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image2076.png公開年:2011年
公開国:香港、中国
時 間:131分
監 督:ベニー・チャン
出 演:アンディ・ラウ、ニコラス・ツェー、ファン・ビンビン、ジャッキー・チェン、ウー・ジン、ユエ・ハイ、ユィ・シャオチュン、ション・シンシン、シー・イェンレン 他
コピー:守れ。人々の希望のため――




1912年。清王朝が倒れた後、各地で内乱が発生している中国。海外列強の進出も許し、国内は荒廃し、多くの難民で溢れていた。登封市にある少林寺の僧侶たちは、難民や負傷兵の救助に奔走していた。そんな中、登封城の将軍・霍龍を追って、冷血な将軍・侯杰が寺に乗り込んでくる。侯杰は、霍龍の命乞いを無視して殺害し、去っていく。そんな無慈悲な侯杰も、妻・願夕と娘・勝男には人一倍の愛情を注いでいた。侯杰は願夕の兄と義兄弟の契りをかわしていたが、兄貴風うぃ吹かす願夕の兄を疎ましく思っており、腹心・曹蛮と願夕の暗殺を計画するのだったが…というストーリー。

“新”もなにも元を見たことがないので、その違いには言及できない。

お寺の話らしく、それこそ悪人正機説。極悪非道の男が、仏道に触れて変わっていくストーリーである。
この作品の中で一番の悪行をするのも主人公だし、すべてのトラブルの発端も、全部主人公。それだと、抹香臭いだけのお話になっちゃうので、都合よく、腹心が主人公を裏切ってそれ以上の敵役になってもらっている。この都合の良い展開を良しとするかしないかで、評価はかなり分かれるかと。

清族を傭兵に加えたり、白人を敵役にして登場させるなど、漢族の自己正当性の本音みたいなものが垣間見えて、少し気持ち悪かったりする。所詮は内乱のお話で、中国も韓国も、同じ国民を愛するという気持ちが欠けていることが良くわかる。日本人とは、“同胞意識”のエリアが異なるのだ…ということ。日本に帰化しても、中国の同胞への利益を優先するを、平然といってのける民族だからね。
その後の中国では、人民大革命によって宗教も何もかも破壊されて、この作品で良しとされている慈悲の心をもった人は抹殺されてしまうわけで、今の中国は本作で敵役になっている側の人間の子孫だらけ。まともな国なわけないよね。都合の悪いことは全部、他人のせいという今の中国人の気質が良く現れていたりする。そう考えると、かなり中国政府に対する皮肉は効いている作品ではある(が、所詮、作り手も中国人なので笑わせる話ではあるのだが)。

少林寺の武闘派坊主たちがいいキャラ。全員坊主なので均質的になりがちなのに、しっかりキャラが立っている。みんな弁慶みたいな死に方でちょっと芸はなかったけど、悪くはない。おとぼけでもおちゃらけでもない、爽やかな若者像をめずらしく中国映画で観た気がする。
#子供をふつうに殺しちゃうのも、その点は、ハリウッドと違ってよろしいかと。
ただ、ジャッキー・チェンのバトルで、途端にマンガになっちゃうんだけど、まあ、それはご愛嬌か。このキャラクターは、俗世から乖離した世界に閉じこもっていて、自分の価値を低く見ているという設定なんだけど、過去になにがあったとかその後どうなったとか、描かないといけなかったと思う。何なら狂言廻しにしてもよかったのに、ただ、子供たちを見て発奮しておしまいとか、シナリオが稚拙すぎたな。

寺や遺跡は西洋人に破壊されるという展開だが、そんなもん自軍内からのリークとか、皆殺しにしきれるわけがないんだから、どっかから漏れるわけで無理がある。大体にして、植民地大正義の西洋人からしたら、中国なんか虫けら扱いなんだから、隠蔽工作しようなんて発想があるわけがない。

終盤がグダグダではあるんだけど、中盤はなかなか観ごたえはあったと思う。まあまあの作品。旧作レンタル料金なら満足できるだろう(“新”なんか付けずに“少林寺”はいけなかったのか?)
#死ぬシーンの音楽が、皇潤のCMみたいで、なんかクスっとくる。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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