[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
公開年:2005年
公開国:アメリカ
時 間:103分
監 督:ダンカン・タッカー
出 演:フェリシティ・ハフマン、ケヴィン・ゼガーズ、フィオヌラ・フラナガン、エリザベス・ペーニャ、グレアム・グリーン、バート・ヤング、キャリー・プレストン、レイノール・シェイン、リチャード・ポー 他
受 賞:【2005年/第63回ゴールデン・グローブ】女優賞[ドラマ](フェリシティ・ハフマン)
【2005年/第21回インディペンデント・スピリット賞】主演女優賞(フェリシティ・ハフマン)、新人脚本賞(ダンカン・タッカー)
【1999年/第5回放送映画批評家協会賞】主演女優賞(ヒラリー・スワンク)
コピー:スカートの下に何があるかより もっとだいじなこと。
若い頃から性同一性障害に悩んでいたスタンリーは、現在ロスでブリーという女性として生活を送っている。これまで何度か女性化手術を重ね、いよいよ最後の手術という時に、ニューヨークの拘置所から電話が掛かってくる。逮捕されているトビーという少年が、顔も知らない父親“スタンリー”を探しているという。トビーは、スタンリー時代に一度だけ女性と関係を持ったときに出来た子どもだったのだ。そんな子供がいることを知らなかったブリーだが、嫌々ながらも身元引受人になるべくニューヨークへと向かう…というストーリー。
性転換手術を控えている人のところに、自分も知らない息子が突然登場してきて、なんだかんだあって一緒に旅をすることになるロードムービー…ってさらっと説明されると、荒唐無稽なチョロいコメディかと思うかもしれない。おまけにダッサいDVDパッケージでピンとこないかもしれないが、良い意味ですっかり裏切ってくれた。
連続のトランスセクシュアル物。別に好んで選んでいるわけではない。たまたま。でも、昨日の『ボーイズ・ドント・クライ』にしろ『プリシラ』や『僕を葬る』にしろ、性別的にノーマルではないとされる登場人物は、どうして人間生活的にもノーマルでない感じで描かれねばならないのか。オカマであることを売りにしてみたり、まるで異常性欲者みたいだったり。自分の性に違和感があるだけで、それ以外は品行方正に暮らしている人がいていいんじゃないのか。そういうひっかかりがあるので、こういう作品をチョイスしてしまうのかも。
そういう意味では、本作はかなり求めていたものに近く、満足できたと思う。そうそう、こういう性同一性障害だけど普通に生活している映画。性同一性障害=性的に異常に奔放な人ではないからね。こういう作品があってしかるべきなのだ。
この主役のフェリシティ・ハフマンという人の演技がすごい。この俳優さんは、本当にそういう性転換をした人?男性俳優?なんて思わず確認してしまうほど、本当に男性かと思える場面も多々ある。昨日の『ボーイズ・ドント・クライ』におけるヒラリー・スワンクの演技の評価は差し控えたが、がんばったで賞という意味でも純粋な演技としてもフェリシティ・ハフマンの方が素晴らしいデキだと思う。いまいち受賞歴がないが、もっと評価されてよいかと。
全編に漂う、相手をおもんばかるが故に生じている心地よい空気感。完全に性転換した父親と、ポルノ男優の道を歩みはじめた息子…という状況が爽やかなわけがないのだが、これがなぜか爽やかだったりする。そう見えた私は、内面の自分を見て欲しいという彼らの願いが通じているということかな。
この手の作品では、今まで観た作品の中で一番といってかも。あえて強くお薦めしてみたい。
#ちなみに、コメディにカテゴライズされる場合があるけど、あまり笑わせようとしているとは思えないし、実際笑う場面はないと思う。本作をコメディだと思った人のセンスを疑うね。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |