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image1870.png公開年:1966年
公開国:日本
時 間:88分
監 督:本多猪四郎
出 演:ラス・タンブリン、佐原健二、水野久美、田崎潤、中村伸郎、伊藤久哉、田島義文、桐野洋雄、山本廉、岡部正、勝部義夫、伊藤実、岡豊、渋谷英男、橘正晃、小宮康弘、ヘンリー大川、森今日子、沢村いき雄、広瀬正一、伊原徳、堤康久、坂本春哉、津田光男、キップ・ハミルトン、大前亘、古谷敏、睦五郎、木下華声 他



嵐の夜、三浦半島沖を航行する漁船が沈没。唯一生き残った船員は巨大なタコと怪物に襲われたと証言するが誰も信じない。しかし、現場を捜索すると、巨大な生き物から吐き出されたような衣服が見つかった為、フランケンシュタインの研究で有名なスチュワート博士に連絡を取る。1年前に博士の研究室で育ったフランケンシュタインが暴れたことがあり、その死んだはずのランケンシュタインが生き残っていて悪さをしているのではないかと、疑いが掛けられた。研究室は疑いを否定しつづけたが、その後も三浦半島付近で海難事故が続発。スチュワート博士とアケミ助手は目撃情報を元に富士山麓へ、間宮博士は横須賀へ、それぞれ調査に向かう。間宮博士は漁船に付いていた海棲生物らしき細胞を採取。分析するとフランケンシュタインのものと判明。すると、羽田空港に巨大なフランケンシュタインが出現したとの情報が入り…というストーリー。

よく利用しているレンタル屋では、細々ながらコンスタントに古い特撮DVDが増えていく。好きな人はいるのかな。本作は名前だけは知っていたが観たことがなかったのでチョイス。

いきなり、フランケンシュタイン研究で有名な博士が京都にいて云々かんぬんって、何やら既にフランケンシュタインで一騒動あったよう台詞が普通にあって違和感満載。調べてみたら、『フランケンシュタイン対地底怪獣』ってやつの続編なんだって。失敗こいた。知ってたらそっちを借りてた(今度借りるわ)。

どうせ、昔のヘッポコ特撮だと高を括っていたら、なんとびっくりのクオリティ。ミニチュアなんだか実写の映像合成なんだかわからんようなカットがあるくらいで、これ、黎明期の特撮作品の中では最高品質なんではなかろうか。なんか巨大な怪物が妙に軽やかに走ってたりするんで、本当はコメディ調に感じてもいいくらいなんだけど、なかなか精緻なセットなもんで普通に観れてしまう。怪物の操作なんかもものすごくって、冒頭のタコさん怪獣の腕足の動きなんかリアルすぎて、どうやってるんだか興味が沸く一方。サンダとガイラのデザインはウルトラマンの成田亨。特技監督は円谷英二。監督はゴジラの本多猪四郎。音楽も同じく伊福部昭。プロデューサーも同じく田中友幸。なんだよ、特撮レジェンド祭じゃねーか。そりゃデキがいいに決まってるか。
こういう映画って、自衛隊は役立たずで結局正義の怪獣まかせだったりするんだけど、本作では大活躍でおまけにかっこいい。

平成ガメラではギャオスが人間を食べるくだりがあって、子供も観るのに踏み込んだなぁ…とおもったものだが、本作はそれどころではなくって、一人一人つまんで口に含んでモゴモゴして、服だけ吐き出すっていう、巨体のわりにはなかなか非効率なことをやってくれてる。でも、人間の味を知ってしまったらそうなるかな…珍味なんだろうな…っていう妙な説得力もあって逆に怖いのね。

ああ、“サン”ダと“ガイ”ラって、山と海のことか。海幸彦山幸彦か。でも、ストーリーはあの神話とは無関係だ。
フランケンシュタインってことだから死体をくっつけた怪物ってイメージだけど、細胞レベルから作り上げた人口生命って感じだな(それは前作をみないとわからんわ)。
でも、人間の科学技術の横暴によって生まれた怪物が人間に牙を向く。同じく人間の手がかかった怪物がいじましく人間を守ってくれる悲哀と献身。ああ、人間って愚か也…って、ちょっと斜に構えた視点で子供っぽいけど、まあ今でもこういうテーマを下地にした作品はたくさんあるし、『ゴジラ』もそうだったけど深いものがあるよね。
海幸彦山幸彦の神話を臭わすプロットとか、サンダがなんで人間を守ろうとするのか…っていうところをもう少し厚く描ければ、そして、そこにより一層の刹那さがあれば名作になったんだろうなぁ。

子供を子供扱いしていない壁っていうか、幼児が観るとトラウマになりそうなリアル感があるからちょっと要注意かもなぁ。うかつに幼児に観せて泣かれでもしたら、その子のお母さんにおこられちゃうぞ(笑)。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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