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公開年:2010年
公開国:アメリカ
時 間:120分
監 督:デヴィッド・フィンチャー
出 演:ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、ジャスティン・ティンバーレイク、アーミー・ハマー、マックス・ミンゲラ、ブレンダ・ソング、ルーニー・マーラ、ジョセフ・マッゼロ、ジョン・ゲッツ、ラシダ・ジョーンズ、バリー・リヴィングストン、ダグラス・アーバンスキー、アーロン・ソーキン、ウォレス・ランガム、スコット・ローレンス、パトリック・メイペル、デニス・グレイスン、デヴィッド・シェルビー、スティーブ・サイレス、インガー・テューダー、ジェームズ・シャンクリン、ジョン・ヘイドン、ブライアン・バーター、ブレット・リー、ヴィクター・Z・アイザック、マーク・ソウル、マレス・ジョー、エマ・フィッツパトリック、マルセラ・レンツ=ポープ 他
受 賞:【2010年/第83回アカデミー賞】脚色賞(アーロン・ソーキン)、作曲賞(アッティカス・ロス、トレント・レズナー)、編集賞(カーク・バクスター、アンガス・ウォール)
【2010年/第45回全米批評家協会賞】作品賞、主演男優賞(ジェシー・アイゼンバーグ)、監督賞(デヴィッド・フィンチャー)、脚本賞(アーロン・ソーキン)
【2010年/第77回NY批評家協会賞】作品賞、監督賞(デヴィッド・フィンチャー)
【2010年/第36回LA批評家協会賞】作品賞、監督賞(デヴィッド・フィンチャー)、脚本賞(アーロン・ソーキン)、音楽賞(アッティカス・ロス、トレント・レズナー)
【2010年/第68回ゴールデン・グローブ】作品賞[ドラマ]、監督賞(デヴィッド・フィンチャー)、脚本賞(アーロン・ソーキン)、音楽賞(アッティカス・ロス、トレント・レズナー)
【2010年/第64回英国アカデミー賞】監督賞(デヴィッド・フィンチャー)、脚色賞(アーロン・ソーキン)、編集賞(カーク・バクスター、アンガス・ウォール)
【2010年/第16回放送映画批評家協会賞】作品賞、監督賞(デヴィッド・フィンチャー)、脚色賞(アーロン・ソーキン)、音楽賞(アッティカス・ロス、トレント・レズナー)
【2010年/第36回セザール賞】外国映画賞(デヴィッド・フィンチャー)
2003年の秋。ハーバード大学の学生マーク・ザッカーバーグは、恋人にフラれた腹いせに、大学のデータベースをハッキングして、女子学生たちの顔写真を入手。それを使って人気投票サイトを作ってしまう。大学からは半年の保護観察処分を受けたが、そんな彼の技術に目を付けたエリート学生のウィンクルボス兄弟達が、学内の社交クラブ拡大を目的としたサイト作成の協力を依頼する。しかしマークは、親友のサベリンを誘って、大学内の学生をターゲットにした社交サイトを勝手に立ち上げてしまう。そのサイトは、たちまち登録者数を増やしていったが、それに気付いたウィンクルボス兄弟達は、マークをアイデア盗用で告訴しようとする…というストーリー。
マーク・ザッカーバーグは確かに主人公なんだけど、はっきりいって面白みは皆無。賢いオタクではあるが、愛すべき性格でもないし、共感できるような不幸な境遇でもない。始めに作った人気投票サイトには、サベリンの数式みたいな素敵なロジックがあったかもしれないが、SNSの仕組み自体に高度な数式が関与しているも思われない(実際は知らんけど)。つまり、サクっとつくってしまう能力は高いが、圧倒的な天賦の才能による帰結というわけでもない。
後に和解しているわけだから、間違いなくアイデア登用しているのも事実。じゃあ、興味が沸いちゃうほどの悪人かといえば小悪人ですらない。
相方のサベリンが広告を入れて維持費を捻出しようとするのを頑なに拒むが、それほど強いポリシーで言っているわけではなく、自分の好みに合わなかっただけ。Napsterの馬鹿に簡単につけいれられ、やっぱり自分の考えが正しいのだと悦に入る小物。
おまけに、サベリン排除のために使った手口が新株発行による議決権の薄めって、字におこすと余計にクソ人間であることが浮かび上がる。
こんな魅力のない人物を主人公にして、これだけ目の離せない作品に仕立て上げるとは、さすがデヴィッド・フィンチャー。というか、本作は“フェイスブック”という現象の渦に「あれ~~」と巻き込まれてく低俗な人々の様子を眺める映画なのだ。だから、実はマーク・ザッカーバーグですら、フェイスブックの周りで踊る脇役なのかもしれない。
#まあそれは、ラストで、元カノのページを見つけたときの彼の態度で証明されているよね。彼もただフェイスブックの周りで踊っている一人にすぎないって。
ただ、残念ながら私はこの作品を、良作とは思えど傑作とまでは感じていない。その一番の理由は、ソーシャルネットワークという仕組み自体に魅力を感じていないからである。こうやって毎日ブログを書いている私だが、SNSもtwitterもこれほど流行る意味がわからない(いや、本当の意味で流行ってるのかどうかすら疑問である)。
フェイスブックは大学内の社交クラブのツールとして作成されたのだが、まず、この社交クラブというシステム自体がピンとこない。京都の一見さんお断りの店は知り合いの紹介がないと入れないが、その紹介や常連さんに対する店からの情報発信をWebシステムで構築した。こんな感じか?
匿名世界のネット社会とは一線を画した、身元の知れた者同士の安心できるコミュニティサイトというわけなのだが、実際には安易にコミュニティへの参加は許される場合が大半で(だって、基本的に見てもらいたいんだもの)、情報はダダ漏れである。おまけにフェイスブックは実名登録なので、個人情報は晒されまくりで、社会的に問題のある発言をすれば、簡単に身元が割れる。悪意の転載が簡単に横行する。何が一番問題かって、その危険性をよくわからないで使っている人間が多いこと。身内の間でちょっと口を滑らせても閉じた世界だからたいしたことは無い…なんてことでは済まないのである。
twitterにいたっては馬鹿発見器とまで言われる始末。どんな人間だって、不謹慎な思いつきや怒りに任せて無慈悲で失礼なことを思いつくわけで、それを安易につぶやけてしまう道具って、サトラレ製造機じゃないか。
#セカンドライフとまでは言わないが、同じように凋落していくような気がしている。
私はデヴィッド・フィンチャーのファンなので、オスカー監督賞を獲ってほしい気持ちはあった。そしてそれだけの成果がこの作品にはあったと思う。でも、やはり、テーマ自体の魅力の無さを補う迄には至っていないと思うので、米アカデミーの判断は妥当だと感じている。
良作。お薦めする。こういう若い時代の寵児みたいのが登場しても、冷静に見ることができるようになるかも。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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