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公開年:2010年
公開国:アメリカ
時 間:98分
監 督:ソフィア・コッポラ
出 演:スティーヴン・ドーフ、エル・ファニング、クリス・ポンティアス、ララ・スロートマン、クリスティーナ・シャノン、カリサ・シャノン、アマンダ・アンカ、エミリー・ケンパー、ミシェル・モナハン、ベニチオ・デル・トロ 他
受 賞:【2010年/第67回ヴェネチア国際映画祭】金獅子賞(ソフィア・コッポラ)
コピー: どうしてだろう、娘との時間が美しいのは。
ハリウッドの映画スターであるジョニーは、ホテル暮らしで、毎日パーティの繰り返し。高級車を乗り回し酒と女に明け暮れる派手な日々を送っていた。そんな彼には、別れた妻との間に娘がおり、たまに預かって親子のひとときを過ごしていた。ある日、突然、娘が彼の部屋を訪れる。前妻に電話すると、突然家を空ける用事ができたので、娘をしばらく預かって欲しいという。しかし、彼は仕事でイタリアに行かねばならない。ジョニーはやむを得ず娘と一緒にイタリアへいくことに…というストーリー。
まあ、たしかにソフィア・コッポラらしい作品なんだけど、まるで実験映画だよね、コレ。
映画スターに別れた妻との間に娘がいて、突然に娘を預けられちゃうんだけど、仕方が無いから仕事に連れて行くしかなくって、久々に娘とずっとすごしたらすんげー楽しいなぁ…って、ストーリーとしては、本当に上のあらすじ以上の内容はないの。
で、もちろん観ている側としては、まさかそんな何の事件も発生せずに終わるわけがないって思うでしょ。所々に、なにか不安を予期させるような音楽が流れたり、不穏な空気が漂うなカットがあったりする。お!と身構えるでしょ。でも何もないの。だけど、その音楽や映像がいい感じなもんで、身構えたままスカされても、「お、、おぉ、、そうか…」みたいな不思議な感覚で次に移るのね。
何、この寸止めの連続。いやいや、そうとはいえどもやっぱり最後までには何かあるでしょ…と最後まで見続けるでしょ。でも、やっぱり何も無いのよー。
#この映画でおこる最大の事件は、“娘を押し付けられる”ってそれだけだった。
男はどこかの荒野を走る道にフェラーリを乗り捨てて、どこかに向かって歩いていく。そんなラストなんだけど、私はこれを判った気になって「すごいラストだ!」なんてことは言えないなぁ。正直に告白すると、何を言いたいのかよくわからなかった(主人公は真に大事なものに気づいて、前向きに行動しようとしているのか、それこそ死んでもいいやくらいの後ろ向きな気持ちになっているのかも、私には判断がつかない)。
正直、映像も音楽もいつものソフィア・コッポラのセンスで、認める。淡々と過ごす様子を描きながら、主人公の“影”みたいなものを通じて、人の心の機微を浮かび上がらせる。そういう点では良く描けていると思う(悪く言えば、また外国で異邦人感覚を味わっている主人公が、何か感じちゃってるのね…って既視感はある)。
だけどね、満たされているようで実は全然満たされていないことを確信した男が、本当に必要なものに気づいて歩きはじめる…って、これを観て「いやぁ…わかるわー」なんて思えるのって、そこそこセレブな人だけなんじゃないの?ヴェネチア映画祭の選考委員が、満たされた末の空虚感を味わえるような、贅沢病の人たちなんでしょ。一般の人はいまいち伝わらないと思うんだけどね。
オークションにかけられた、現代アート作品が、庶民にはとても理解できない金額で落札されたのを見た感覚。そうだな、村上隆のフィギュアが16億で落札されたニュースで見て、「いや、別にいいけどさ…、そんな価値あるか?」って感じになったのと同じ感覚だわ。別にお薦めはしない。
#ヴェネチアもカンヌ化してるんじゃね?
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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