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公開国:アメリカ
時 間:94分
監 督:ジェイソン・ライトマン
出 演:シャーリーズ・セロン、パットン・オズワルト、パトリック・ウィルソン、エリザベス・リーサー、コレット・ウォルフ、ジル・アイケンベリー、リチャード・ベキンス、メアリー・ベス・ハート、ルイーザ・クラウゼ、ヘティエンヌ・パーク、J・K・シモンズ 他
受 賞:【2011年/第69回ゴールデン・グローブ】女優賞[コメディ/ミュージカル](シャーリーズ・セロン)
【2011年/第17回放送映画批評家協会賞】主演女優賞(シャーリーズ・セロン)、助演男優賞(パットン・オズワルト)、オリジナル脚本賞(ディアブロ・コディ)
コピー:あなたは、ワタシを、笑えない。
都会のミネアポリスで、ヤングアダルト向け小説のゴーストライターをやっている37歳のバツイチ女性メイビス。
ゴーストライターとはいえ、それなりにリッチな生活をおくっている。そんな彼女の元に、赤ちゃんの誕生パーティへの招待メールが届く。そのメールは元彼バディからだったが、それを見て衝動的に故郷の田舎町マーキュリーに帰ってしまうメイビス。彼女は、バディは運命の相手であり、再会すれば元通りの関係になれると信じて疑っておらず…というストーリー。
始終コメディタッチで綴られているのだが、メイビスの行動とそれに至る彼女の精神状態がかなり深刻。『JUNI/ジュノ』の監督さんなんだけど、妊娠という深刻な状況をコメディタッチで綴っていたのと同様。
クレイジーな女性をシャーリーズ・セロンは見事に演じているが、役柄の突飛さが目立って薄れてしまったのかもしれないが、もっと彼女の演技は評価されてもよいと思う。
ムダ毛処理にヌーブラ、厚化粧、でも家ではキティちゃんのTシャツ。40歳前後の女性の生態を赤裸々に見せているのも面白い。
前半は、都会にかぶれて虚勢を張っているメイビスと対比して、地に足が付いた田舎の人…という構図だったのだが、後半になると田舎町の住人の方がちょっとおかしいんじゃないか…と思えてくる。そして、あのオチ(どういうオチかは観てくだされ)。
見下していた田舎の人々から、逆に同情されていたという、とても堪えられないシチュエーション。彼女の行動の理由に納得できる一方で、私には、町の人々の同情心っていうのが、ものすごく醜く感じられた。型にはめたりレッテルを貼らないと、人間を認識できない狭小な思考。それは、良い評価の場合だけでなく、迫害する場合も同じなのだ。かつてゲイとレッテル貼りさられ暴行を受け障害者になってしまったマットと、自分は同じカテゴリだということに気付いてしまう。
ラストの彼女の様子を観て、何が言いたいわけ?という人は多いと思うが私は好き。これも人生に迷った人間の再生の物語。他者との上下関係でしか社会を見ることができなかった彼女が、自分の絶対価値を見つける…と言いたいところだけど、人間そんなに簡単に開眼できない。何をどうひっくり返したって、人間は生きていくしかない、開き直っちゃえばいいんだって!っていう流れ。ますます自己中になって、なんでもおかまいなしのオバチャンになっちゃいそうだけど、これでいいだと思う。説教臭い人間らしさとは違う、リアルな人間らしさだと思う。
とても愉しめた一作。『JUNI/ジュノ』を面白く感じた人は間違いなくOKなので是非観てほしい。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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