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公開国:フランス、イタリア、ドイツ
時 間:116+116分
監 督:イヴ・シモノー
出 演:ジェラール・ドパルデュー、ジョン・マルコヴィッチ、クリスチャン・クラヴィエ、イザベラ・ロッセリーニ、アヌーク・エーメ 他
1796年「アルコレの戦い」、1798年「エジプト遠征」の成功によってフランス民衆の人気を得たナポレオンは、クーデターにより第一統領にとなる。その後、皇帝となり、1805年「アウステルリッツの戦い」、1807年「アイラウの戦い」に勝利を収めロシアと平和条約を締結。イギリス以外の全ヨーロッパを勢力下に治め、その権勢は頂点に達しかたに思えたが…というストーリー。
TVムービーらしいのだが(CMポイントがある)、どちらも映画然としたオープニングとエンドロールがあり、実に丁寧につくられたクオリティの高い作品だった。エピソード1と2に別れており、それぞれ約2時間。クオリティは高いがとにかく長いのが玉に瑕。
皇帝になった後もしばらく権勢は衰えなかったが、徐々に軍事的失敗が重なり、対仏大同盟に貶められエルバ島幽閉。しかしウィーン会議のゴタゴタの間隙を縫って復権するも百日天下に終わるまでが描かれる。ナポレオンに関する書籍を読むよりも、当時のヨーロッパの状況とナポレオンの行動の関係がすっきりと腑に落ちる作品。
ウィキペディアのナポレオンのページを読みながら観たのだが、非常に面白かった。とりあえず史実と思われる流れに忠実に作ろうとしているのがわかるし、ジョセフィーヌの戴冠の場面など、有名な絵にできるだけ近づけようと努力している。数々の逸話で伝えられている有名なセリフもしっかり盛り込まれている。
ナポレオン役の人もジョセフィーヌ役の人も残っている絵画などのイメージに近く、違和感は皆無に近い。その中で、タレーランを演じたジョン・マルコヴィッチだけが異彩を放っている。
本作を観る限りだと、ほんの少しだけ血の気が少なければ無双状態だった気がする。とはいえ、やはり、日本民法の礎を作った大天才だけのことはある圧巻の生き様だった。
あまり軍事のことは詳しくないが、本作で描写されている白兵戦の様子が実に馬鹿馬鹿しくみえる。銃剣を持った兵士が歩いて衝突し、ただ刺しあうだけの消耗戦。やってて馬鹿らしくならないのか、甚だ疑問に感じながら鑑賞していた。これなら、両軍から武将クラスが「やあ我こそは~」ってやったほうが、意味があるように思える。
まあ、とにかく長かったけど、興味深く観続けることができた良作。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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