあったものとは乖離があったのかもしれない。本作はハードな内容なのに、奇を衒ったような感じがせず、こなれた感じ。さすがにアルモドバルと比較しちゃいけないんだけど、初監督としては大したものなのではないだろうか。
この映画を20代や30歳そこそこの時に観たとしたら、私には受け止めきれたかどうかわからないなぁ。家庭を顧みず浮気をするのも、子供を捨てるのも、見境なく異性と関係を持つのも、ただ“悪い”で片付けてしまって、それ以上、感じることを拒絶してしまったかもしれない。その辺にころがっているシチュエーションではないけれど、それほど突飛にも感じないのは、やはり年を重ねたからな気もする。
どっぷり中年の人はもちろん、中年に足を踏み入れつつある人にお薦めする。ある意味、自分の人間としてのキャパを図るものさしになるかもしれない。
#シャーリーズ・セロンはオスカーを獲ってしまった余裕というか、貫禄すら感じますな。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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