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公開年:2010年
公開国:イギリス
時 間:112分
監 督:マイケル・アプテッド
出 演:ジョージー・ヘンリー、スキャンダー・ケインズ、ウィル・ポールター、ベン・バーンズ、ティルダ・スウィントン、ローラ・ブレント、ゲイリー・スウィート、テリー・ノリス、ブルース・スペンス、アナ・ポップルウェル、ウィリアム・モーズリー、シェーン・ランギ、アーサー・エンジェル、アラベラ・モートン、レイチェル・ブレイクリー、スティーヴン・ルーク、ナサニエル・パーカー、ロイ・ビリング、ビリー・ブラウン、ニール・ヤング、グレッグ・ポップルトン、ニコラス・ニールド、ロン・ケリー、ルーカス・ロス、リーアム・ニーソン、サイモン・ペッグ 他
ノミネート:【2010年/第68回ゴールデン・グローブ】歌曲賞 (Hillary Lindsey、David Hodges、Carrie Underwood“There's A Place For Us”)
コピー:誰も知らないナルニアへ。
兄ピーターと姉スーザンが両親と共にアメリカへ滞在することなったが、エドマンドとルーシーは、いとこのユースチスの家に預けられることになってしまう。ある日、壁に掛けられた帆船の絵が動き出し、彼らと従兄弟のユースチスは絵の中に吸い込まれてしまう。絵の先はナルニアの海。溺れかけた3人はナルニアの王となったカスピアン達が乗る船“朝びらき丸”救われる。朝びらき丸の一行は、カスピアンの亡き父の友人である7人の貴族を見つけるため、彼らが消息を絶った島を目指していた。やがて、父王が7人の貴族与えた剣を東方の島にあるアスランのテーブルに並べると、悪の魔法を取り払うことができることを知るのだが、彼らの行く手には不気味な霧と悪が立ちはだかり…というストーリー。
第2章の段階で、第1章の魅力的な雰囲気をすっかり壊してしまうという、愚作をやらかしてしまったシリーズなのだが、なんとディズニーが撤退することに。途中でシリーズを投げ出すなんてそんなことあるのか…とビックリ仰天。スタッフはほぼそのままにFOXに引き継がれた本作は、さていかなるデキか。
これまでよりも冒険譚的なテイストに溢れていて、その点は評価できる。ただ、海洋冒険譚は『パイレーツ・オブ・カリビアン』とダブる。特に、最後の海蛇との戦いはクラーケンとのバトルが頭をよぎる(というか、それよりダウンスケールした感じ)。
#もしかして、これがディズニーが撤退した理由だったりして。
このお話自体、エドマンド・ルーシー・ユースチスが誘惑に負けて自分を見失ってしまうことが、一つのテーマになっているのだが、観ているこっち側も、何で彼らは旅をしているのか、今とりあえず求めているものが最終目的とどう関わるのを、見失ってしまうという、まるで壮大な謎かけをされたような気分。要所要所のメリハリに欠けるので、子供は早々に飽きると思う。
「おお!海蛇きもちわりー」「ドラゴンがんばれー」「…あれ、なんでこの子ら闘ってるんだけ?」って感じ。ラストシーンも、「ん、ん?最終目的ってこの浜辺にくること?この波の向こうにいくこと?ネズミがいっちゃうことって何の隠喩?」と、漂流しまくりである。
最後の戦いも、次男の精神世界の戦いというか、カウンセリング治療みたいな感じがして、しっくりこないしね。
#この、「誘惑に負けちゃだめよ」ってのがキリスト教臭いところなのね。
今回は長男・長女は登場しなくって、そして、もう君達もすっかり成長しちゃったからこれで最後ね…と、ピーターパンばりの卒業宣言をさらっとしちゃうアスラン。
同キャストによるシリーズ化にも、ちょっと限界がきていて、長女(アナ・ポップルウェル)が美人のアイコンってのが無理があり過ぎる(元からかわいくないが劣化しすぎ)。末っ子のほうが明らかにかわいい。
はじめはいけ好かないが、最後には好感度が増す役ってのは『リトル・ランボーズ』とまったく一緒だったウィル・ポールター。彼には、是非ともロン・パールマンみたいな役者に成長してもらいたいのだが、はたして彼一人で第4章“銀のいす"を担うことができるか否か。どうも、本作で終止符を打ちたいというFOXの意向が見える気がしてならないが。
とりあえず第2章まで観た人は、お付き合いで本作も観るしかなかろう。そして一旦、このシリーズに心の中で終止符を打つと。ただし、旧作料金になってからでよいと思う(これだけ第2章から時間が空いてるんだから、そのくらい待っても大丈夫でしょ)。新作料金で観るほどの価値はないよ。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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