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公開年:2000年
公開国:アメリカ
時 間:164分
監 督:ローランド・エメリッヒ
出 演:メル・ギブソン、ヒース・レジャー、ジョエリー・リチャードソン、ジェイソン・アイザックス、クリス・クーパー、チェッキー・カリョ、ルネ・オーベルジョノワ、リサ・ブレナー、トム・ウィルキンソン、ドナル・ローグ、レオン・リッピー、メアリー・ジョー・デシャネル、アダム・ボールドウィン、ミカ・ブーレム、スカイ・マッコール・バートシアク、トレヴァー・モーガン、グレゴリー・スミス、ローガン・ラーマン 他
ノミネート:【2000年/第73回アカデミー賞】撮影賞(キャレブ・デシャネル)、作曲賞(ジョン・ウィリアムズ)、音響賞(Lee Orloff、Greg P. Russell、Kevin O'Connell)
【2001年/第10回MTVムービー・アワード】男優賞(メル・ギブソン)
1776年、サウス・キャロライナ州。かつてフレンチ・インディアン戦争で名を轟かせた英雄ベンジャミン・マーティンは、今では18歳の長男ガブリエルを頭に7人の子供の父親となっていた。妻には先立たれ、農夫として平穏な暮らしをしている。アメリカ13州の民はイギリスからの圧政に苦しんでおり、各地で解放を叫ぶ声が上がり、とうとうアメリカ本土を主戦場とする独立戦争に突入する。ガブリエルは愛国心を燃やし、ベンジャミンの反対を押し切って入隊してしまう。その2年後、負傷したガブリエルが我が家に戻ってくる。傷の治療を施すが、そこにイギリス軍のタヴィントン大佐が押しかけてくる。大佐は、ガブリエルにスパイ容疑をかけて連行。さらに、それを防ごうとした次男トマスを射殺した上、家を焼き払ってしまった。怒りが頂点に達したベンジャミンは、3男ネイサンと4男サミュエルを引きつれ、ベンジャミンを連行しているイギリス軍を森で待ち伏せし、奇襲攻撃をかける。一小隊全員を抹殺しガブリエルを奪還する。ベンジャミンは、かつての戦友で、現在は米国軍司令官のバーウェル大佐の下を訪れ、民兵を率いて参戦することを告げる…というストーリー。
南北戦争が舞台の作品は多いが、案外、独立戦争の映画は少ない。色々理由はあると思うが、まず、戦争の形態が絵にならない。観た人はお判りだろうが、一列に並んだ兵隊が、両陣営から進んできて銃を撃ち合うという戦法が、はっきりいってアホらしく見える。おそらくしっかりと時代考証はされている。銃の命中度が低いので、この戦法は事実なんだろう。でも、事実だからといってアホらしいことには変わりがない。
そして、この独立戦争が、フランスからの援軍によって勝利が得られるという、“独立”の名にそぐわない展開であることも大きいと思う。本作はフランスの援軍が到着するまでを描いている。アメリカ人にとって、独立戦争が、あくまでアメリカとフランスの連合軍の勝利であり、アメリカの代名詞たる“自由”がフランスからもたらされたものであること、それを改めて再確認させられるのはおもしろくないことなのかもしれない。
ということで、ストーリーは戦況にはあまり焦点が当たっていない。今はいいおっさんになってしまったが実は最強の英雄というキャラクターを主人公に据え、息子を殺されたとう私怨からスタートして、家族を守る=国を守るという構図を作っている。最後の最後まで、息子の敵討ちだ。子供のおもちゃであるブリキの兵隊で弾丸を作るシーンなど、センチメンタルを煽るシーンは随所にみられる。
とはいえ、あくまで歴史物としての方向性は放棄したくなかった模様。子供を殺してみたり、普通の死亡フラグだったらガブリエルを殺すところを妻を先に殺してみるとか、ハリウッド娯楽映画のお約束からはずす工夫は見られる。でも、そのせいで上映時間が長くなるという弊害もある。
統一した軍服をきて、指揮命令体系きてさえいれば軍隊ではあるので、民兵とはいえ軍隊なのは間違いないのだが、その行動はゲリラ的。相手の装備を自分の物にしていいというのが、戦時ルールに敵っているのかは詳しくないので不明。でも、綿花畑で、両側から撃つとかはありえないな…。
メル・ギブソンは、『ブレイブハート』などと同等にキレのあるアクションを披露。ヒース・レジャーは若手俳優らしからぬ渋い演技力を発揮。また、ロケシーンの壮大さは認めざるを得ない。しかし、結局、私怨の枠を超えることなく、“愛国”という名を冠するほど壮大な愛に昇華することなく終了してしまった。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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