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公開国:フランス
時 間:104分
監 督:クロード・シャブロル
出 演:ナタリー・バイ、ブノワ・マジメル、シュザンヌ・フロン、ベルナール・ル・コク、メラニー・ドゥーテ、トマ・シャブロル、カロリーヌ・バエル、アンリ・アタル、ジェローム・ベルタン、フランソワーズ・ベルタン 他
ナチス占領下のフランスにおいてナチスに協力したとして忌み嫌われるヴァスール家。当時、レジスタンスに身を投じていたリンの兄は、ナチスに協力的な父によって殺されてしまうが、兄を思うあまりにリンは父を殺してしまう。その優雅な生活とは裏腹にそんな悪夢の記憶を脈々と受け継ぐ一族だった。そして現在。アメリカに生活していた長男フランソワが3年ぶりに帰国することになり、義妹ミシェルはその帰国を喜ぶが、義母アンナは市長選挙に出馬し選挙戦の真っ最中であり、父ジェラールはそれを不満に思っており、ギスギスした状態が続いていた。そんな中、アンナの元にナチス協力者であったヴァスール家や、リンが犯した罪を中傷するビラが送られてきて…というストーリー。
ボードレールの『悪の華』を翻案したものか何かかと思ってレンタルしたのだが、全然関係なかったみたいだ。
さらっと観ていると、人間関係の深さがさっぱり見えてこない。アンヌは現在の夫ジェラールの兄弟と過去に結婚しており、ジェラールとは子連れで再婚。だから、フランソワとミシェルは従兄弟ってことになるんだろうが、アンヌの元夫とジェラールの元妻に関係があったような可能性も示唆されていて、もしかして兄弟かも…ってことに。でも、なんかぼんやりしていて、判りにくい。そんな基本設定を、一生懸命探りながら観なければいけないのか。もったいぶる必要がどこにあるのか。
結局、最後まぜ判然としなかったのだが、ヴァスール家の人間なのはアンナなのかジェラールなのか?アンナはリンの姪ってことか?ん~~。こんなこともはっきり描写できないなんで、どうかしてると思う。
サスペンス映画とのことだが、ずるずると家族の変な雰囲気は1時間半ほど描写され、残り15分でようやく殺人が発生する。歴史のある一家にまつわる血なまぐさい過去と性的倒錯。おどろおどろしい因縁。まるで金田一耕助シリーズの舞台になりそうな感じではあるが、残念ながら本作には金田一探偵もいなければ等々力警部もいない。金田一耕助シリーズだったら始めの10~15分くらいで巻き起こることを、1時間半かけてダラダラとやってる感じ。それを愉しめといわれても、これはなかなか難しい。
いや、リンとミシェルが運んている死体を落としそうになって、思わず笑いあっちゃう…みたいな描写で、なんとなく表現したいことはわからないでもない。『女はみんな生きている』みたいな、そんな風にしか生きられない女の性みたいなものを、一種の退廃的な空気を混ぜて表現したいんだろう。
でも、それにしたって、構成やストーリー展開の配分がクソだと思う。結局、怪文書も誰の仕業だったのか判然としないし。伏線も回収したんだか、するつもりがないんだかよくわからんし。最後もぼや~んと終わらせて、「だから何なんだよ…」って気分にならない人がいるのだろうか。
ミシェル役のメラニー・ドゥーテは、妙な魅力のある女優さんだが、それ以外に特に見所はない。少なくとも本作に“悪の華”などという仰々しいものや、それに相当するものは登場しない。これこそがフランス映画の魅力だ…というんならフランス映画なんかクソくらえだ!って言いたくなるくらい、駄作に感じた。お薦めしない。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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