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公開年:2009年
公開国:アメリカ
時 間:97分
監 督:ロバート・ゼメキス
出 演:ジム・キャリー、ゲイリー・オールドマン、ロビン・ライト・ペン、コリン・ファース、ボブ・ホスキンス、カラム・ブルー、ダリル・サバラ、フェイ・マスターソン、レスリー・マンヴィル、モリー・C・クイン、マイケル・J・フォックス 他
コピー:未来は、まだ変えられるかもしれない…
彼の名前はスクルージ。金がすべての、嫌われ者。
ロンドンで金貸しを営む老人スクルージは、まさに金の亡者で人々から嫌われていた。クリスマス・イヴのその日、貧しい人たちへの寄付の求めを拒否し、挙句の果てには「貧乏人が死んでも仕方が無い」「余計な人口が減るだけ」と暴言を吐くのだった。しかし、帰宅すると、かつて共同経営者だったマーレイの亡霊が出現。怯えるスクルージに対して、その金の亡者っぷりに警告を与え、さらに、これからスクルージの元に3人の霊がやって来ると言い残して姿を消す。ほどなく一人目の霊が現われ、スクルージを過去 のクリスマスの日々へと連れて行く。そこには、若き頃の、純真で優しかったスクルージがおり…というストーリー。
舞台も19世紀なら、実際にディケンズによって書かれたのも19世紀。資本主義の発展よって、底辺の人々が塗炭の苦しみを味わっている時代なので、ピンとくる話だろう、きっと子供なら楽しめる…といいたいところだが、恐怖で言うことを聞かせるタイプの教育にしか思えず、宗教上の説話だとしても、あまりにも直球すぎて閉口する。
確かにキリスト教らしいといえばらしいのだが、日本の児童が、この価値観の押し付けを素直に受け入れられるとは思えない。
大体にして、スクルージの主張する、社会保障は税金でしっかりと賄うべきという主張は一理ある。さらなる“税”が必要ならば、確固たる根拠が必要なのは至極当然。そこを、神の御心に沿って慈悲の心で私財を放出すべきという理屈は、問題があると思う。
本当の答えは、“資産の死蔵”つまり金やモノを動かさずに貯めこむこと自体が罪であって、それを次の投資や資本拡大に使用すればよい。資本主義というシステムは、どこかにお金が偏在するようになっているの。むしろその“偏在”する場所に当たった人は、その溜まった資産を早々に使わねばならない(廻さないといけない)という義務を負う、結構大変な役回りなのである。
だから、アホな金持ちはそれでウハウハしちゃうのだが、本当に“金”の意味がわかっている人は、こりゃ大変なことになったと一生懸命使い道を考えるのである。だからその役回りの人の価値はどうやって金を使っているのか?という一点によって決まる。で、スクルージの罪悪は、末端の市民に小金を貸すばかりで、有望な企業に投資するなどしていない…という点くらいだろう。
そんな主張のお話を映画にしたっておもしろくないだろ!と思うかもしれないが、本作でもスクルージは「金はあの世まで持っていけない」といっているではないか。結論は一緒である。でも、その過程がおかしいから、ただお金をあげるとか、何かをかってあげる…という行為にしか結びつかないのだ。
目先の施しが、本当に他者の幸せになるとは限らない…私は本作を観ている間、ずっと引っ掛かっていたのはそこなんだと思う。
技術面。確かにジム・キャリーの動きをしっかりとアニメーションで再現できている。しかし、技術としてのモーションキャプチャーにそれほどの新規性も驚きもない。本作のテーマは“3Dアニメ”なので、普通の2DのDVDで鑑賞したのでは、その技術的なテーマ(真価)を感じることはできないのだろう。ただ、新しい技術テーマに重点を置きすぎたせいなのか、アニメのくせにアングルとかカメラアングルが悪いと感じられる不思議な作品である。
それ以前に、じいさんが主人公なので、子供向けなのにとっつきにくく、共感しにくいという、高いハードルがある作品なんだけどね。諸々、残念な作品である。お薦めできない。大半の子供は途中で飽きると思う。
公開国:アメリカ
時 間:97分
監 督:ロバート・ゼメキス
出 演:ジム・キャリー、ゲイリー・オールドマン、ロビン・ライト・ペン、コリン・ファース、ボブ・ホスキンス、カラム・ブルー、ダリル・サバラ、フェイ・マスターソン、レスリー・マンヴィル、モリー・C・クイン、マイケル・J・フォックス 他
コピー:未来は、まだ変えられるかもしれない…
彼の名前はスクルージ。金がすべての、嫌われ者。
ロンドンで金貸しを営む老人スクルージは、まさに金の亡者で人々から嫌われていた。クリスマス・イヴのその日、貧しい人たちへの寄付の求めを拒否し、挙句の果てには「貧乏人が死んでも仕方が無い」「余計な人口が減るだけ」と暴言を吐くのだった。しかし、帰宅すると、かつて共同経営者だったマーレイの亡霊が出現。怯えるスクルージに対して、その金の亡者っぷりに警告を与え、さらに、これからスクルージの元に3人の霊がやって来ると言い残して姿を消す。ほどなく一人目の霊が現われ、スクルージを過去 のクリスマスの日々へと連れて行く。そこには、若き頃の、純真で優しかったスクルージがおり…というストーリー。
舞台も19世紀なら、実際にディケンズによって書かれたのも19世紀。資本主義の発展よって、底辺の人々が塗炭の苦しみを味わっている時代なので、ピンとくる話だろう、きっと子供なら楽しめる…といいたいところだが、恐怖で言うことを聞かせるタイプの教育にしか思えず、宗教上の説話だとしても、あまりにも直球すぎて閉口する。
確かにキリスト教らしいといえばらしいのだが、日本の児童が、この価値観の押し付けを素直に受け入れられるとは思えない。
大体にして、スクルージの主張する、社会保障は税金でしっかりと賄うべきという主張は一理ある。さらなる“税”が必要ならば、確固たる根拠が必要なのは至極当然。そこを、神の御心に沿って慈悲の心で私財を放出すべきという理屈は、問題があると思う。
本当の答えは、“資産の死蔵”つまり金やモノを動かさずに貯めこむこと自体が罪であって、それを次の投資や資本拡大に使用すればよい。資本主義というシステムは、どこかにお金が偏在するようになっているの。むしろその“偏在”する場所に当たった人は、その溜まった資産を早々に使わねばならない(廻さないといけない)という義務を負う、結構大変な役回りなのである。
だから、アホな金持ちはそれでウハウハしちゃうのだが、本当に“金”の意味がわかっている人は、こりゃ大変なことになったと一生懸命使い道を考えるのである。だからその役回りの人の価値はどうやって金を使っているのか?という一点によって決まる。で、スクルージの罪悪は、末端の市民に小金を貸すばかりで、有望な企業に投資するなどしていない…という点くらいだろう。
そんな主張のお話を映画にしたっておもしろくないだろ!と思うかもしれないが、本作でもスクルージは「金はあの世まで持っていけない」といっているではないか。結論は一緒である。でも、その過程がおかしいから、ただお金をあげるとか、何かをかってあげる…という行為にしか結びつかないのだ。
目先の施しが、本当に他者の幸せになるとは限らない…私は本作を観ている間、ずっと引っ掛かっていたのはそこなんだと思う。
技術面。確かにジム・キャリーの動きをしっかりとアニメーションで再現できている。しかし、技術としてのモーションキャプチャーにそれほどの新規性も驚きもない。本作のテーマは“3Dアニメ”なので、普通の2DのDVDで鑑賞したのでは、その技術的なテーマ(真価)を感じることはできないのだろう。ただ、新しい技術テーマに重点を置きすぎたせいなのか、アニメのくせにアングルとかカメラアングルが悪いと感じられる不思議な作品である。
それ以前に、じいさんが主人公なので、子供向けなのにとっつきにくく、共感しにくいという、高いハードルがある作品なんだけどね。諸々、残念な作品である。お薦めできない。大半の子供は途中で飽きると思う。
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クボタカユキ
性別:
男性
趣味:
映画(DVD)鑑賞・特撮フィギュア(食玩/ガシャポン)集め
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一日一シネマ。読んだら拍手ボタンを押してくだされ。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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