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公開年:2010年
公開国:アメリカ
時 間:100分
監 督:フィリップ・ノイス
出 演:アンジェリーナ・ジョリー、リーヴ・シュレイバー、キウェテル・イジョフォー、ダニエル・オルブリフスキー、アンドレ・ブラウアー 他
コピー:彼女は、何者なのか?
ある日、CIAに勤務するイヴリン・ソルトは、ロシアから逃亡してきたという密告者を尋問するが、突然その密告者が、大統領暗殺のためにロシアのスパイがニューヨークに潜伏中であり、さらにそのスパイが目の前のイヴリンであるといい始める。何かの罠だと弁明するが、CIAの同僚たちは彼女を拘束しようとする。追いつめられたソルトは、決死の逃亡を図るのだったが…というストーリー。
まだレンタルし始めたばっかりだから、ネタバレの警告をしておく。以下、完全にネタバレ注意。
結論を言ってしまうと、残念ながらイマイチだった。主演のアンジーにおそらく非はない。しっかりアクションもこなしていて、単なる売れっ子女優としていい加減な仕事をする気はさらさないわよって声が聞こえてきそうな気概を感じた。さらに、アサシン顔とラブモード顔がしっかり演技じ分けられていて、ダテにオスカー女優じゃない硬軟両面を見せてくれていて、何の問題もないと思う。
根本的な着想もプロットにも問題はない。問題は、主人公に感情移入できない演出である。
はじめは、ソルトがあらぬ疑いをかけられて、さらに夫まで誘拐されているらしく、きっと誰かにハメられていて、その疑いを晴らしつつ愛する夫も救わなければならないんだな~、あーこりゃ大変だーと、彼女目線で映画を観るのだ。すっかり彼女に感情移入していたら、なにやら雲行きが怪しくなって、本当にスパイだったのかよ~!ってことに。それまでソルト目線で観ていたのに、突然放り出されてしまう。そこから、この少し悲惨な境遇の女はどういう顛末を迎えるかな…という客観的な目線を強いられる(そういう観方をせざるを得ないと諦める…という表現が正しい)。ところが、ロシアの黒幕のおっさんを殺して、また立場が変化する。おそらくここでは愛する夫を殺されて感情が爆発したんだな…とまた、ソルトに感情移入したくなる。しかしその後、やっぱり大統領暗殺に向かって、CIAの奴らは遠慮なくやっつけ始めちゃうし、一体だれを応援すればいいわけ?何を軸に観たらいいわけ?と混乱状態になる。
いや、話自体はとてもおもしろいのだ。よくデキていると思う。問題は見せ方。同じような映画で『ボーン・アイデンティティー』のシリーズというのがあるが、あっちは事実が徐々に明らかになろうが、さらに謎が深まろうが、ずーっと主人公のジェイソン・ボーン目線なので、映画に没頭できるでしょ。なんで好例があるのに参考にできないか。
監督は、巧みなミスリードを駆使して、観客の鼻をあかしてやったぜ!くらいの気持ちでいるかもしれないが、まったくの逆効果。策に溺れたというか、本当に大事にしなくてはいけない部分を見失ったというか…。あ、この監督『裸足の1500マイル』の監督じゃないか。あの映画も政策批判が前に立って、映画のおもしろさをそっちのけでやっちまったんだよな。同じこと繰り返すなよ。この監督、私の中で、ダメ監督のレッテルを貼られつつあるぞ。2アウトだ。
#まあ、脚本も悪いんだろうけど、そこは演出でカバーしてほしいよ。
旧作になってからで充分。お薦めはしない。
#まあ、続編なんかないだろうよ。これじゃ。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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