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公開年:2009年
公開国:日本
時 間:93分
監 督:松本人志
出 演:松本人志 他
コピー:想像もつかない“何か”が起こる…
メキシコ。覆面プロレスラー・エスカルゴマンは、いつもと同じように試合へ。彼を送り出した妻は、夫の様子がいつもと違うように感じられ、何やら胸騒ぎが。一方、水玉模様のパジャマを着たマッシュルームカットの男が白い壁に囲まれた部屋で目を覚ます。男は出口も見当たらない部屋の中で途方に暮れつつも、なんとか脱出しようと試みるが…というストーリー。
ありがちな意見かもしれないけれど、正直にこう思うので、素直に書くことにする。
前作の『大日本人』は、最後のまとめ方さえ、あのようでなかったら、私にとって1年に1回は観なおすであろう、ステキな作品になったと本気で思っている。話の展開も、設定もものすごく好み。本当に最後のあの場面の直前まで、誰がなんと言おうとこりゃあスゴイものに出会ったぁと感じていたのだが、最後の最後で、頭を掻いてしまった。表現の問題もあるけれど、政治的なメッセージがあまりにも幼稚すぎた。あまりにも格好悪すぎた。
お願いだから、ラストだけを変えて再公開して欲しいと私は願っているけれど、そんなことは(本心でそう思ってたとしても)口が裂けても言わないだろう。かなわぬ夢は抱き続けるだけ無駄なので、私の中では封印した作品である。
で、本作も、もちろん劇場で鑑賞するはずもなく、DVDレンタル開始になってもすぐには観る気すらおきなかった。どうせまた裏切られるのだから。まあ、前作だって、あんなに途中までイイ出来具合になるとは、監督本人も思っていなかったかもしれないし、海外公開なんて頭になかったかもしれない。コントの延長って感覚が抜けていなかったのかもしれない…。おまけに“白い空間”なんて、カナダ映画の『NOTHING』で扱われているので目新しくもないし…なーんて、ハードルが下がりに下がりきったところで、観てみることに。
ネタバレなので詳しくはいわないけれど、とりあえず脱出して隣の小部屋で行き詰るあたりまで、またもや、ワタクシ的には最高の展開。かなり良い。本当に好きなテイスト。
だけど、“実践”“未来”と、もう、つまらないこと極まりない。彼は“緊張と緩和”と重ね重ね言うけれど、映画においてもそれが重要なのは同じ。ただ、ちょっぴり別の形で現れる。それは“発散と集約”という形で。英語で言えばevolutinとrevolutionかな。本作は、“発散”しかしていない。小波としての“緊張と緩和”は確かにある。だけど、2時間程度の中の大きなの展開のうねりとしての“発散と集約”というものが皆無なのだ。この辺の感覚がよくわからないのならば、(アーチストぶりやがって!という謗り覚悟で)もっとこじんまりと、投げっぱなしで、あとはみなさん考えてください的に、スパっと思わせぶりに終わればいいのである。そのほうがよっぽどいい。
とにかく、意味ありげに格好つけた感じが、逆に格好悪くて、観ているほうが恥ずかしいので、ここだけは何とかしてほしい。本当に“思いつき”は抜群にいいのだから、あとは意固地にならずに、別のブレーンを一人入れて、締め方について意見を仰いだほうがいい。画力は、他の本職の日本の映画監督なんかより数段優れている。絶対に力はあるのだからもったいない。能力の高い人が、陥りやすい罠にはまっているのだと思う。なんでも自分達でやろうとしないで。
とりあえず本作にかぎって言えば、観ても観なくてもいい作品なので、特段お薦めもしないし、薦めなくもない(どうでもいい作品ってことかな。とにかくもったいない)。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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