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image1744.png公開年:1971年
公開国:アメリカ
時 間:89分
監 督:スティーヴン・スピルバーグ
出 演:デニス・ウィーヴァー、キャリー・ロフティン、エディ・ファイアストーン、ルー・フリッゼル、ルシル・ベンソン、ジャクリーン・スコット、アレクサンダー・ロックウッド 他
受 賞:【1973年/第1回アボリアッツ・ファンタスティック映画祭】グランプリ
コピー:40トンの殺人トラックに戦慄が走る!凄まじい迫力で追いまくられる車 500マイルのデッドヒート!かつてなき恐怖と衝撃の連続!

借金を返済してもらうために、知人のところへ車で向かうデヴィッド。その道中、ゆっくり走る1台のタンクローリーを追い越すと、そのタンク・ローリーはデヴィッドの車を煽り、追い越し、前方をふさぐ。頭にきたデヴィッドは再び追い抜き、再び抜かれないように大きく距離を開け、そのままガソリン・スタンドに入る。すると、さきほどのタンクローリーも同じスタンドに入ってきた。訝しく思いながらも、また車を走らせると、タンクローリーはまたしても執拗に煽ってきて…と言うストーリー。

カーチェイスをテーマにした作品は数あれど、なぜ追われるのか分からない不条理と心理的不安をミックスした、このテイストは他にはあるまい。悪い言い方をすれば、たった一個のアイデアを、とことん最後までしゃぶり尽くしただけ。ほんとに、単に乗用車とトラックのチェイスだけだからね。だけど、シンプルなのにこんなにおもしろいんだから、25歳のスピルバーグ恐るべし。

まあ、チェイスだけ…というのは語弊があるかな。ガソリンスタンドやスクールバスのやりとりで、どんどん追い詰められていく様子を表現するのは実に巧みだと思う。アングルの良さ、編集のウマさも、主人公の心理的不安を描く一助になっていて、しっかりと低予算をカバーしている。

結局、“敵”が誰なのか、目的は何なのかさっぱりわからない。普通ならモヤモヤするところだけど、ラストの開放感溢れる画はなんだろうね。何か隠喩があるんだろうな…とは思いつつも、どうでもよくなっちゃうくらいの爽快感がある。
日々、仕事に追われている私たちは、いつ、この爽快な風景が見られるのか。年金支給年齢がどんどん後退してきそうな気配に、定年の先にその風景があるとは思えず…(そういう隠喩なのか?いや、違うな(笑))。

まあ、とにかく低予算なのは観ればわかる。クリエイターは、まず世に出たいならば、限りなく低予算で作れる傑作を常に模索すべきなんだね。困難こそ宝。一流になりたければ、それが通過儀礼の第一関門ってことだ。逆にこれがクリアできなければ、商業芸術家は諦めたほうがいいんだわ。

飽きずに一気通貫で観れるけれど、なぜか89分以上、どっしりと観た印象も残る。傑作。未見なら是非お薦め。

#今だったら、すべて追いかけられてる主人公の妄想で、他の人にはトレーラーなんか見えてない…なんて展開になっちゃったりしてね。





負けるな日本

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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