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公開年:1986年
公開国:日本
時 間:60分
監 督:りんたろう
出 演:堀勝之祐、古川登志夫、麻上洋子、小山茉美、大塚周夫 他
奈良時代。彫物師・茜丸は、山中で修業中に、片目と片腕を失っている盗賊の我王に出会う。我王は、何の非も無い茜丸の右腕を切り付ける。仏師として修業していることを語る茜丸に、自分の不自由な体を馬鹿にされたように感じたからだ。その後、我王は盗賊の頭目となり殺戮と強盗を繰り返すが、美しい娘・速魚と出会い強引に妻とする。やがて我王は鼻が腫れ上がる奇病を発症。速魚は甲斐甲斐しく看病を続けるが、実は速魚が塗っている薬は毒だという部下の讒言を信じて、速魚を切り殺してしまう。死の間際、速魚は自分の正体を明かすが、それを知った我王は激しい後悔の念に襲われ、そのショックから野を彷徨い、やがては乞食僧になっていく。一方、茜丸は彫物師として復帰するために修行を重ねていく中、ブチという少女と出会う。旅中、茜丸に大仏建立の命が下り、都の役人がやって来るが、茜丸を連れていかせまいと抵抗したブチが役人に殺されてしまい…というストーリー。
これは劇場作品。原作のアニメ化としては初作品かな(『2772 愛のコスモゾーン』よりも後)。でも、OVA並みに短い。
二人の主人公が、それぞれ、体的なハンデを背負い、寄り添う女性が非業の死を遂げるという同様の経験をしつつ、その善と悪が、クロスフェードしていくという実に味わい深い構成になっている。
ただ、残念ながら60分で表現しきれる内容ではなかった。そのせいで、良弁上人の即身仏の話がなかったりと、我王がその心持ちに至るまでの重要な経緯が省かれているのが、致命的である。本作だと、ショックを受けた我王は、精神が壊れてどうにでもなれと放心している人間にしか見えない。
60分にまとめるなら、こういう構成になるだろうな…という擁護はできる。原作ではブチは死なないけど、60分にまとめるためなら、確かに殺すしかない。ブチの亡霊に悪口雑言する茜丸のシーンで、ちょうど両者のクソっぷりのバランスは取れた。60分作品を作れと命じた角川の責任なのだが、でも、そんな端折り方をするくらいならやるな!これに尽きる一作。フラフラと山に向かって歩く我王で終わっちゃうけど、原作の我王は、なかなか強いセリフで終了する。で、乱世編に繋がる。
有名なあのトラウマシーンは入っている。茜丸の死に際に現れた火の鳥に対して、また仏師に生まれ変わりたいと告げると、次は魚だという(原作では虫→亀と生まれ変わり、永遠に人間にはならないと告げられる)。ひえー!!!というシーン。まあ、“生”を一回の物と考えて大事に生きろと言いたいのかな…とは思うけど、シビアすぎてニヒリストになってしまいそう(実際、そういう影響は与えていると思う)。
火の鳥には強い母性を発揮する女性と、ただ寄り添う程度の女性が登場する(手塚治虫的には両方は同じで、踏み込み具合の違いでしかないのかもしれないけど)。本作に登場する女性は後者、健気な女性がいいってわけじゃないんだけど、宇宙編のナナみたいにあんまりドラスティックすぎると、観ていて頭がおかしくなりそうになるからね。
まあ、原作の良さの60%を毀損してしまった出来栄え。あまり観る価値はない。
#そういえば、おととし、東大寺にいったときに、鬼瓦を見るの忘れたかも…。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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