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公開国:アメリカ
時 間:75分
監 督:クライド・ジェロニミ、ハミルトン・ラスケ、ウィルフレッド・ジャクソン
出 演:キャスリーン・ボーモント、ビル・トンプソン、パット・オマレイ、スターリング・ホロウェイ、エド・ウィン、ジェリー・コロンナ、ヴェルナ・フェルトン 他
ノミネート:【1951年/第24回アカデミー賞】ミュージカル映画音楽賞(オリヴァー・ウォーレス)
昼下がり、木陰で姉の読むイギリスの歴史本の読み聞かせに飽きたアリス。すると突然アリスの横をチョッキを着た白いウサギが駆け抜けていく。大きな懐中時計を持って慌てているウサギをアリスは追いかけてトンネルに入り込み、その先の穴に落ちてしまう。落ちた先でウサギを見つけ、さらに追いかけると、狭い部屋に迷い込む。小さいドアを開けようとすると、ドアは「大きすぎて入れない」からと拒否。アリスが途方にくれていると、テーブルの上に小瓶が出現。そこには“私を飲んで”と小さな紙切れが添えてあった。書かれているとおり飲んでみると、アリスの体はどんどん縮んでしまい…というストーリー。
ディズニーランド30周年ということで、関連作品がTV放送されていますな。録画したものを観せていただいた。
原作にはもっと色々な言葉遊びや仕掛けがあり、ラストの「たぶんあなたは…、もういいわ」意味深な姉のセリフなど性的な隠喩も多く含まれるが、必要な取捨選択が的確に行われていると思う。サイケデリックともいえる彩色は、これでもか!というほどの原画の書き込みと相まって酔いを誘発するほど。キャラクター達のフォルムや動作はかなりグロテスクだが、この毒がいい。一周まわってアリ…というか2周まわって上質の現代アートに昇華している感じ。動画が映せるフォトフレームに入れて壁にかけておけば、立派な現代アートだよ。
ウーピー・ゴールドバーグがチシャ猫を演じた『アリス・イン・ワンダーランド/不思議の国のアリス』は、本作をただなぞって実写化しただけの劣化コピーだし、ティム・バートンの『アリス・イン・ワンダーランド』は、蛇足な続編で、いずれも3歩も4歩も及ばない。
夢オチは大抵興醒めするものだが、そうならない唯一の作品かもしれない。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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