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公開年:1974年
公開国:アメリカ
時 間:112分
監 督:サム・ペキンパー
出 演:ウォーレン・オーツ、イセラ・ベガ、ギグ・ヤング、ロバート・ウェッバー、エミリオ・フェルナンデス、クリス・クリストファーソン、ヘルムート・ダンティーネ 他
コピー:百万ドルが 俺を動かしたのか! その首が俺を走らせたのか! 25人の命を血に染めて 愛と暴力に散った ベニーの生きざま
メキシコの大地主エル・イェフェは、娘のテレサを妊娠させたのがアルフレッド・ガルシアであることを知り、その首に100万ドルのの懸賞金をかけるのだった。同時に部下のマックスをメキシコ・シティに派遣して、殺し屋のクイルやサペンスリーにガルシアの居場所を探らせるのだった。場末のバーでピアノ弾きをしているベニーは、ガルシアを探し回っている彼らの話から、儲け話の臭いを嗅ぎ取る。ガルシアのことは知っていたが、知らぬ振りをしたベニーには、心当たりがあった。自分の情婦エリータがガルシアと会っていたのではないか?と疑っていたのだ。エリータを問い詰めると、案の定浮気をしていたことが発覚。開き直ったエリータは、ガルシアが別れた直後に車に轢かれて死んだこと、そして既に故郷の墓場に埋葬済であることを白状するのだった。浮気の事は腹立たしいが、まとまった金で人生をやり直したいと考えていたベニーは、埋葬されているガルシアの首を掘るだけで、楽に金が手に入ると考えた。ベニーはマックスを訪ね、ガルシアの首を1万ドルで渡す約束を交わすのだった。ベニーは、ガルシアの埋葬場所を知っているエリータを無理矢理連れて、墓場を目指すのだったが…というストーリー。
その死体になった男と、自分の情婦が寝てたっつーのに、ブチ切れるでもなく、一緒のベッドで寝るベニー。いくら、彼女しか埋葬場所を知らないといっても、呑気にいつもどおりに一緒に寝ている場合じゃないよ。さらに、股間のしらみのかゆさで目覚めるベニー。「シーツを替えとけ!」と怒るが、シーツのしらみじゃないよ、それ。
エリータは、ベニーとの結婚を夢見る女…みたいな描写が入るのだが。バイカーにレイプさせられそうになったとき、私が我慢すれば…とか悲劇を装いつつ、結構受け入れちゃってるという、クソっぷり。
ベニーはベニーで、教会にいこうっていっても後で…でごまかすばかりだし、墓は下に戻すっていうくせに、絶対に現状回復できないくらい乱暴に掘ってるし。金さえあれば…、今までは運がなかっただけ…と、人生の一発逆転を狙う基本ダメ人間なのね。
娘の妊娠にブチ切れる地主のおっさんは、それでも倫理観に溢れた人間なのかも…と思いきや、殺し屋派遣するわけだし、登場人物全員が、不道徳、不倫理なのばっかり。そういう、下卑た人間たちの受け入れがたい姿を観ることを強いる作品で、実にペキンパーらしい。スローモーションのシーンとか、独特の乱射シーンとか、彼らしい演出も盛りだくさん。
(ちょっとネタバレ)
もう彼女との幸せな未来は無くなってしまう…という展開に。でも、大金を掴むという目的に向かって首を運び続ける男。でも、エリータの影がずっと付きまとうようになってしまう。
何でドライアイスに水をかけるのか?とか、かごを大事にしてるのかと思ったら、自分で蓋へっぱがしちゃうとか、なんじゃそりゃ?っていう行動が散見されるが、そこはベニーがちょっとアホだっていう描写だと思うことにする。
散々苦労した挙句に、ベニーが金を受け取らなかった理由はなんなのか。首はいらんといわれたのだから、金も首ももってかえって、もう一回丁重に葬ればよろしい。その後、自滅状態で、結局、葬ることもできないという無策っぷり。
女が死んだのは、こんなくだらない依頼をいたやつが悪い!という考えに転換した瞬間が、大事なはず。追っ手2人を殺したときは、まだ、金と首を交換しようとしていた。つまり、気が変ったのはその後ということになる。こんなに大勢の人間が死んだ。一体誰の目論見でこうなっちまんたんだ。そいつが悪い!ってね。その変化した瞬間が、演技で伝わってこないのが、本作の唯一の難点だと思う。
そこがはっきり表現できていないもんだから、ホテルで真の依頼主を探る場面も、こいつらは1万ドルを俺にくれようとしているけど、もっと貰うに違いない!という考えで、依頼主を探そうとしているように見えてしまう。そこがあやふやだから、最後の最後になって突然に金はいらねえ!とかいい始めたように見えちゃうから、観客は「はぁ?」となるのではなかろうか。つまり、主演のウォーレン・オーツの演技がいまいちだってことかな。
まあ、ちょっと難はあるんだけど、破滅的・退廃的な雰囲気がプンプン漂う良い映画だと思う(まあ、賞レースからは、当然の埒外だけど)。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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