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公開年:2005年
公開国:フランス、グルジア
時 間:93分
監 督:ゲラ・バブルアニ
出 演:ギオルギ・バブルアニ、パスカル・ボンガール、オーレリアン・ルコワン、フィリップ・パッソン、オルガ・ルグラン、フレッド・ユリス、ニコラス・ピグノン、ヴァニア・ヴィレール、クリストフ・ヴァンデヴェルデ、オーグスタン・ルグラン、ジョー・プレスティア、ジャック・ラフォリー、セルジュ・シャンボン、ディディエ・フェラーリ、ゲラ・バブルアニ 他
受 賞:【2005年/第62回ヴェネチア国際映画祭】新人監督賞(ゲラ・バブルアニ)
【2006年/第19回ヨーロッパ映画賞】ディスカバリー賞(ゲラ・バブルアニ)
コピー: 13人のロシアン・ルーレット──それは、運命を狂わせる邪悪なゲーム。
グルジア系移民のセバスチャンは、屋根修理で雇われた家にて、家主が大金を手に入れる仕事があると話しているのを聞いてしまう。その仕事の依頼は手紙で伝えられ、それはもうすぐ届くという。しかし、薬物依存症の家主は、浴槽で絶命。屋根修理の代金が支払われないと知ったセバスチャンは、家主宛の手紙を代金代わりに盗んでしまう。封筒の中にあった、パリ行きの乗車券に従って移動するセバスチャンは、途中で何者かに誘導され、森の奥にある屋敷へ。そこでは、複数のプレーヤーが、一斉に引き金を引く集団ロシアン・ルーレットによる狂気のギャンブルが開催されていたのだった…というストーリー。
2010年に『ロシアン・ルーレット』って名前でリメイクされている(日本では2011年6月に公開)。でも、当たったって聞かないね。そりゃそうだろう。いかにもハリウッドが目を付けて、リメイク権を買いそうな内容だって思うだろうけど、実際はそうじゃない。だってオリジナルの本作は、ある意味完璧なんだもの。
悪趣味なゲームではあるけれど、卑しい人を集めて殺し合わせるという方式が確立されたら、それを繰り返す。純粋にギャンブルをしているのであって、『カイジ』や『ソウ』のように、殺し方のバリエーションで遊びすぎていないのがよい。そのほうが、かえって道具として扱われている感じや、足を踏み込んでしまったセバスチャンの絶望感がアップする。
リメイクすればよい…と思われるもう一つの理由は、展開が淡白するぎるからだろう。貧しい青年が思わず足を踏み込んでしまったのは、下劣なギャンブル。あくまでドッグレースの犬として、闘鶏のチャボとして扱われ、断ることはできない。究極的に生活に困窮しているわけではないから、断れるものなら断りたいんだけど、足を踏む込まざるを得ないという、さじ加減がよい。それ以外のおかずはあえて添えていないことが、シンプル故の緊迫感を産むことに繋がっている。
おそらくリメイク版では、この点は変えるだろう。また、別の参加者のバックボーンにもスポットを当ててくるだろう。なんでこういうゲームの参加しているのかとか、過去映像を指しこんで説明しちゃったりとか。本作は、あくまでセバスチャンに何がおこったかを追っているからいいのであって、そんなのがさしこまれたら途端に興ざめするだろう。どういうバックボーンの人が自分を殺すかもしれない、自分は殺してしまうかもしれないという、“判らなさ”が良いのだから。
改めて言うが、こねくりまわさずに、必要最低限なプロットのみを綴っているからこそ、この味が出ている。いや、そこだけに観客の興味を集中させたいが故に、白黒なんだし、むやみに煽ったりしない適度なBGMがチョイスされているのだから。私なら、リメイクする勇気はない。ハードでありながら、詩的ですらある。だから内容がわかっていても愉しめる。
この作品で、物足りないと思ったひとは、ハリウッド感覚に慣らされちゃって、なんか麻痺してるんだと思う。一回、心の洗濯をしたほうがよい。
主人公はいかにもグルジア人ってお顔。特につながり眉毛。移民問題が産んだ(というと語弊があるかな)良作。特殊な映像技術を用いているわけでもないし、おそらく低予算だろう。もし、自分が一本目にに本作のような作品をつくれたら、ものすごく幸せだろうと思う。お薦め。
#リメイク版を観て、ディスってやりたい気分になってきた(性格ワル…)。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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