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公開年:1983年
公開国:アメリカ
時 間:113分
監 督:ジョン・バダム
出 演:マシュー・ブロデリック、ダブニー・コールマン、ジョン・ウッド、アリー・シーディ、バリー・コービン、ジュアニン・クレイ、ケント・ウィリアムズ、デニス・リップスコーム、ジョー・ドーシー、アーヴィング・メッツマン、マイケル・エンサイン、ウィリアム・ボガート、スーザン・デイヴィス、ジェームズ・トルカン、デヴィッド・クローヴァー、ドリュー・シュナイダー、ジョン・ガーバー、ダンカン・ウィルモア、ビリー・レイ・シャーキー、ジョン・スペンサー、マイケル・マドセン、エリック・スターン、アラン・ブルーメンフェルド、モーリー・チェイキン、アート・ラフルー、ウィリアム・ ・メイシー 他
受 賞:【1983年/第37回英国アカデミー賞】音響賞
  
 
北米防空司令部は、核ミサイルの発射命令が実際に機能するか確認するため、演習を行った。しかし、22%の兵士が核ミサイル発射のボタンを押すことを躊躇うという結果に。これはシステムに人間が介在する限り避けられないと主張するマッキットリック博士は、すべてコンピューターにまかせるべきだと主張する。バリンジャー将軍は強く反対するが、防衛プログラムを搭載したコンピューター“WORP”が採用され、各地のミサイル発射拠点には兵士が配置されなくなってしまった。シアトルの高校生デイヴィッドは、学校の成績は悪かったが、コンピュータ技術に関しては天才的。学校のコンピュータに、自宅のパソコンから電話回線を介して侵入し、自分の成績を書き換えたるなどしていた。ある日、コンピューター雑誌を読んでいると、プロトヴィジョン社が新ゲームを発売するという広告が目に止まる。売り出し前にタダで遊びたいデイヴィッドは、プロトヴィジョン社のコンピューターにプログラムがあるに違いないと考え、プロトヴィジョン社のある地域の電話番号に総当りでアタックをかける。数日後、とある正体不明のコンピュータへの接続に成功。複数のゲームプログラムを発見するが、その中には、砂漠戦争、生物科学戦争、世界全面核戦争と物騒なものが。それらプログラムにはパスワードがかかっていて起動できないプログラムのリストにあった“フォーケン”について調べると、コンピュータの権威で既に死亡していることが判明。同級生のジェニファーのの言葉をヒントに、フォーケンの息子の名前“ジョシュア”を入力すると対話式のプログラムが起動しはじめる。そしてデイヴィッドとコンピューターは世界全面核戦争ゲームをすることになるのだが…というストーリー。

公開当時は「ありえねー」状態だったと思うが、30年以上経った今となっては、むしろリアル感が満載だ。実際に政府組織のサーバにクラッキングなんていうのは、たまに聞く話。ヒューマンエラーについての議論なんて、今こそ一般的な話題。未来をいってた作品だね。冒頭の“訓練”の緊迫感がハンパないのだが、舞台背景をすっかり説明しきっているというのも秀逸。

この監督さんの計算通りだったのかどうかは微妙なところなのだが、本作には、これぞ映画の醍醐味っていう要素が詰まるだけ詰まっている。巻き込まれ系であり、弱者の大冒険であり、クライシス物であり、大権力の追跡から逃れるサスペンスであり、プログラムの秘密を追う謎解き物語であり、そのために旅をするロードムービーであり、世界を救うヒーロー物であり、俯瞰で見れば高校生に手玉に取られる国防システムというシニカル風味満載だし、もちろん純粋なSFである。

高校生の主人公なんかどうでもよくなっちゃうくらい、すっかり話しが大きくなりすぎるのだが、最後に一山、デイヴィッドに見せ場をつくるところもウマい。最後の“ジョシュア”との対戦も、人工知能という興醒めしがちな要素も、コンピュータに現実の世界では勝ち負けなんか存在しないことをシミュレートさせて、“つまらない”という結論に導くというオチ。往々にして反戦メッセージが臭くなりがちだけど、それがシニカルさの裏に潜んでいる程度に抑えられているのもGOODだと思う。

彼女の役割が不要かな?と思わせつつ、きちんと背中を押す役割を果たしている。本当に無駄の無い、娯楽作品のお手本のような作品。名作だと思う。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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