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image2134.png公開年:2012年
公開国:アメリカ
時 間:127分
監 督:アン・リー
出 演:スラージ・シャルマ、イルファン・カーン、アディル・フセイン、タブー、レイフ・スポール、ジェラール・ドパルデュー 他
受 賞:【2012年/第85回アカデミー賞】監督賞(アン・リー)、撮影賞(クラウディオ・ミランダ)、作曲賞(マイケル・ダナ)、視覚効果賞(Donald R. Elliott、Erik-Jan De Boer、Guillaume Rocheron、Bill Westenhofer)
【2012年/第70回ゴールデン・グローブ】音楽賞(マイケル・ダナ)
【2012年/第66回英国アカデミー賞】撮影賞(クラウディオ・ミランダ)、特殊視覚効果賞(Erik-Jan De Boer、Guillaume Rocheron、Bill Westenhofer)
【2012年/第18回放送映画批評家協会賞】撮影賞(クラウディオ・ミランダ)、視覚効果賞
 【2013年/第22回MTVムービー・アワード】恐怖演技賞(スラージ・シャルマ)
コピー:なぜ少年は、生きることができたのか。
 命を奪うのか、希望を与えるのか。

小説のアイデアを探していた作家は、パイ・パテルというインド人男性がおもしろい話を持っていると紹介され訪ねて行く。物腰の静かなパイは、インドで育った幼少期からの出来事をゆっくりと語り始める。パテル家はインドのボンディシェリで動物園を営んでいたが、パイが16歳になった時、経営が苦しくなりカナダへの移住をすることに。恋人と別れたくないパイはカナダ行きに反対したが、どうすることもできず、両親、兄、そして動物たちと一緒にカナダへ向かう日本の船会社所有の貨物船に乗り込む。しかし太平洋上で巨大な嵐に遭遇し、船は沈没してしまう。運よく救命ボートに乗り移ることができたパイは、同じように脱出してきたシマウマやハイエナ、オランウータン、そしてリチャード・パーカーと名付けていたベンガルトラとの同乗を余儀なくされる…というストーリー。

散々CMで紹介されていた通り、ボートで虎と一緒に漂流するというシチュエーションに向かって、ストーリーが進んでいく。着々と。どうせそうなることがわかっていて、実際にその通りに展開していくのをただただ観るのは、なかなかの苦痛。
“パイ”という名前の由来とか、がっちりと敷かれたレールから目を逸らそうと色々小ネタを差し挟んではくるものの、漂流するためには、動物と一緒に船を沈没させる展開以外には考えられない。 そして44分まで観た私の感想は「こりゃ、つまらん」。

そうなると、粗ばかりが見えてくる。虎が他の動物で飢えを凌いだのはわかるが、糞尿はどうしたんだ…とか。クジラの衝突をうけ、水や食料が海に落ちるが、もの凄く泳ぎはウマいんだから、けっこうな量を拾えるんじゃないか…とか。
所詮ファンタジーなんだよな…と諦めかけたところで、とても現実とは思えない、謎の島が登場。ミーアキャットが足の踏み場もないくらいいる島。アフリカのサバンナに生きる動物が島に?どういうこっちゃ。

どうして、こんな作品が、それほどブーイングも受けずにいるのか…と疑問に思っていたが、最後のオチで納得した。

(以下ネタバレ注意)
トラと別れ救助された後の、日本の船会社に語った話。せっかくのファンタジー性が毀損されたと思う人がいるかもしれない。でも、本作のファンタジー的な要素っておもしろい?そうでもないよね。私はこの“真実”があったからこそ、本作を受け入れることができた。みなまでは言わないが、シャマラン監督的なこの作品のオチは好きである。

人間の脳は、受け入れがたいものに遭遇したときに、都合よくストーリーを創作する。先に書いた虎の糞尿の件など、見えるはずがないのだ。そして、謎のミーアキャットの島。そこに生えている木の実の中にあった、人間の歯。それは何を意味するか。混濁した意識の中では、彼は一線を越えてしまった可能性を示唆していると思う(もしかすると自分の便の中に歯を見たのかも)。それで我に返り、最後の力(人間たれ!という意識)を振り絞った。まあ、そこで彼がベジタリアンだというのがカウンターとして効いているのかもしれない(けこうエグいが)。

なんで、日本の船会社という設定なのかな…と違和感を感じていた。インドからカナダまでの貨物船を日本の船会社が担っているのに、日本に寄港した描写がない。なんでわざわざ日本を絡めるのか…と。もしかすると、原作者は『ヒカリゴケ』という日本の小説を意識していたのかな?と。

上沼恵美子が自分が司会をしている芸能情報番組でこの作品の話になり、何で最後に別れる時に、虎は会釈の一つもせんのか?と文句をいっていたが、するわけが無い。上沼恵美子は本当に虎と旅をしたと思っていた模様だが、どうしてそう捉えられるのか、逆に疑問。自分の“獣性”が去っていくことを象徴しているわけで、獣性と会釈という人間的な行為は真逆でありえない。
#案外、ピンとこない大人は多かったのかな??
こりゃ、純粋な冒険ファンタジーと思って、子供を連れて行った親御さん、なかなか困惑したのではないか。どういう意味?なんて聞かれたら、キビシイわな。

あ、言い忘れたが、CGの技術はこの世に存在する作品の中で最高。もう、どれがリアルでどれがCGかなんて、調教した実際の動物を使ったって無理無理って、状況的に推察してやっと区別できるレベル。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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