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公開年:1964年
公開国:イギリス、アメリカ
時 間:93分
監 督:スタンリー・キューブリック
出 演:ピーター・セラーズ、ジョージ・C・スコット、スターリング・ヘイドン、キーナン・ウィン、スリム・ピケンズ、ピーター・ブル、トレイシー・リード、ジェームズ・アール・ジョーンズ、ジャック・クレリー、ポール・タマリン 他
受 賞:【1964年/第30回NY批評家協会賞】監督賞(スタンリー・キューブリック)
【1964年/第18回英国アカデミー賞】作品賞[総合]、作品賞[国内]、美術賞[モノクロ]、国連賞
【1989年/アメリカ国立フィルム登録簿】新規登録作品
アメリカ軍基地の司令官ジャック・リッパー将軍が精神に異常をきたし、ソ連の核施設への核攻撃(R作戦)を発令した。司令官の行動を知った副官であるマンドレイク英国空軍大佐は、司令官を止めようとするが逆に執務室に監禁されてしまう。大統領は、ソ連と連絡を取って事態の収拾を図ろうとするが、ソ連は他国から攻撃された場合に、地球上の全生物を放射性物質によって絶滅させる爆弾が自動的に発射される兵器が配備済であることを告げる…というストーリー。
副題は“または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか”。はじめは気づかなかったけど、ピーター・セラーズが、ストレンジラヴ博士・マンドレイク大佐・アメリカ大統領の3役をこなしてるのね。
正直、世で持ち上げられているほど大傑作とは思わなかったんだけど、それは、キューブリックのこと、ピーター・セラーズのこと、当時の社会情勢…のそれぞれがどれだけピンときているかの度合いによるのかもしれないね。
でも、観終わってすぐはそうは思わないんだけど、すこし落ち着いて振り返ってみると、「ああ、傑作じゃん」って思える。
悲観的に表現していないから逆に怖いっていう効果や、笑わかそうとするのがコメディではないということを体現してる点。それに、ナチスの亡霊とか日本の技術力への納得いかなさとか、枢軸国への揶揄をチラ見せして、東西冷戦にだけ焦点を当てさせないセンスなど、すばらしいと思う。
核戦争がアホな誰かのせいではじまってしまう…とか、人間が自分で作ったシステムのせいで首を絞められてしまう…なんていうのは誰でも考え付く内容。それを、お構いなしの疾走感と、笑いの寸止め具合で、絶妙な出来映えに仕上がっている。大統領へ電話をかけるくだりなんて、あれ以上笑いを取ろうとして何か加えたら、絶対に醒めるもの。正直、私は表面的に笑った場面は一切ない(ニヤリともしなかった)。でも、心の中では笑っていたのは間違いない。
それほど高額な予算をかけているわけでもなさそうな点も感心する。爆撃機の飛行シーンの合成も、それほどハイテクではないし。でも、米軍基地での戦闘シーンの迫力など、できることはきっちりとやろうという、子供騙しと思われない線がキープされている。
ラストでたくさんの核爆発の映像が流れるけれど、これは実際の実験時の記録フィルムかな。当時はあきれるくらいたくさん実験してたからね。その頃の大気は放射性物質満載だったんだろうね。
そのままのオチであることも、逆に大インパクト。そのインパクトの後ろにSee you agein.と曲が流れる、空気の作り方が絶妙。
観ないまま死ぬのは勿体ない名作だね。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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