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公開年:2007年
公開国:アメリカ
時 間:98分
監 督:チャールズ・オリヴァー
出 演:ジェレミー・レナー、ミニー・ドライヴァー、ボビー・コールマン、アダム・ロドリゲス、デヴィッド・デンマン、グリフ・ファースト  他







貧しい家で育ったソール。父親は持病持ちで面倒をみなければいけない状態だったが、ギャンブルで作った借金に追わる日々だった。貸し倉庫屋に勤務していたが、借金の返済のために客が預けた物を無断で売却。それがばれてクビになってしまう。返済期限が迫っていたソールは、友人に借金を頼むが断られてしまい、切羽詰って自動車泥棒を働くが、持ち主に見つかって暴行を受けてしまう。一方、公立学校から多動性障害の息子ジェシーを特殊学級に入れるように宣告されてしまったアナは、私立学校に入れるために新たな仕事を探すことにした。学校教師の夫も、生活に疲れながらも、息子のために仕事を増やすことに。ジェシーを傍に置いて面倒をみながら、複数のアルバイトを掛け持ちしするアナ。ある日、アナとジェシーが立ち寄ったスーパーマーケットに強盗が入る。その強盗犯はソール。ソールはジェシーを人質に逃亡するのだが…というストーリー。

さらっとあらすじを書いたつもりが、ほぼ全部書いてしまった感じだ。

ソールの状況と、アナの状況を交互に描く手法。半分を過ぎても、この二つが同じ時間軸なのかはっきりしない。もしかして、この多動性障害の子供が大きくなったのが、ジェレミー・レナー演じる男なのかな? なんて思ったりもした。
ソールのほうはとことんクソ人間。学もなければ、マジメに働く気もない。というか、満足に仕事が続けられないのは、なんらかの精神的な欠陥があるのでは? と感じたほど。だから、ジェシーとソールが同一人物か?なんて思ったわけだ。

アナのほうは、息子を特殊学級に入れるべきと言われ激昂。まあ、これは日本でもよくあること。自分の子供に目をかけてもらっていないと怒るわけだが、その多動性障害の子供一人をフォローするために、他の子供が学ぶ機会を奪っているということなど、一切想像することがない。教師を無能呼ばわりし、罵倒し、公立学校に子供預けるのをやめてしまう。そのくせ、子供への愛(というか密着度)は、人並み以上で、夫が疲れ果てているにも関わらず、バイトに子供の面倒に驀進する。

ソールとアナの共通点は、満足に公的なサービスを受けることができていない点。もしかして、そういうシンパシーから、何か話が繋がっていくのかな? 政府批判になるのかな? なんて予想したが、そうはならなかった。
まあ、冒頭から、ソールが収監されていて、それも死刑囚っぽい描写だったので、なにかとんでもないことをやらかすであろうことは明白。スーパーにて、アナとソールは初遭遇。それが大変なことに発展する。

(以下、ネタバレ)
最後まで観て、単に“修復的司法”という更生手法についての紹介ビデオだったことを知り、ガックリする。修復的手法とやら(被害者と加害者が面会すること)の成果があることがナレーションで滔々を語られるラストなのだ。
これは、修復的司法を題材した…とか、そんなレベルではない。広義の意味では映画かもしれないが、狭義の意味では違う。意見広告だ。だから、その宣伝のために、わざわざ多動性障害の子供を引っ張り出すのはいかがなものか、何か失礼な気持ちにすらなるほど。こんな目にあった人でも、この手法を使えば、最終的にはよい結果になるんですよ? といいたいのだろうか。

その手法には意味があるのかも知れないが、映画としてはつまらなかった。いや、宣伝なんだからお金を取っちゃだめだな。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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