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公開年:2010年
公開国:インド
時 間:138分
監 督:クーキー・V・グラティ
出 演:ヴィヴェーク・オベロイ、アルナ・シールズ 他








ハイテク機器を駆使してスマートに仕事をこなす、大泥棒のプリンス。ある日、目が覚めた彼はすべての記憶を失っていた。別荘と思しき屋敷には使用人と名乗る男が。彼に自分の職業などを説明してもらうものの、まったく思い出せない。そんな中、マヤと名乗る女性が3人も現れ、それぞれがプリンスと自分の関係を説明するのだが、誰のことを信じてよいのかまったくわからない。ただ、どうやら自分は、とある骨董品のコインを盗んだらしい。それを入手するために複数の組織がプリンスを襲撃してきて…というストーリー。

またもや懲りずにインド映画を観てしまった。あなたちょくちょくインド映画観てるよね?実は好きなんでしょ?と言われそうだがそんなことはない。ハリウッド映画並みの作品を目指して、CGなど技術導入がめざましいインド映画。そろそろ本当に世界中の視聴に耐えそうな作品がでてきてもおかしくないだろう…という生暖かい期待から、目に付いたものは観ているだけのことである。

突然踊り出すことでお馴染みのインド映画だが、それ以上に、コメディの部分で必ずと言っていいほどチョケてしまい、作品の質を落とすのが常。正直、本作も期待してはいなかった。しかし、本作は一切チョケたシーンが無いのだ。
都合よく記憶が消えてくれるという、ドラえもん級のツールがお話の核になっており、“マンガ”であることは間違いないのだが、『羅生門』というか『藪の中』というか、3人の女性の証言の間を揺れながら真実を探るという、なかなか巧みなシナリオになっている。

 ハリウッド志向というよりは、フランスのSF映画チックな雰囲気も漂う。とにかく、インド映画特有の違和感は無くなっている。
インド人といってもアーリア系の女性なので、その美しさが世界的に受け入れられやすいということもある(日本のように国内でウケる女優と、アジアンビューティーと海外から評価される女性に大きな乖離がない)。
#反面、インド人男性俳優が、ニの線なのか三の線なのか、判別がつかないという点はあるけれど…

CGに関しても、日本映画のCGとさほど変りなし。インド映画といえば長いでおなじみだが、この138分が、90分ちょっとにシュっとまとまったら、もっと良くなる。日本映画は抜かれつつあるのかも…、いやそれ以前に、元々同じレールの上にすらいないのかもしれないな…という印象である。

ここまで褒めると、どんだけおもしろいんだ?と思うかもしれないが、あくまでこれまでのインドSF映画と比較してのことなので、要注意を。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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