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公開国:アメリカ
時 間:120分
監 督:スパイク・リー
出 演:ダニー・アイエロ、スパイク・リー、ビル・ナン、ジョン・タートゥーロ、ジョン・サヴェージ、ルビー・ディー、ロージー・ペレス、オシー・デイヴィス、リチャード・エドソン、ジャンカルロ・エスポジート、サム・ジャクソン、ジョイ・リー、スティーヴ・ホワイト、ミゲル・サンドヴァル、マーティン・ローレンス 他
受 賞:【1989年/第55回NY批評家協会賞】撮影賞 アーネスト・ディッカーソン
【1989年/第15回LA批評家協会賞】作品賞、助演男優賞(ダニー・アイエロ)、監督賞(スパイク・リー)、音楽賞(ビル・リー)
【1999年/アメリカ国立フィルム登録簿】新規登録作品
ブルックリンの黒人街。その年一番の暑さの日。その日も、ピザ屋のオーナー、イタリア系のサルは、息子のピノとヴィトと商売をしてた。配達の合間に恋人のティナに会いに行き、サボってばかりに店員のムーキーも、文句を言いながらも雇い続け、酔っ払いのメイヤーが、小銭をせびりにきても快く店の前を掃除させてお金を渡す。周りは黒人ばかりだったが、サルは、彼らに寛容に接していた。しかし、黒人の“目覚め”を主張するバギン・アウトが、ピザ屋の壁にイタリア系のスターの写真しか飾られていないのを見て、黒人スターの写真を飾れ抗議する。しかし、自分の店に自分のルーツであるイタリア系の写真を貼って何が悪い!と一蹴するサル。バギンは、店をボイコットして仕返ししてやろうと、他の黒人たちに賛同するように声をかけて廻るが…というストーリ。
ピザの宅配をしている黒人がスパイク・リーだな。
私にはこの作品の良さがわからん。良さというか意図がわからん。エンドロールで紹介される、キング牧師の言葉とマルコムXの言葉は真逆のことを言っていると思うけど。
黒人が自らの行いが下品であることを恥とも思わず、志が低いことを他人のせいにし続けている様子を見せられても、楽しいとも思わないのはもちろん、同情もできない。
差別されている境遇から脱するために、相手が自分たちを差別していたことを責め続けても、それ以上の高みに上がれないことを彼らは気付いていない。対等の場所に立って勝負しようとしないことが、差別からの脱却を遅らせていることに、気付いていない。
私は差別されていたのだから、もっと優遇されるべきなのだ。マイノリティがマイノリティであることで地位を確立してしまったら、もっと平たくいうと、マイノリティであることで飯を食ってしまったら、飯を食うために永遠にマイノリティでいなければならなくなるということ(日本でも似たようなことをやっている団体がるけどね)。とにかく醜い。
人間が“仕事”をすることは尊い。だから仕事をしないことは恥だ…という感覚が微塵もないところも、我々日本人とは、生物としての立ち位置が異なる。
まるで、ドブをかき回してるようだ。言葉尻だけ捕らえて、相手を罵倒するクソラップを、そのまま映画にしたような作品。あの展開で、矛先がサルに向かうなんて、クレイジーすぎる。スパイク・リーは、黒人は救いようのない考え方の中にいうことを、思い知らせたいのか、これは仕方が無いことなのだと擁護しているのか、どちらなのかわからん。
映画だと割り切ったとしても、泥沼な地域の出来事をコミカルに描いているだろうか。あまり面白いと感じる部分はない。凡庸な黒人街の日常を描き続け、ラストで二次級数的に盛り上げていく手法は評価できるが、イライラが募り、それらが解消されずに終劇を迎えただけにも思える。
アメリカ人には意味ある作品なんだろう。アメリカの泥の中にいる人間には、感じる何かがあるのかもしれないけど、私にはさっぱり…。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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