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公開国:西ドイツ
時 間:157分
監 督:ヴェルナー・ヘルツォーク
出 演:クラウス・キンスキー、クラウディア・カルディナーレ、ホセ・レーゴイ、ポール・ヒッチャー 他
受 賞:【1982年/第35回カンヌ国際映画祭】監督賞(ヴェルナー・ヘルツォーク)
19世紀末の南米ペルー。オペラ好きのブライアン・スウィーニー・フィッツジェラルドは、自分のオペラ・ハウスを建設し公演することが夢。インディオたちには発音が難しく、彼は“フィツカラルド”と呼ばれている。かつて鉄道の敷設を試み失敗し破産。今は製氷業をやっているが、さほど儲かっておらず、オペラ・ハウス建設などほど遠かった。ゴムの生産で儲けた成金たちに資金援助を頼むが、まったく相手にされない。そこで、自分もゴムの生産を行うしかないと考えた彼は、手付かずのジャングルにゴム園を作ろうと考える。愛人で娼館の主人であるモリーの援助で、土地と中古船を購入。フィツカラルドは、パウル船長、料理人ウェレケケ、機関士チョロらを雇い出航。パテリア川を上流に遡っていくのだったが…というストーリー。
オペラ好きはわかる。でも、なんで自分の劇場を建てなければいけないのか。見に行くだけでは不満なのか?自分の劇団を常駐させるのは建設よりも多額の資金が必要だ。さらに、なんで山奥に劇場と立てようとするのだ?下流の劇場までいくのは大変だからか?大体にして客がこないぞ。完全に自分が観るためだけに建てるつもりか?
ものすごい情熱と実行力はわかるのだが、ゴールがぼやけているまま、突き進むという異様さ。とにかく金を稼がなければ始まらないということで、新たなゴム園が儲かることを証明しなくてはいけない。でもとても間に合わないということで、二つの河の間にある山を越えてショートカットさせようという話になる。常に情熱を傾ける方向性があさってなのに、馬力だけはものすごい。狂気…には違いないのだが、明らかな狂気とも言いがたく、その境界的な感じが、かえって異様さを際立たせる。
とにかく、この作品が何を観せたいのかわからなくなるのは、必至である。では、訳のわからないお話がいけないのか?というとそんなことはないのだが、ちょっと長すぎなんだよね。この作品。
(以下、ネタバレ)
原住民に襲われそうになるが、懐柔して人足として手なずけ、とてつもない努力と犠牲の末、大きな船の山越えを成し遂げる。もう、オペラハウス建設なんかどうでもいい展開に。
結局は失敗して、なんじゃこの話…と思いきや、最後、オペラの劇団を余った金で呼び寄せて、河上オペラを開催し、流域の人々を喜ばせる。当の彼もさぞや喜んでいると思いきや、神妙な顔つき。この顔つきのせいで、ますまに何が表現したかったのかわからない。
もしかして、あんな無駄な努力なんかせんでもこれで良かったんじゃないのか?と…ここまでやってやっと気付いた表情だとしたら、シュールすぎる。
こんなクレイジーな話なのに、それを支えている、大自然の映像や、急流に揉まれる船の映像は迫力満点だという、このバランスがすごい。船の山越えも実際にやって撮影したんだと思う。奇作だな。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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