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image1120.png公開年:1999年
公開国:アメリカ
時 間:189分
監 督:ポール・トーマス・アンダーソン
出 演:ジェレミー・ブラックマン、トム・クルーズ、メリンダ・ディロン、フィリップ・ベイカー・ホール、フィリップ・シーモア・ホフマン、ウィリアム・H・メイシー、ジュリアン・ムーア、ジョン・C・ライリー、ジェイソン・ロバーズ、メローラ・ウォルターズ、マイケル・ボーウェン、エマニュエル・L・ジョンソン、フェリシティ・ハフマン、アルフレッド・モリナ、トーマス・ジェーン、ドン・マクマナス、パット・ヒーリー、ロッド・マクラクラン 他
受 賞:【1999年/第72回アカデミー賞】助演男優賞(トム・クルーズ)、脚本賞(ポール・トーマス・アンダーソン)、主題歌賞(エイミー・マン “Save Me”)
コピー:20世紀の最後を生き抜く愛と希望のものがたり

ロサンゼルス。TV番組プロデューサーのアール・パートリッジは末期癌で臨終間近。彼の若い後妻リンダはあまりの悲しみに混乱。当のアールは混濁する意識の中で、かつて癌だったた妻と一緒に捨てた息子を、介護人のフィルに捜して欲しいと依頼する。その息子は、現在フランク・T・J・マッキーという名で、『誘惑してねじ伏せろ』という女性の口説き方の本を出筆し、性のカリスマとしてセミナーを開き荒稼ぎしている。一方、人気クイズ番組『子供は何を知ってるの?』の司会者ジミー・ゲイターも癌宣告されており、死ぬ前に彼を憎んで家を出て行った娘と和解しようとするが、追い返される。その娘クローディアは、薬物に溺れる毎日を過ごしていたが、ラリっている彼女が大音量で音楽を流したために近所から苦情が入り、対処のために警察官のジムが彼女に家に訪れる。ジムは玄関から出てきた彼女を見て一目惚れしてしまい…というストーリー。

色々な人々の奇異なお話が並行して流れるのだが、すべてのストーリーに共通するのが、父親との関係をうまく気付けなかった子供が、それをどうやって乗り越えるか、どうやって和解するのか…っていう点。ダメになった人々が何故そうなったのか?という点について、彼らが子供だった故に抗えないものがあったから仕方がないんだ…という立場からスタートしてるので、愛すべきダメ人間として描かれているのはそのせいだ。
このテーマに気付かないと、この人たちがなにをやってるのか、どういう話なのかさっぱりわからないまま、例の“カエル”に突入してしまい、さらにわからなくなるだろう。本作を好きになる人1割。よくらからん人5割。くだらねーと感じる人4割。そんな割合じゃないかな。そして、好きになった人とそうでない人の温度差がものすごくある作品だと思う。

個人的には、話を発散しすぎたために収束しきれずに終わってしまったという印象。各登場人物を最後に繋げていこうという流れはわかるが、それほど効果的に繋がっていくわけじゃない。
冒頭で語られるいくつかの不思議なエピソード。世の中にはまるで神の悪戯のような出来事が存在する…それはわかる。最後のカエルがそれと同様なのもわかる。だが、その神の悪戯によって、親から消すことのできない傷を追ってしまった彼らは、このカエルで救われるのか?カエルが印象的すぎて、記憶には残るのだが、そのインパクトを越える何かがあるかと聞かれると、それは微妙かと。何か、ピースが1つ欠けている気がして仕方が無い。

この内容で2時間ちょっとでスピーディにまとめあげてくれたら、それなりに良作だと思うのだが。3時間超であるメリットもそうせざるを得ない理由も特にみつからない。いや、これを2時間ちょっとにまとめるのが映画監督の本来の仕事だと思うのだが。
ウィリアム・H・メイシーのエピソードは薄い。他エピソードの関連も薄いし、父親との関係という本作を貫くテーマに対しても薄い。絡めるならもっと絡めるか、この程度の中途半端さならいっそのこと切ってしまってよいと思う。
あのクイズ番組を話の中核に据えたいなら、臨終のプロデューサー(トム・クルーズの父親)が、クイズ番組にもっと密接に関わっていたことにすべきだとも思う。

決して駄作ではないし、平凡な作品ではないけれど、究極的に好みが別れる作品だろうな。

#カエルについては遠地で発生した竜巻に吸い上げられた…とか考えれば、無理やり納得できないでもないのだが、銃が落ちてくるのはやりすぎだろ。
 

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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