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公開年:2005年
公開国:アメリカ
時 間:145分
監 督:ロブ・マーシャル
出 演:チャン・ツィイー、渡辺謙、ミシェル・ヨー、役所広司、桃井かおり、工藤夕貴、大後寿々花、ケネス・ツァン、コン・リー、ツァイ・チン、ケイリー=ヒロユキ・タガワ、ランダル・ダク・キム、テッド・レヴィン、ポール・アデルスタイン、ユージニア・ユアン、カール・ユーン、シズコ・ホシ、伊川東吾、マコ 他
受 賞:【2005年/第78回アカデミー賞】撮影賞(ディオン・ビーブ)、美術賞(ジョン・マイヤー、Gretchen Rau)、衣裳デザイン賞(コリーン・アトウッド)
【2005年/第63回ゴールデン・グローブ】音楽賞(ジョン・ウィリアムズ)
【2005年/第59回英国アカデミー賞】作曲賞[アンソニー・アスクィス映画音楽賞](ジョン・ウィリアムズ)、撮影賞(ディオン・ビーブ)、衣装デザイン賞(コリーン・アトウッド)
【2005年/第11回放送映画批評家協会賞】音楽賞(ジョン・ウィリアムズ)
コピー: 絢爛 無垢 毅然
貧しい漁村から置屋に売られた9歳の千代。はじめは芸者見習いだったが、花街一の売れっ子芸者・初桃のいやがらせにより、下働き扱いとして酷使されることに。生きる希望を失って橋の上で泣いていたある日、身なりの良い紳士が千代に声をかけ、やさしく接するのだった。千代はその“会長”と呼ばれる男性に一瞬で惹かれ、芸者となって彼と再び出会いたいと思うようになる。そして、千代が15歳になったとき、有名芸者・豆葉が突然置屋に現れ、千代を芸者として育てたいと申し出るのだった…というストーリー。
本作の原作である『MEMOIRS OF A GEISHA』にしても『菊と刀』にしても、外国人による日本人像に対して「まあ、そういう見方や解釈の仕方もあるかな…」的な感想こそあっても、実のところピンとこないことが多い。客観的な視点で書けているこそかもしれないけれど、分析の部分においては外国人が“そうであってほしい”というバイアスが効いているとしか思えないことが多い。悪い言い方をすれば、人間は見たいものしか見ない…ということだね。客観性の維持っていうのは難しいね。
本作は、3パート構成。
大後寿々花パートは、世界恐慌直後の日本。望まず売られてきた少女の目線とその不幸な環境、異世界の得体の知れない恐怖がよく描けていている。芸者の世界自体、よくわからないから、嘘があるのかどうか日本人にもよくわからないんだけど、とにかくセットはよく作ったなぁ…と思う(もちろんロケもあるけど)。邦画ではちょっと無理なコストのかけ方。受賞が技術系に偏るのも理解できる。
#“水の相”とか、日本でそんな表現するかなぁ…、ピンとこない。異訳かなぁ…。
チャン・ツィイーパートでは女の園戦争の話に移行。面白さの種類がガラっと変わる。和製『マイ・フェア・レディ』みたいな話が、エグいエピソードを織り交ぜながら展開される。“GEISHA”は娼婦じゃないと必死で説明しながら、それよりもエグい内容なんだわ。
彼女がのし上がっていく様子は愉しめるの。しかし、外国人は日本文化の匂いで圧倒されちゃうのかもしれないが、日本人にはノリが物足りないかも。もうちょっと、和製オペラみたいな感じで仕上げてくれれば良かったと思う。
外斜視ぎみのチャン・ツィイーはエキゾチックに映るけど、演技の若々しさとか真摯さが伝わってこない…、というか大後寿々花と違いがありすぎる。大後寿々花がチャン・ツィイーに成長するとはとても思えない…(というのは、脇において観るしかない)。
3パート目は敗戦直後。またまた趣が変わって、昔とった杵柄で一発逆転を狙うストーリーに。ちょっと泥沼ぎみだし、破綻ぎみなんだけど、全体に漂う“小汚さ”がいい感じ。
まあ、3パートのどれかが好みに合うので愉しめるところが必ずあるでしょう。ただ、やっぱりちょっと長いな。各パート5分くらいづつ短くすべきだったかと。でも、お薦めできるクオリティ。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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