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公開年:1977年
公開国:日本
時 間:143分
監 督:市川崑
出 演:石坂浩二、岸惠子、若山富三郎、仁科明子、北公次、草笛光子、永島暎子、高橋洋子、中村伸郎、加藤武、大滝秀治、小林昭二、辻萬長、山岡久乃、林美智子、渡辺美佐子、岡本信人、白石加代子、頭師孝雄、常田富士男、大和田獏、松田春翠、三木のり平、辰巳柳太郎 他
受 賞:【1977年/第20回ブルーリボン賞】助演男優賞(若山富三郎)
昭和27年。岡山県鬼首では、20年前に起きた殺人事件をきっかけに仁礼家と由良家の対立が続いていた。その事件は未解決で、当時捜査に関わっていた磯川警部はいまだにその事件の謎を追っていた。磯川は、他の事件で手腕を発揮した私立探偵・金田一耕助に調査を依頼する。2人は事件の鍵を握ると思われる被害者の未亡人リカに当時の様子を聞くことから調査を開始。折しも逃亡した容疑者の娘千恵が有名歌手になって帰郷する日だったが、時を同じくしてリカの息子・歌名雄の婚約者である由良家の娘泰子の遺体が発見され…というストーリー。
金田一シリーズの中では、“犯行”の部分で強引さが目立ち、演出面でも奇妙な点が多い作品だとおもう。
(以下ネタバレ注意)
妻子がありながら同じ村の3人と並行で恋愛するという離れ業に加え、百発百中という状況が、あまりにもマンガ。
千恵子が犯人に抱きついちゃう精神状況はよくわからないし。青池リカは名家の家督を狙っていたわけでもないし、鬼首村にこだわる理由もないし、とっと子供を連れて誰も知らない土地に行きゃあ万事解決。そうすりゃ近親相姦の可能性も皆無になるんだからなぜそうしないのか。根本的に何かがおかしい。その他諸々、原作のほうがデキがいいという指摘が多い作品。
し・か・し。その反面、シリーズの中で一番メロ・ドラマしており、それゆえに人気はとても高いのである。彼女を見守るように20年間も捜査を続ける磯川警部。おっさんの純情と悲恋の結末がなんとも泣かせてくれる(演じる若山富三郎の無骨さが実によい)。映画というのは、理詰めで簡単に評価が決まらないから、おもしろいのである。
『モロッコ』を大胆に引用して、娯楽産業の衰退をスッと説明したり、一方で手毬をつく日本人形風のお面4人の少女の幻想的な映像を差し挟んでみたりと、常人ならざる表現力。もう、映画の演出というよりも、限られた時間の中でいかに簡便な手法で且つインパクトをもって理解させるか…というプレゼン能力に近い。
早々に、岸惠子演じるリカに“犯人さんフラグ”が立つのだが、そんなことくらいではまったく興醒めしない。それどころかどんどん惹きこまれるという、市川崑節大炸裂の一作。お薦め。
#ちなみに、加藤武演ずる刑事は等々力ではなく、立花捜査主任である。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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