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公開年:2011年
公開国:ロシア
時 間:141分
監 督:アレクサンドル・ソクーロフ
出 演:ヨハネス・ツァイラー、アントン・アダシンスキー、イゾルダ・ディシャウク、ゲオルク・フリードリヒ、ハンナ・シグラ 他
受 賞:【2011年/第68回ヴェネチア国際映画祭】金獅子賞(アレクサンドル・ソクーロフ)
コピー:人生は壮大なミステリー
19世紀初頭。神秘的な森に囲まれたドイツの町。学者のファウストは、魂の存在を突き止めるために、死体の解剖を繰り返すなど、研究に邁進していた。しかし、とうとう研究費が底をついてしまう。金の無心のために、ファウストは父の診療所を訪れるが、満足に代金を払えないような貧しい患者に対しても診察を行う父が、金を持っているはずもなく、追い出されてしまう。途方に暮れるファウストが町を彷徨っていると、人々から“悪魔”と称される高利貸マウリツィウスの家に辿り着く。ファウストは指輪を担保に金を借りようとするが断られてしまう。しかし、マウリツィウスは別の形では力になるという謎の言葉を残す。ファウストが帰宅すると、なぜか正装したマウリツィウスが現れ、部屋にあった毒を飲み干してしまう。しかし彼は死なない。その不思議な現象に興味を抱いたファウストは、彼について町へ繰り出していく…というストーリー。
元々、とても二時間そこそこでまとめられるような長さの原作ではないし、本作の冒頭で“原作を自由に翻案”としているように、相当なアレンジを加えている。
#まあ、私、手塚マンガの『ファウスト』くらいしか良く知らないんだけどね。
悪魔メフィスト役は、マウリツィウスという高利貸しの姿で登場する。悪魔の風貌ではなくあくまで人として存在。不思議な行動や容姿なのだが、それでもかろうじて人間の範疇に見える。ファウストに彼が悪魔であることをはっきりと認識させていないところが、一番の翻案かな…と思ったが、壁からワインを出したり、異世界へ放り込んだり、やっぱり悪魔だった。私は、最初から最後まで、人間か悪魔か判然とさせない演出を貫いてほしかった(異世界の描写も薬物によるトリップだという解釈もできる…という余地を残すべきだったと思う)。
結局はファウスト第一部の流れ通りに、若い娘に恋して、学者としての探求心なんぞそっちのけになってしまう姿が描かれる(兄を殺す順番が原作とは異なる)。哲学や天文学などという小難しい事柄なんて、結局は実際の世界において役になんか立たないということなのだが、これは、人間の知性=神の業、本能=悪魔、という構図になっている。
ただ、娘は投獄されているという大事な流れも、さらっとセリフで出てくるだけだし、第二部に出てくるホムンクルスをまったく無意味に登場させたりと、後半の演出は締りが無いといわざるを得ない。そして、実際にものすごく眠くなる。
もしかすると原作の『ファウスト』に造詣の深い人ならば、ここまでエッセンスを抽出してよくぞまとめたと激賞するのかもしれないが、私には、ヴェネチアが金獅子賞を与えるほどのレベルとは到底思えない。4:3映像でレトロ感じを出しために角を丸くした画像など、田舎臭い演出だと思う(中の画像がパキパキに綺麗なんだし)。
#ダサいコピー…
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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