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公開年:2004年
公開国:ドイツ
時 間:155分
監 督:オリバー・ヒルシェヴィゲル
出 演:ブルーノ・ガンツ、アレクサンドラ・マリア・ラーラ、トーマス・クレッチマン、ユリアーネ・ケーラー、コリンナ・ハルフォーフ 他
受 賞:【2004年/第77回アカデミー賞】外国語映画賞
【2004年/第17回ヨーロッパ映画賞】男優賞(ブルーノ・ガンツ)
コピー:彼の敵は世界
全てを目撃した秘書が今明かす、衝撃の真実。
ヒトラーの個人秘書を務めたトラウドゥル・ユンゲの目線で、ヒトラーが地下の要塞で過ごした最期の12日間を様子を描いた作品。
監督は『es[エス]』のオリヴァー・ヒルシュビーゲル(密室空間の話は得意なのかしら)。
最近、日本で『わが闘争』を漫画化したら、ドイツからクレームがついた。ドイツ本国ではいまだに発禁で、たとえそれが海外であろうともものすごく警戒するのだ。私はその漫画を買ったが、知ってる以上の情報はないんだけどね(『わが闘争』じゃなくってもヒトラーの生涯についての著作物はたくさんあるし)。日本では戦犯をあつかった映画やドラマは昔からたくさんあるが、それとは大違いだ。
2004年とはいえ、これをドイツで映画化したこと自体、かなり心的にも外面的にも抵抗があっただろうと伺える。そんな状況だから、原作者の証言に基づいて(おそらくその原作の内容が事実なのかどうかの検証もして)、厳格に製作されたことだろう。いや、それは歴史的につじつまが合わないよ…とか、他の人の証言と食い違いがあるなぁとか、そういうツッコミを避けるために、脚色はもちろん、過剰な演出や演技は極力排除されているのだろう。
ここまで言えばわかると思うが、これは映画という形式をとっているだけであって、歴史の教材の映画化だと思ったほうがよい。歴史的事実を説明するためには、判明している事柄は勝手にカットできないから、こんなに長くなる。
かといって、最後の12日間だけの話なので、ここまでドイツが劣勢になるまでのプロセスは、まったく語られることはないので、第二次世界大戦末期の国家間のパワーバランスを忘れていると、ちょっとわからないところもでてくる(ヒトラーが死んだあと、部下がだれかと交渉しようとするのだが、その相手がだれなのかわからない)。
逆に政治的なメッセージも盛り込まれない。淡々と事実を羅列する。一民衆だったといえども責任がないということはないのですよ…という衆愚政治への警告は、最後の原作者へのインタビューだけで表現されている。
さて、本作はお薦めできるか?というと、よほどヒトラーに興味のある人以外は、観るのはつらいかもしれない。もし、数ヶ月前に発売された、漫画版の『わが闘争』を見て興味が沸いた人はどうぞ。でもイヤっていうくらい長いし、ヒトラーの思想についてはなにもわからないけど、それを覚悟の上で。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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