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公開国:日本
時 間:129分
監 督:井筒和幸
出 演:妻夫木聡、浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平、チャンミン、青木崇高、中村ゆり、田口トモロヲ、鶴見辰吾、西田敏行 他
受 賞:【2012年/第36回日本アカデミー賞】新人俳優賞(チャンミン)
【2012年/第22回日本映画プロフェッショナル大賞】ベスト10(第7位)
コピー:札束より欲しいもの、おまえにはあるか?
闇で過激派や犯罪者を相手に調達屋をしていた幸田は、学生時代からの友人・北川から大手銀行の地下に保管されている40億円相当の金塊を強奪する計画を持ちかけられる。銀行担当のシステムエンジニアである野田、元エレベーター技師で銀行の内部にも詳しい“ジイちゃん”こと斉藤、爆弾に精通している元・北朝鮮のスパイの青年チョウ・リョファンと、計画に必要な人材を北側は集める。さらに、計画を知ってしまった北川の弟・春樹を加え、6人のメンバーによる計画が始動する…というストーリー。
原作が良いからだとは思うが、これまでの井筒監督作品の中で、いちばんマトモな出来映えだと思う。
井筒監督は、毎度毎度、朝鮮関係に多かれ少なかれ偏執しており、本作もどっぷりなのだが、以前とは偏執の仕方がちょっと違っている印象。もしかすると井筒監督の朝鮮半島(および在日朝鮮人/韓国人)に対する見方に変化が生じているのかもしれない。これまで無条件に信じ込んでいた馬鹿左翼の喧伝に疑問を持つようになったのかも…と思える。
今回、井筒監督のお気に入りだった模様のチャンミンは、北朝鮮工作員役なので、違和感はない。しかし、エンドロールの曲で、コケさせられるとは思いもよらなかった。安室奈美恵の楽曲なのだが、何一つ本作の雰囲気とマッチしていない。要するに、東方神起とavex繋がりってことなんだろうけど、他の曲もあっただろうに。まあ、製作品を確保するためには、そんなところは小事ってことなんだろうけど、井筒監督って人は、金で苦労し続ける運命なのかもしれないな。
原作は20年以上前の小説で、そのころでも過激派の設定は時代的に違和感があったと思うのだが、舞台を現代にするとますます違和感が大きくなる。でも、20年前の設定にすると、建物やら小道具やら細かいところまでその時代に戻さないといけない。時代劇なら撮影所でいいかもしれないが、かえって20年前とかいう設定は金がかかる。よって設定を現代に。
その反動なのか、妙な小ネタは散りばめられている(“のび太くん”とか)。一部には好評らしいが、私にはサムいしスベってるようにしか見えない。
肝心の仕事への動機が、私にはしっくりきていない。札束は足がつく、金の価値はどこへいっても通用する…それは判る。でも、金だって足はつくよ。一旦溶かしたとしても足元を見られて、目減りするなら、現金を運んでロンダしたほうが良いのでは?ということになる。原作ではうまく説明ができているのだと思うけど、本作では少し説明不足かな。
一番、しっくりこないのは野田。彼は慰謝料(養育費?)を払わねばならず、金が必要なのはわかる。慰謝料は必ずしも一括で払わねばいけないものでもないから、彼はコツコツ払っていくこと自体がイヤなわけだ。でも、この計画が終わったら、海外に逃亡して金を闇でさばくという計画。もちろん日本には簡単には戻ってこれない。パスポートは持っているだろうが、長期滞在できるビザを取っているわけはないので、やっぱり韓国でそのまま暮らそうが、他国にいこうが、所詮不法滞在である(パスポートとは基本的に海外にいくために必要なのではなく、日本に再入国するのに必要なのだから…)。彼が、そんな生活を望んでいるように見えないのだが…(もう、日本で生活するのがイヤになっている…という演出が必要だったんじゃないかな)。
そう考えると、北川だって、どうするつもりだったんだろう。妻と子供が死んでしまったのでエイヤー状態になったけど、元々は妻と息子は日本においていくつもりだったのだろうか。
さらに考えると、主人公・幸田の“人のいない土地を探している”という設定もなんか消化不良で終わってるな。
はっきりいって、メインキャスト全員、大根だったと思う。浅野忠信だって他の作品と代わり映えしないし台詞も聞き取りにくい。西田敏行ですら、抑え気味のキャラだから、いまいち良さが出ていない。でも、全キャラが喜怒哀楽がなく、むしろ感情の薄い人物設定なので救われている感じ。
なんだろうね。もうちょっと予算があれば、何とかなったんだろうかね。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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