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公開年:1973年
公開国:アメリカ
時 間:115分
監 督:マーティン・スコセッシ
出 演:ロバート・デ・ニーロ、ハーヴェイ・カイテル、エイミー・ロビンソン、デヴィッド・プローヴァル、リチャード・ロマナス、デヴィッド・キャラダイン、ロバート・キャラダイン、ヴィック・アルゴ、チェザーレ・ダノーヴァ、ジーニー・ベル、ジョージ・メモリー、マーレイ・モストン、ハリー・ノーサップ 他
受 賞:【1973年/第8回全米批評家協会賞】助演男優賞(ロバート・デ・ニーロ)
【1997年/アメリカ国立フィルム登録簿】新規登録作品


ニューヨーク育ちの27歳のチャーリーは、叔父ジョバンニが経営しているヤクザまがいの会社の手伝いをしている。とはいえ、叔父の組織に真剣に忠義をつくすでもなく、仲間が経営するバーに入りびたるだけにだらだらとした生活を送っている。チャーリーには、ジョニー・ボーイという親友がいたが、彼は短気で仕事が続かず、稼いだ金もすぐにギャンブルや酒や女に使ってしまう男だった。とうとう高利貸しのマイケルへの返済で首が廻らなくなってしまい、取立てに追いかけられていた。そんな中、ジョバンニが、自分が経営するイタリア料理店をチャーリーにまかせようと思っていることを告げる。そろそろ自堕落な生活に区切りをつけて、まともな生活をするべきなのではないかと思い始めていたチャーリーにとって、その申し出は非常にありがたいものだった。しかし、ジョバンニはジョニーの素行を快く思っていないだけではなく、ジョニーの従姉テレサの持病のことを良しと思っておらず、彼らとの付き合いをやめるように暗に指示するのだった。しかし、実はチャーリーはテレサと密かに交際しており…というストーリー。

ハーヴェイ・カイテル演じるチャーリーがとても27歳には見えないわけだが、まあ、昔の人で且つ外人さんはそんなものである。
#今の人て、やっぱり見た目幼いのよ。

そろそろ30歳も見えてくるあたりで人生のことをまじめに考え始めるという、だれしも経験するであろう一つのターニングポイント。友や恋人を取るか仕事を取るか…と書いてしまうと薄っぺらになっちゃうが、うまく折り合いを付けて両方を並存させることができない状況。いままでマジメにやってきているというならば、テレサのことはどうにか説明できたかもしれないが、半ば穀潰しに近いチャーリーが、条件を出せる立場では一切ない。ましてジョニーについては、こいつは手が付けられないとチャーリー本人も思い始めており、イライラが募るばかり。とにかく、ジョニーはクレイジー(演じきったデ・ニーロは、さすがだよ)。

テレサにそんな事情を話すわけにもいかない上に、結婚してして光線は出しまくってくる。そうなったらスパっと別れちゃえばいいんじゃね?って思うかもしれないが、別れることで得るレストランは近所にあるわけで、チャーリーはニューヨークから離れることはできない。別れてもただただ気まずい生活がまっているだけじゃなく、別れ話をした段階で、怒ったテレサが親に話して、そこからジョバンニの耳にでも入った日にゃあ、すべてオジャンになりかねない。
元々は、自分のモラトリアム加減と怠惰さが生んだこととはいえ、どんどん追い詰められていく。
チャーリーがなんでジョニー・ボーイに肩入れするのか、そんな腐れ縁ともいえる深い友情はどこからくるのか…という部分が描かれていれば文句無しだったなと思うが、そこは明らさまに描写しないのが格好いい演出なんじゃん!っていうには理解できる。

このジリジリした感じに、いらいらして愉しめなかった人もいるかもしれないが、それは逆に感情移入しきっている証明だと思う。
一風変わったグローイングアップムービーともいえるし、破滅的なラストは、ニューシネマ的な空気を感じる。なかなか良い作品だと思うのだが、チャーリーの心の葛藤や、その苛立ちを表現する微妙なしぐさや表情にしっかり集中したいので、是非とも吹き替え音声で観たかった(残念ながら字幕のみ)。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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