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image1867.png公開年:1991年
公開国:アメリカ
時 間:128分
監 督:リドリー・スコット
出 演:スーザン・サランドン、ジーナ・デイヴィス、マイケル・マドセン、ブラッド・ピット、クリストファー・マクドナルド、スティーヴン・トボロウスキー、ティモシー・カーハート、ハーヴェイ・カイテル 他
受 賞:【1991年/第64回アカデミー賞】脚本賞(カーリー・クーリ)
【1991年/第26回全米批評家協会賞】助演男優賞(ハーヴェイ・カイテル『バグジー』に対しても)
【1991年/第49回ゴールデン・グローブ】脚本賞(カーリー・クーリ)
コピー:男たちよホールド・アップ!すべてが快感。女たちのルネッサンス!

アーカンソー州の小さな町で、ウエイトレスとして働く独身のルイーズ専業主婦のテルマは、一緒にドライブに出かける。退屈な日々に嫌気がさしていたルイーズと、夫から家政婦のように扱われて鬱憤が溜まっていたテルマは、日常から離れたひとときを満喫していた。夕食のためにバーに立ち寄った二人だったが、そこでテルマは大酒を飲み悪酔い。バーの店員ハーランがテルマを口説くと、ルイーズが目を離した隙に二人は店の外に消えてしまう。なかなか戻ってこないテルマを心配して探しに出ると、テルマがハーランにレイプされそうになっている場面に遭遇。銃を突きつけてテルマを救ったが、ハーランの屈辱的な言葉に激昂したルイーズは彼を射殺してしまい、二人はそのまま逃走する…というストーリー。

ハーランを殺すときのルイーズの表情の豹変ぶりや、テキサスに触れられたときの表情で、彼女の過去になにかあったのだな…ってことがわかる。それを表現しようとするシナリオの巧みさもさることながら、そのシナリオの求めにしっかり応えられるスーザン・サランドンの演技力には感服。この一点だけとっても良作といってよいだろうな。

たしかに逃避行なのだが、堕ちていくっていう感じがしない。「旅をするのが夢だったのよ…」 追われているんだけど、このままどうなってもいいのかもしれない…みたいな空気が漂うのが、妙に心地よい。二人は親友とはいえ、性格も境遇も違う。はじめはルイーズがグイグイ進めている感じだけど、途中からテルマのはじけっぷりが顕著に。旅が進むにつれて二人の魂が近づいていくようだ。「こんなに目覚めてる気分は初めて」「すべてが新しいの」さりげなくいいセリフが多い。自分を取り戻す…というか生まれ変わる旅程。ロードムービーとしてかなり優秀だ。
逃走中に、これまでの自分が犯したことを振り返って、踏みとどまるのが最善だったか?って考え直しても、いやいや、やっぱり自分の尊厳やプライドを傷つけつづけるのはもうごめんよ…って感じ。いきあたりばったりかもしれないし刹那的かもしれないけど、その選択にいたく同意できる。

“散るアダ花の美しさ”って感じのラストシーン。DVDには別バージョンも収められている(いろんなカットがあるしBGMも違う)けど、サクッと感のある本編のほうがやはり好きだ。
その散り際を切ない表情でおいかけるハーベイ・カイテルの演技もよい。ルイーズの過去になにかあったな…と判るのと同様に、彼女たちの心の痛みを何故か理解している刑事の過去にも、何かがあったんだろうな…とわかる。ハーベイ・カイテルの厳しさと慈愛が共存する表情。ラストの彼女たちを見る目は、観客の目線とシンクロする。

なんと、小物男のJ.D.役を演じてるのばブレイク前のブラッド・ピット。夫とは違う、危うさとひとなっつこさ、そして且つダメダメ男っぽさをうまく演じている。主役二人が良すぎるから見逃されがちだけど、脇を固める男性俳優陣はいい仕事してるよ。

観ていない人は観るべき作品。おすすめの傑作。ん~、二日連続、いい作品にめぐり合った。これだけで幸せな気分になれるって、やっぱり映画はすばらしいわ。
#なんでテルマは小瓶で酒を買ったのか?これがどういう心境を表しているのか、これだけはよくわからんかった。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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