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公開年:1991年
公開国:フランス
時 間:100分
監 督:ジャン=ピエール・ジュネ、マルク・キャロ
出 演:ドミニク・ピノン、マリー=ロール・ドゥーニャ、ジャン=クロード・ドレフュス、カリン・ヴィアール、ティッキー・オルガド、アン=マリー・ピサニ、エディス・カー、チック・オルテガ 他
受 賞:【1991年/第4回ヨーロッパ映画賞】プロダクションデザイン賞(衣装:Valerie Pozzo di Borgo、セット:ミリアン・クレカ・クリアコヴィッチ)
【1991年/第17回セザール賞】脚本賞(ジル・アドリアン、ジャン=ピエール・ジュネ、マルク・キャロ)、新人監督作品賞(ジャン=ピエール・ジュネ、マルク・キャロ)、編集賞(エルヴェ・シュネイ)、美術賞(Jean-Philippe Carp、ミリアン・クレカ・クリアコヴィッチ)
コピー:肉踊る世紀末の巴里へようこそ。
核戦争から15年後、人々は少ない食料をあさるようにして生きている。パリ郊外に“デリカテッセン”という肉屋があったがなかなか繁盛していた。肉屋は、建物の上の階をアパートにしていたが、どこか気味の悪い住人たちばかりだった。ある日、ルイゾンという小男が職を求めてやってくる。丁度、空き部屋ができたので入居するルイゾン。実は、肉屋の主人は、入居者をおびき寄せては、食肉として処理して売っており、住民たちもそれを承知で肉を買っているのだ。アパートの上階に住む肉屋の娘ジュリーは、とても気さくなルイゾンに好意を寄せ、彼が次の餌食になってしまうことが堪えられなくなってしまう。そこで、肉食主義者を憎む菜食主義者の秘密結社“地底人”と手を結び、ルイゾン救出作戦を敢行する。しかし、次の肉を待ち受けている住民たちも激しく抵抗をして…というストーリー。
まず、核戦争から15年後の世界という説明がない。DVDジャケットを見ればどうみてもスプラッタホラーだと思う人が多いだろう。食人鬼のお話だと思って観始めたのに、だんだんとひとつのアパート内で繰り広げられる群像コメディーみたいな流れになっていく。はじめは人肉だと知らないで買ってるのかな?と思っていたが、だんだんと判って買っていることが見えてくる。さらに“地底人”が登場してきたあたりで、世界観がやっと理解できる。
上のあらすじを読めば、ものすごいシンプルなストーリーなのだが、丁寧な説明を省くことで観客の頭に「何がおこってるんだ?」「何だこれは?」という意識が生まれる。それにジュネ監督お得意の、赤みがかった独特の画質が加わって、観客を惹きつける。次作の『ロスト・チルドレン』にも通じる質感。いずれにせよ、このような構成・ストーリー配分の作品は、他にはないと思う。
同じくフランス人監督であるリュック・ベッソンの長編デビュー作は『最後の戦い』もディストピア物だ。他にも、日本人は変態で猟奇的だ…という設定がフランス人は大好きだね。フランス人って、社会を壊す設定が好きだよね。基本的に彼らはアナーキストなんだと思う。
良い意味で期待を裏切ってくれた、一言で称すれば“心地よい毒”という感じの作品。世界観を理解してホラーではないことは認識したものの、はたして近未来SFなのか、コメディなのか、ジャンル分けが難しい。
#レンタルショップでも、ホラーに並んでいることあるよね。
映画史に輝く孤高の作品といってもよいほどのユニークっぷりなのだが、世界観がつかめた後は、単なるドタバタ対決になってしまうのが唯一残念な点か。肉屋亡き後の地域社会はどうなってしまったのか興味が沸いたのだが、そこの説明ももちろんない。投げっぱなしな感じで、消化不良だったかも。
#“これ”を“之”と書く字幕翻訳のセンスがよくわからん。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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