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image0494.png公開年:2003年
公開国:アメリカ
時 間:155分
監 督:アンソニー・ミンゲラ
出 演:ジュード・ロウ、ニコール・キッドマン、レニー・ゼルウィガー、ドナルド・サザーランド、ナタリー・ポートマン、フィリップ・シーモア・ホフマン、ジョヴァンニ・リビシ、レイ・ウィンストン、ブレンダン・グリーソン、キャシー・ベイカー、ジェームズ・ギャモン、アイリーン・アトキンス、チャーリー・ハナム、ジェナ・マローン、イーサン・サプリー、ジャック・ホワイト、ルーカス・ブラック、メローラ・ウォルターズ、タリン・マニング、エミリー・デシャネル、ジェームズ・レブホーン、ウィリアム・ロバーツ 他
受 賞:【2003年/第76回アカデミー賞】助演女優賞(レニー・ゼルウィガー)
【2003年/第61回ゴールデン・グローブ】助演女優賞(レニー・ゼルウィガー)
【2003年/第57回英国アカデミー賞】助演女優賞(レニー・ゼルウィガー)、作曲賞[アンソニー・アスクィス映画音楽賞](ガブリエル・ヤーレ)
【2003年/第9回放送映画批評家協会賞】助演女優賞(レニー・ゼルウィガー)
コピー:それは、千億の山と谷を越えて、あなたへと続く帰り道。

南北戦争末期。ノースカロライナ出身の南軍の兵士インマンは、ヴァージニアでの戦闘で、友人をなくし、自らも重傷を負ってしまう。激しい戦闘が続く中、負傷兵として従軍を余儀なくされるが、そんな彼の心を支えるのは、彼の帰還を待ち続けるエイダだった。病床でエイダからの手紙をうけとったインマンは、故郷コールドマウンテンの土を踏む為、そして出征前のほんの一時心を交し合っただけの愛するエイダに再び合うため、捕まれば処刑されることを覚悟の上で脱走するのだった。一方、インマンの帰りを待ち続けるエイダは、頼りの父が急逝し、お嬢様育ちで自活能力がなかったために、日々の生活に窮するようになってしまい…というストーリー。

またもや、再観賞モノ。

南北戦争に対する教材的な価値という意味では『レボリューション めぐり逢い』に及ばないが、その迫力や伝わってくる雰囲気、特に白兵戦シーンは実に圧巻で圧倒される。兵舎全体に漂うじゅくじゅくした傷口のような陰鬱さが、戦争なんかうんざりというインマンの気持ちへの共感の一助となる。

このシナリオは、大儀の感じられない戦争への嫌気と彼女の元へ戻るというインマンの強い意志、そして彼が帰ってくまでは必死に農場とその身を守りぬくというエイダの強い意志の2本で成り立っている。
直情的で純粋な彼らの方向性が明確になっているので、スッと入り込みやすいシナリオになっているが、如何せん純情すぎるきらいがあって(実際、インマンとエイダそれぞれは、さほど魅力的なキャラクターではないので)、それが逆につまらなく感じさせるのは否めない。そこを補うのが、実に人間くさく魅力的な脇役たち。オスカー助演女優賞のレニー・ゼルウィガー演じるルビーはもちろん、その父やバンド仲間、生臭牧師のモンロー、インマンを(意図せずに)誘惑する役という今では贅沢な使い方のナタリー・ポートマン演じる母親などなど。
出兵していない男達による義勇軍の虎の威を借る悪逆非道っぷりも際立っているし、シナリオ上の役割としても巧み。エイダを狙う狼でありインマンを狩ろうとする狼でもあるのだから(このキャラ設定だけとっても優秀なシナリオだと思うな)。

そんな脇役たちを通して、望まないながらも汚れていき、その汚れによって成長していく二人。それに並行するように、後半のおもしろさも増幅していく。

賛同していただけないとは思うが、個人的には『風と共に去りぬ』より好きである。気に喰わない点をあえて挙げろというならば、やっとこさ出会った後に結ばれるシーンが無駄に長いこと。このせいで、井戸で見たもののくだりに比重が置かれすぎるることになった(もっとさらっとやるべきだった)。そして、百発百中であること(笑)。
まあ、百発百中なのは彼女が神父の娘であるということで神の思し召しだと解釈しよう。

恋愛モノでしょ?と忌避する人もいると思うが、一味違うので、是非お薦めしたい。参考にすべき優秀なシナリオ。
 

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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