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公開年:2009年
公開国:スペイン、アルゼンチン
時 間:129分
監 督:フアン・ホセ・カンパネラ
出 演:リカルド・ダリン、ソレダ・ビジャミル、パブロ・ラゴ、ハビエル・ゴディーノ、カルラ・ケベド、ギレルモ・フランセーヤ 他
受 賞:【2009年/第82回アカデミー賞】外国語映画賞
コピー:ブエノスアイレスを震撼させた殺人事件から25年── 未解決の謎を小説にする男に、封印された愛が甦る。
刑事裁判所を定年退職したベンハミン。家族のいない彼は、孤独な時間を過ごしていたが、未だに忘れることができない、在職中の殺人事件を題材にして小説を書こうと考えた。それを機に、久々にかつての職場を訪れ、年下ではあったが大卒の上司で、現在は検事となっている女性イレーネと再開する。イレーネは今では2人の子供の母親となっていた。その事件が発生したのは25年前の1974年、ブエノスアイレス。銀行員リカルド・モラレスの妻で23歳の女性教師が、自宅で暴行を受けて殺害された。捜査にあたったベンジャミンの直感で、古い写真に写っていたリリアナの幼なじみの男が容疑者として浮上する。ベンハミンは部下で友人のパブロと共に、男の居場所を捜索するが、彼らが強引な捜査を行ったために問題となり、未解決のままお蔵入りとなってしまう。その1年後、ベンハミンは、被害者の夫リカルドが、毎日、曜日ごとに駅を変えてまで、容疑者の男を探していることを知り、心を動かされる…というストーリー。
裁判所のお話かと思って観ていたら、捜査の順番がどうのこうのというイザコザがおきる。何で裁判所が捜査するんじゃ?と。よく判らないが、アルゼンチンでは刑事事件を扱う裁判所が捜査権も逮捕権も持っているらしい。いわゆる刑事さん的な人も出てくるのだが、下級捜査官みたいな扱いなのかな。
じゃあ、捜査手続きに問題がなかったかとか、立件内容の成否とか誰が判断するんだ?と。逮捕=結審に等しいのか。三権分立、どうなっとるんねん。まあ、国によって色々なんだろうけど、これじゃ冤罪やら不当捜査はもちろん、権力が集中しすぎて癒着や汚職がおこりまくりだろうな。
閑話休題。英米作品とは異なったテンポの作品。冒頭から事件のあらましが語られ始めるまで、非常の迂遠に感じる。現在と25年前を行ったり来たりする構成になっているのか。現在のシーンは、ずーっとただベンハミンとイレーネが思いだして、あの時はどうだったこうだったと語るだけ。解説やいいわけの為に、わざわざ現代にシーンを移さなくても、ナレーションベースで充分じゃないのか?と思える部分さえある。いや、こんなテンポを疎外するような演出をわざわざ行っているのに、無意味なはずがない…、きっと、迷宮入り事件を小説にすることで、当時見えていなかったことがわかり、現代で解決に至る!そんな展開に違いない!それを信じて、観続けよう。
一方、肝心の過去の捜査のあらましについては、どんどん盛り上がる。熱血捜査官の逸脱行為、容疑者逮捕までの執念とドキドキ、上司からの不当な扱い。やっぱり判事に権力が集まりすぎていて好き勝手ができちゃっている。そんなことが可能なのか?ってう驚愕展開。さらに、ベンハミンとイレーネに恋愛感情があったような無かったような場面が、差し込まれる。このシーンにどういう意味が?わからんなぁ…なんて。
で、予想していた通りに、事件を改めて洗い直すと…という流れに。事件の顛末もなかなかの内容だ。おまけに、過去と現在の行ったり来たりが、止まった事件の歯車を動かすだけじゃなく、もう一つの止まっていた歯車も動かす…という展開に繋がっているのが秀逸かも。米アカデミー外国語映画賞を受賞しているが、まあ妥当だと思う。
それで、彼らの心が救われることになるのやら…と感じてしまうエピローグ。完全にスッキリするわけではないのも、いい味になっている。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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