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image0949.png公開年:2001年
公開国:アメリカ
時 間:136分
監 督:キャメロン・クロウ
出 演:トム・クルーズ、ペネロペ・クルス、カート・ラッセル、キャメロン・ディアス、ジェイソン・リー、ジョニー・ガレッキ、W・アール・ブラウン、ジェニファー・アスペン、アリシア・ウィット、ノア・テイラー、ティルダ・スウィントン、マイケル・シャノン、アーマンド・シュルツ 他
ノミネート:【2001年/第74回アカデミー賞】歌曲賞(ポール・マッカートニー“Vanilla Sky”)
コピー:あなたが思う あなた自身は 幻に過ぎない…


親が築いた出版社を相続し、いまや出版界の若き実力者となったデヴィッド。マンハッタンの豪邸に住み、容姿端麗で、美人の彼女ジュリーとの関係も良好だったが、なにか物足りなさを感じている。そんなある日、親友がパーティに連れてきた恋人ソフィアに一目惚れしてしまうが、ジュリーはそのデヴィッドの心を察知する。しかし、デヴィッドはジュリーの嫉妬心などお構いなしに彼女と距離を置き、ジュリーへのアプローチを続けるのだった。苦痛がピークに達したジュリーは、自ら運転する車にデヴィッドを乗せ無理心中を図り車ごと橋から落下。ジュリーは死亡したが、デヴィッドは一命を取り留める。しかし彼の端整な顔立ちは見るも無残に崩れてしまい…というストーリー。

これまで数回観ているはずなんだけど、ラストを失念してしまったので、思わず再観してしまった。ああ、そうそう、こんなオチだったね。

クソ男の放蕩な生活→ クソ男の転落と苦悩→ クソ男の崩壊する精神。
恋愛→サイコ→SF…と、プロットの基盤部分を大きくシフトさせるという荒業をやってのけながら、どれだけパラダイムをシフトさせようとも“クソ男”のお話であることを貫き続ける。まさにクソ男の映画である。途中、役員達や弁護士による陰謀サスペンスの可能性もありえるし、どっちころがるかわからないこの危うさに、私は好感を持っている。

私が油断しまくっていただけなのだが、犬が冷凍から目覚めた番組とか、冷凍保存を薦める番組がヘビーローテされている点に引っかかれば、容易に予測できていたんだろうけど、私の脳内は完全スルーだったのね。予測可能なオチという人は多いのだが、予想できたからといって、本当にそこに持っていくかな?という疑いはずっと頭の片隅に残る。選択肢は浮かぶけど“このオチしか考えられんな”という域ではないので、個人的には許容範囲。

しかし、このSFオチを望まない人には、「なんじゃこりゃ」評価になる。さらに、オリジナルの『オープン・ユア・アイズ』は観ていないのでわからないけど、観た人のほとんどがオリジナルのほうが数段良かったとの大合唱。ペネロペもオリジナルのほうがよかったという人もいる(オリジナルでもペネロペは同じ役らしい)。油断して観ていたら、トンチンカンでついていけなかったという人もいる。結構、脱落ポイントが多くて、世の中の反応を見ると、最後まで満足して観られた人は、そう多くはなかったのかもしれない。でも、私はこの展開もオチも、嫌いじゃないんだ。

この“ストーリー”の、どこまでは妄想でどこまでが現実なのか?という境目を観客は探し続けることになる。事故後に投薬されたあたりから、ジュリーとソフィアの混同(というか脳内入れ替え)がはじまったのか?とか、いやいや元々すべて妄想で、事故だってなかったのかもしれないぞ?とかね。

で、このお話は150年間ずっと見続けている?そうならば、あの会社の人たちは150年、彼の脳内をウオッチし続けている?作中の台詞からすると、オートじゃなくって人がウォッチしてるみたいで、150年分の人件費ってどんだけだってね。彼のソフィアに対する純愛(っていうか偏愛)に目がいくけど、それもよく考えるとクレイジーなのよ。べつに好きなように記憶を操作できるのに、わざわざそんなストーリーを選択するってなぁ…。だって150年後には間違いなく、その彼女はいないんだしさ。そこまでいくと、偏愛っていくか変態の域だよね。って、否定してるように聞こえるかもしれないけど、こういう斜め上のクレイジーさ、嫌いじゃない。うん。

計算なのかどうかわからないがペネロペの垢抜けなさと美しさの分配が絶妙すぎ。本作の彼女を見て好意を持たない人間などおるまい。対してキャメロン・ディアスの無闇にビッチな役回り。ペネロペに比べてちょっと損してるかなとも思ったけど、そうでもなく、最後の殺害されるシーンの様子なんか、ああ、ビッチに見えたのは単なる先入観だったな…と思わせる、微妙な役回りをうまく演じていると感じる。『メリーに首ったけ』の彼女よりも本作のほうが魅力的。

スタイリッシュな音楽や映像なことも手伝って、それなりに気にってしまうと、たま~に再度観たくなる作品。軽くお薦め。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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