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公開年:1974年
公開国:日本
時 間:94分
監 督:福田純
出 演:藤岡弘、由美かおる、草刈正雄、加山雄三、若山富三郎、内田勝正、スティーブ・グリーン、岡田英次、睦五郎、ジミー・ショウ、ロジャー・ウッド、ウィリー・ドウシー、山谷初男、ロルフ・ジェッサー、ゲルマン・ライナー、フランツ・グルーベル、バート・ヨハンソン、デュケネ、ギンター・グレイブ、ダンハム、ヘンリー、ジュリー・クラブ、ケリー・バンシス、高村ルナ、アンドリュウ・ヒューズ 他
国連の秘密組織'“エスパイ”に所属する田村とマリアは、テストレーサーの三木をスカウトする。エスパイは、超能力を悪用する逆エスパイと呼ばれる悪の集団と戦う超能力者集団である。田村とマリアは三木の強力な念動力に目をつけたのだ。やがてエスパイたちは逆エスパイによるバルトニア国首相暗殺計画の情報を察知し、それを阻止するために行動を開始する…というストーリー。
藤岡弘が主演で東宝製作だからなのか、レンタルビデオ屋で特撮ヒーローの棚にあったぞ(笑)。特撮といっても、ちょっとしたオプティカル合成と模型の爆破ぐらいで、もちろん変身ヒーローも怪獣も出てこない。せめてSFの棚だろ。
加山雄三、若山富三郎と無駄に豪華俳優が並ぶし、トルコロケにヨーロッパロケと時代を考えると結構な制作費だったのではなかろうか。
無駄なお色気シーンに、冒頭とラストに流れるムード歌謡。当時、どういう思惑があったのかはわからないが、プロモーション的に迷走した跡が伺える。由美かおるは同じお色気ショットのカットを何回も何回も使われて、ちょっとかわいそう。
タイトルの“エスパイ”てのはエスパーなスパイってことなんだろうけど、“エスパイ”の発音が“眠たい”のイントネーションなのが気になる。“ネクタイ”のイントネーションだと思うんだけど…。
エスパイという正義の組織があって、逆エスパイという悪の組織があって、逆エスパイが企んでる何かをエスパイが阻止するというお話で、至極単純。
#悪の組織名が“逆エスパイ”というのもなかなか新鮮なのだが、エスパイあっての逆エスパイなわけで、逆エスパイの行動を阻止するために存在するのがエスパイという本末転倒な命名に、首を傾げざるを得ない。
超能力といっても念動力、透視能力、予知能力、幻覚能力、読心力等々、色々あると思うのだが、それぞれがどういう能力に長けているのか、いまいち面白く描けていない。サイボーグ009にしろ幻魔大戦だとその辺のギミックやキャラ付けがしっかりしているのだけれど、その辺が極めて浅い。
そんな調子だから、ヨーロッパで鐘の音の超音波で苦戦するというシーンがあるのだが、とても変テコ。老師とやらが(何者だ?)自分の力の限り超音波を阻止すると言うのだが、超音波なんだから、耳にちり紙で栓でもすりゃいいだけだと思うのね。脳に直接送り込まれる波動だ!とかそういうのではないのだから(敵はヘッドホンして防ぐいでるんだし)。
その辺の浅さが究極的に残念なのが、ラストの展開。大悪人だったけど、そういう事情があったのね…程度の内容で映画を締められてもねぇ。せめて、若山富三郎演じる悪の首領ウルロフの悲惨な過去を回想シーンとして挟むとか、いやたとえそんな過去があったからといってダメなものはダメなんだ!俺なんかはこういう経験をしてこう悟ったぜ!だから俺はお前を認めないぜ!とか、そういう正邪のバトルくらいやってもらえないとさ。それに加えて、バトル上の仕掛けとかもあるとよかった。
しかし、わざとくだらなく極めてマンガチックに描こうという意図があるんだとは感じる(劇画マンガ的にという表現が正しいかな)。ノリで突っ走ろうという姿勢は評価したいし、製作姿勢として正しいと思う。だけど、それなら、もっと人間ゆえの苦悩とか、恋愛のもつれとか、不必要に愛や正義を振りかざすとか、スポ根かよ!って思われるくらいのアホなノリにもっと徹してほしかった。
小松左京さんもお亡くなりになったことだし、もう一回つくってもいいくらいのプロット・設定だと思う。もちろんラストの一捻りは必要だろうけど。
『修羅雪姫』クラスのブッ飛び作品だったり、トンデモ作品だっていうなら、是非モノでお薦めしたところなんだけど、意外と観られるレベル。ということで、逆にお薦めしにくい。凡作。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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