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image2150.png公開年:2012年
公開国:アメリカ
時 間:110分
監 督:ジェームズ・マクティーグ
出 演:ジョン・キューザック、ルーク・エヴァンス、アリス・イヴ、ブレンダン・グリーソン、ケヴィン・マクナリー、オリヴァー・ジャクソン=コーエン、ジミー・ユール、パム・フェリス、ブレンダン・コイル、エイドリアン・ローリンズ、マイケル・シャノン、アナ・ソフレノヴィック 他
コピー:偉大なる作家エドガー・アラン・ポーは、なぜ死んだのか…?


1849年。アメリカ、ボルティモア。かつて大ヒット推理小説を相次いで出版したエドガー・アラン・ポーだったが、今ではアイデアが枯渇し新聞に書評を寄稿するなどして糊口をしのいでいた。ポーは地元名士の令嬢エミリーにご執心だったが、彼の下品な態度と貧しさ故に、父親から交際が許されることはなかった。ある夜、密室で母娘が殺害される猟奇殺人事件が発生する。現場に駆けつけたフィールズ刑事は、犯行の手口が、数年前に出版されたポーの推理小説『モルグ街の殺人』にそっくりであることに気づく。ほどなくして、『落とし穴と振り子』を模倣した第2の殺人事件が発生。被害者は、紙面でポーと争っていた文芸評論家のグリズウォルドで、台座に拘束された状態で、振り子状の巨大は刃物によって胴体を真っ二つにされていた。現場には“仮面舞踏会に死がやってくる”と書いたメモが残されており、犯人がポーの小説に拘っていると確信したフィールズ刑事はポーに捜査への協力を要請する。メモにあった仮面舞踏会とはエミリーの誕生日に催される仮面舞踏会を指していると考え、フィールズと部下たちは厳重に警備するのだったが…というストーリー。

ポーを良く知らないからだと思うが、雰囲気がアメリカっぽく感じられず、すっかりイギリスが舞台だと思い込んでいた。邦題で最後の5日間となっているので、死ぬ間際なのかな?と認識できはするが、史実としていつ頃死んだのかも知らないので、なんともボヤけた感じ。大体にして、作品は知っていたとしても本人のことなんか知らんし。

また、吹き替えの音声の“ポーさん”が“父さん”に聞こえてずいぶん大きな息子がいるのに若い女にうつつをぬかしているのかと思ったりして、キャラクター設定を把握するのに時間を要した。細かいディテールでも不親切な部分が多い。インクが磁石に付くのは、新聞用のインクだから…って、そんなに常識だろうか。伏線を張ってた?(ないよね?)。また、全編にわたって画面が暗すぎ。DVD鑑賞は厳しかった(特に日中の鑑賞はツラい)。Blu-rayじゃないとダメな作品かもしれない。

自分の小説のとおりの猟奇殺人事件が発生し、作者はその解明に協力するという展開は、それほど斬新ではない。さらに、才能の枯渇していたポーは全然キレが無く、自分の作品が愚弄されたと憤慨することもなく、フィールズ刑事に引っ張られている感じ。そのせいで、刑事がクサく感じられるのだが、いささかミスリードとしては弱いのが難。
ミスリードといえば、途中で出てくるブラッドリー夫人なんかも、もうちょっとうまく使えば、良かったと思う。

恋人が拉致されて、やっとやる気を出し始めるものの、この事件をそのまま小説にしろという犯人の指示に従うだけで、自主性がないのが、ミステリー物として致命的な気がする。
(以下、ネタバレ注意)
事実と虚構が絶妙に入り混じった出来映えに、作家としての充実感を蘇らせてしまうという流れは悪くないのだが、教会にいくあたりから、どう考えても印刷所の人しか犯人に思えないのも難点か。

「答えはすぐそこ」というヒントこそあったが、ピンポイントで“そこ”を掘り始めるのは、ちょっと都合が良すぎる。また、いくら新聞社がうるさいからといっても、輪転機が止まったときに大声出したら、誰かに聞こえそうなもんだけど…。てか、新聞社の下に地下室なんかどうやってつくったのか?いや、はじめからあったのか?

薬品で意識が混濁したポーは、「名字は“レイノルズ”と、フィールズに伝えてくれ」と言うが、これまたわかりにく、あの植字工の名前がレイノルズだなんて全然出てこないし、出てきたとしても記憶にあるわけもないし。最後に馬車に乗るときに、運転手に名前を呼ばれるのだが、身なりが小奇麗になっているので、あの植字工と同一人物だとスルっとわからなかったりして。

まあ、とにかく色々、判りにくい作品。もうちょっと素直に作れなかったものかと。犯人の望みどおりに作品を書かせられるものの、ポー本人も漲る創作意欲の魔力に魅せられてしまい、このまま解決しなくてもいいとすら思える魔力との間で苦悩する…という部分に、比重を置いたほうがよかったんじゃないかと思う。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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