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公開年:2008年
公開国:韓国
時 間:129分
監 督:ポン・ジュノ
出 演:キム・ヘジャ、ウォンビン、チン・グ、ユン・ジェムン、チョン・ミソン 他
受 賞:【2010年/第36回LA批評家協会賞】女優賞(キム・ヘジャ)
コピー: 殺人事件の容疑者となった息子を救うため、真犯人を追う母親の姿を極限まで描く、ヒューマン・ミステリー
永遠に失われることのない母と子の絆。すべての“謎”の先に“人間の真実”が明かされる。
トジュンは子どものような無垢な心を持った青年だが、社会にはうまく適合できず、母親の庇護の元で生活している。漢方薬店で働く母は、そんなトジュンを人生の全てをかけてかわいがっていたが、悪友ジンテのせいで良くないことに巻き込まれないか心配な毎日だった。そんなある日、女子高生が無惨に殺される事件が発生。容疑者としてトジュンが逮捕されてしまう。唯一の証拠はトジュンが持っていたゴルフボールが現場で発見されたことだけだったが、事件解決を急ぐ警察は、強引な取り調べでトジュンに自白させてしまう。母は息子の無実を訴え続けたが、刑事も弁護士耳を貸そうとしなかったため、自ら真犯人を探すことを決意するのだったが…というストーリー。
海外受賞歴がLA批評家協会賞のみって、現地でゴリゴリやらかした臭いがプンプンする割には…。まあ、ポン・ジュノ自体は同好の志っぽい感じがするので、私は好意的に見ているよ。
まず、この邦題。母の愛がテーマか?と思わせたのは失敗。ポン・ジュノもそんな作品をつくるようになったのか…とすっかり騙されてしまったのだが、実は『殺人の追憶』と同ジャンルの話という。はっきりいってこの勘違いは邪魔臭い。良い効果を発揮しておらず、日本の配給会社の失敗といってよいだろう(ポン・ジュノに詫びをいれたほうがいいよ)。はじめにいっておくが、これから観る人は、ヒューマンドラマが繰り広げられるのだろう…という先入観を持ってはいけない。面白さが削がれる。
母の愛と母の狂気は紙一重。原題の『MOTHER』のままのほうが、正しく意味が伝わる。
ポン・ジュノの作品は嫌いではないが、展開のペース配分が悪いことが多いと思う。本作でも、母親が真剣に動き始めるまでに時間がかかりすぎ。母親が実は昔心中しようとしていた…ということが判明するあたりから、グっと面白くなってくるのだが、それまでがグズグズしていて、申し訳ないが早送りして観てしまったよ。
(以下、ネタバレ注意)
なにやら、息子トジュンが犯人だと断言する人が大変多いのだが、私はそうは思わない。
①息子は犯人じゃないのに、私はやってしまったのか…。
②いや、あのままジジィに証言されたらやっぱり犯人にされてしまっていたかもしれないから、これでよかったのだ。
③いやいや、本当に息子がやらかしてしまっていて、あの人は冤罪なのかも。
って、最後までこの①~③の間で揺れているんだと私は思う。
トジュンの犯行を見たっていってるのはあのジジィだけだし、そのジジィは何故か米を用意していたりする(だって携帯に写ってたから辿り着いたんだろうし)。真犯人と思しき人物の服についていた血痕は、鼻血のものかもしれないし、本当に犯行時のものかもしれない。
結局犯人は藪の中なんだけど、母親の犯行だけは明白。そして息子にもばれちゃったかもしれないという恐怖。そんな私は、昔、あの子を殺そうとしたこともある。私ってなんなのよ。なんなのよ。なんなのよ。パカーン。
この解釈がいいと思わんか?どっちとも取れるようにボカした方が絶対に効果的で深いものになるだろう。
針をうって忘れちゃって、踊る母親。なんか韓国人の精神構造をよく現していて怖いっすな。
なんか、ポン・ジュノって韓国のこと嫌いなんじゃないかな…って思いはじめてきた。街並みも建物の中も、とても現代のお話とは思えないくらい、すべて吐き気を催すほど汚い。私、韓国にはいったことがないのだが、これが社会を汚れたものと表現するための演出なのか、実際にそうなのかが、よくわからん。
主人公の母親が決して名前で呼ばれないこととか、『殺人の追憶』のときもそうだったけど、警察機構の人権無視のヒドさとか。これ観て、韓国に好意を抱くやつなんかいるわけないもの。
なんて、色々文句は言ったが、かなりの良作である。お薦めしたい。写っている街並みは小汚いが、カメラワークや証明の技術はピカ一。
#それにしても、韓国人、どんだけウンコ好きやねん。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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