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公開年:1969年
公開国:メキシコ
時 間:123分
監 督:アレハンドロ・ホドロフスキー
出 演:アレハンドロ・ホドロフスキー、ブロンティス・ホドロフスキー、デヴィッド・シルヴァ、ポーラ・ロモ、マーラ・ロレンツォ、ロバート・ジョ 他
受 賞:【1974年/第2回アボリアッツ・ファンタスティック映画祭】審査員特別賞





流浪の子連れガンマン、エル・トポ。ある日、住人が虐殺された村に差し掛かる。山賊たちの仕業であることを聞きだしたエル・トポは、彼らが占拠している修道院に奇襲をかけ、見事に退治する。山賊の棟梁“大佐”が囲っていた女マーラィに一目惚れしたエル・トポは、旅に連れて行こうとするが、マーラィが子供を連れて行くことを嫌がったため、修道院に置き去りにする。その後、マーラィは砂漠に住むといわれる4人のガンマンを退治して、最強の男になるように、エル・トポをそそのかす。達人たちを次々を発見し、撃破していくエル・トポだったが、旅の途中で拾った女ガンマンとマーラィが同性愛に走ってしまう。エル・トポは女ガンマンは銃撃され瀕死の状態に。それから20年の歳月が流れ…というストーリー。

間違いなく『不思議惑星キン・ザ・ザ』と並ぶカルトな珍作。コマ抜きか?と思わせるような雑な編集。意図的なのか否か判別できないが、とにかく特徴的。印象的。

素っ裸の息子に、お前はもう大人だから、おもちゃと母親の写真を捨てろ…というシーンから始まる(そういうくせに、ずっと素っ裸のままで連れまわすし)。。子連れ狼的な展開になるのかと思いきや、女の要求であっさり置き去りという斜め上展開に。そこまでは、フェデリコ・フェリーニの『サテリコン』ばりの退廃的作品なのか思っていたが、もしかすると笑わせようとしているのか?とすら思えてくる。
でも、作っているほうは真剣に違いない。

よくわからんが、砂漠に存在する4人のガンマンを倒して、№1になって!と女の懇願されて、言いなりのエル・トポ。砂漠を螺旋を描くように歩けば必ず見つかる…みたいなトンチキな理屈が随所にみられる。そのセリフ必要か?みたいな演出が満載である。

で、4人のガンマンなわけだが、いざ遭遇してみると全然ガンマンじゃない。目の見えない修行者とか、動きが正確すぎちゃう奴とか、一発で心臓を射止める技を持ってる奴とか、終いには極めすぎちゃって戦わないやつとか。で、そいつらに勝つまで苦悩したりして。勝ったら勝ったで、特に何があるわけでもなかったり。
その末、レズビアンのガンマンに倒されちゃう。そこまではいいけど、洞窟に放り込まれて長い月日が経っちゃうとか、何それ。なんか白塗りになってるし。

奇形の人々が住む洞窟から脱出した後、その人たちを救うために芸人になって金を稼ぐという、またまた奇妙な展開。奇妙さの極めつけは、捨てた息子が登場とか。実は、観ているとき、神父の弟子みたいなのが、エル・トポの息子だなんて理解できなかった。それ以前にあの洞窟に20年もいたとか、観ているだけじゃわかんないし。後から、ネットであらすじを調べて、ようやく理解した次第。

最後も、死体がミツバチに覆われるのが何の隠喩なのかは不明。隠喩があるのかも不明。こういう投げっぱなし感は、実はカルト的人気を形成するためには重要。観客に考えさせる、想像させる余地を与えるという意味で、こういう答えのない問いかけは重要。

あまりのわけのわからなさに、気絶寸前だったけど、日常生活の雑事にまみれた脳がリセットされるくらいのインパクトがあった。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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