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公開国:日本
時 間:90分
監 督:石橋義正
出 演:山田孝之、マイコ、石橋杏奈、原田美枝子、鈴木清順、佐藤めぐみ、岩佐真悠子、武藤敬司、奥田瑛二、美波
少年のような姿の男性オブレネリ ブレネリギャーが、公園でベンチに座ってジョアを飲んでいると、神々しい美しさの女性“偉大なミロクローゼ”が隣に座る。一瞬にして恋に落ちたオブレネリ ブレネリギャーは、平凡だった生活が一変する。彼女のために必死で働き、家まで購入するが、始めはうまくいっていた関係も次第にギクシャクしはじめる。そして彼女が別の男性と仲良く歩いているところを目撃してしまう…。一方、青年男子専門の相談員・熊谷ベッソンは、罵倒と激しいダンスで、若者たちの悩みを解決していく…。一方、恋人・ユリの行方を探す片目の浪人・タモンは、謎の盗賊団にさらわれた彼女を取り戻すために、時空を超えて旅をする…というストーリー。
奇抜なオムニバス的作品だが、恋する男が女性の幻想を追い続けるというテーマでくくられている。
冒頭のオブレネリ ブレネリギャーのくだりは、中島哲也監督の『パコと魔法の絵本』みたいな色彩センス。瞬間瞬間をスパ!っといい感じで観せる能力に、ものすごく長けている。
残りはすべて山田孝之が出ずっぱり。監督の脳内にあるイメージがよく彼に伝わっているのだとおもうが、彼の演技が雰囲気のすべてを作っているといってもよい。石橋義正監督という人は、いい絵コンテが描ける人なのかも。
自己満足的な作品だと言われたらそうかもしれないけど、こういう作品と作り上げることができたら、幸せを感じられるだろうな。もし、私なら死ぬ前に満足して往生できる気がする。思い通りのものを形にするって、そのくらい快感だと思うんだ。
TVってのは遠くの場所を見せる千里眼であることあ基本だと思うけど、映画ってのはメリエスの『月世界旅行』からスタートしたように、脳内イメージを表出するものであると思う。だから本作のような手法っていうのは、本来の映画らしさなんだと、私は思う。
#逆に、謎の盗賊団がSWのタスケン・レイダーのパロディだとか、そういうノリは不要だったのかも。
圧巻なのは、遊郭でのタモンの殺陣のシーン。いくら 模造刀でプロの殺陣師とはいえ、おねえちゃんたちが入り乱れる中のワンカット撮影はたいへんだったろう(倒れこんだところで刃に刺さっちゃうんじゃないと、ちょっとドキドキした)。こういう部分に偏執的なまでに注力しちゃうバランス感覚が好き。一番表現したかったのであろう、アクション中の歌舞伎の見得をやりきった後は、勢いつけすぎて、シーンをうまく締められなくなってるのはちょっと笑えるけど、まあそこはご愛嬌。
山田孝之は、自分の役者としての立ち位置をしっかり客観視して行動できちている人だと思う。この作品の成功の3割は彼のおかげ。
しっかりと吹き替え音声を付けて、海外で公開・発売すべきだと思う(字幕を追って、映像を見落とすのはもったいないと思う)。お薦めはしないが、個人的にものすごく鑑賞後の満足感が高い作品だった。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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