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公開年:1982年
公開国:日本
時 間:110分
監 督:渡邊祐介
出 演:武田鉄矢、有賀久代、樹木希林、西田敏行、花沢徳衛、田中邦衛、高倉健、仲谷昇、岡本富士太、小林昭二 他
博多署は、山笠祭り開催中にトルコ風呂を管理売春の容疑で強制捜査したが、何一つ証拠が挙がらず、マスコミの大批判を受けてしまう。一刑事である片山元が、火消しのために沼津に転勤するハメになる。先の捜査で知り合った聾唖のトルコ嬢・三沢ひさ子の生い立ちを不憫に感じた片山は、足を洗わるだけでなく身元引受人となり、沼津にもつれていくことにする。沼津では、二人は兄妹ということにしてアパートを借りた。初めは不安そうだったひさ子も、徐々に、普通の生活のありがたさをかみ締め、幸せを感じるようになる。片山の初仕事は、沼津で発生している、連続殺人事件の捜査。事件の発生が曜日を分けているようだという以外に、特に手掛かりも見つからない中、信用金庫で強盗事件が発生。片山が得意とする蟷螂拳で犯人を取り押さえ、その犯人が連続殺人事件と繋がっていることをつきとめるのだったが…というストーリー。
まだまだ、博多出張の気持ちが高いままで、博多関連の映画を観ようとおもってレンタル。でも冒頭のトルコ風呂のガサ入れのシーンだけで博多はおしまい。
名義はペンネームになっているが、原作も脚本も武田鉄矢。キャラの立て方や、事件と恋愛の二重構造が相乗効果を生んでいる。いくら生い立ちが不憫だからといっても、トルコ嬢の身元引受人に現役刑事がなるなんて、ファンタジーがすぎるなぁ…なんて思ったが、それは片山の生い立ちを説明することで、しっかり解消。改めてみると、本当に良く出来ている作品。ひさ子を“徳川”に潜入させる展開になったどうしようかと思ったが、さすがにそれはなくてホッとした。
片山は、奥手で手が出せないんだろうな…なんて思っていた。“徳川”でも躊躇するそぶりがあったし、基本は清廉キャラなのかなんて。でも、ラスト付近で、「なんで抱いてはいかんのですか!」と、一応チャレンジして拒否られていた模様。ちょっと笑った(笑うシーンじゃないんだけど)。
変に聖人(というかいい人)ぶってしまうもんだからって、誰かにかっさらわれても、聖人の顔のまま心で鳴くハメになるという、男性にはありがちなパターン。容姿の冴えないし、組織の都合は甘んじて受入れ、自分が納めればそれでみんなが幸せになるならそれでいい…というキャラも、日本では一定の共感が間違いなく得られる。
実際に、ただの刑事が各県に転勤になるなんてことはあり得ないけど、寅さん的なご当地ムービーとしては優秀な設定。ただ、沼津自体は旅行先としては、あまりおもしろくないのが難点か。寅さん的といえば、失恋して、その土地を去るというパターンは一緒。パクリというか普遍的な物語の構図なんだと思う。
ラストの吉田拓郎の歌は、本シリーズをよく表した雰囲気のある歌だが、よく考えると、いい加減なやつ~じゃけ~んって、博多とも沼津とも無関係の広島弁。まあ、そういう勢いって大事だよね。
樹木希林、西田敏行、田中邦衛、高倉健と、チョイ役ががものすごく豪華なのも本作の特徴。でも、wikipedeiaにひさ子を演じている有賀久代が、本作の演技を恥じて引退したと書いてあって驚愕。私、この方、本当の聾唖者だと思ってたくらいだし、度胸のあるいい演技をする人だと見ていたんだけどねぇ。
改めて、リブートしてもいいようなシリーズだけど、もう武田鉄矢にこなす体力はないわなぁ。老いた片山で一本つくるってのはアリかもしれない。実に良作。深夜に放送すると大好評のはずなんだけど、“トルコ”の部分を全部無音にするわけにもいかないので、地上派放送は無理だな。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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