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imageX0046.Png公開年:1962年
公開国:日本
時 間:86分
監 督:古沢憲吾
出 演:植木等、重山規子、ハナ肇、久慈あさみ、峰健二、清水元、藤山陽子、田崎潤、谷啓、安田伸、犬塚弘、石橋エータロー、櫻井千里、松村達雄、由利徹、中島そのみ、団令子、中北千枝子、稲垣隆、田武謙三、人見明、小川安三、清水由記、岡豊、荒木保夫、記平佳枝、門脇三郎、宮田羊容、井上大助、土屋詩朗、出雲八重子、峯丘ひろみ、丘照美、宮川澄江、杉浦千恵、田辺和佳子、谷和子、寺沢広美、原紀世子、吉田静司、大内ヨシオ、朽名章宣、康本佳男 他

会社をクビになってフラフラしている男・平均(たいらひとし)。金も無いのに立ち寄ったバーで、有名企業の太平洋酒が乗っ取り工作にあっている話を小耳に挟む。ピンときた均は、太平洋酒社長・氏家勇作が尊敬する代議士の側近を装い接触。太平洋酒の乗っ取り対策要員として、太平洋酒の総務部に入社する。早速、均は、大株主の富山社長に株を売らないように賄賂を使って買収。この成功によって係長に昇進するのだが、その後、バーのマダム・京子から富山社長が黒田物産の黒田有人社長に株を買ったことを知らされる。黒田は山海食品社長・大島良介のバックアップで、株の買占めをしていたのだった。この失敗によってクビになった均だったが、バーで黒田と出会い親密に。再び太平洋酒に部長として復帰することになったのだが…というストーリー。

サラリーマンという形態が、決して既定値ではなかった時代。組合が全共闘と同じ部類だと思ってるアホな時代。世の中の未熟さや馬鹿馬鹿しさと堅苦しさが混ざり合った時代。それを、スチャラカ”と形容される軽薄な男が切り裂いてく様は、痛快で実におもしろい。
いや、痛快という言葉は適切でないように思える。前の会社は競馬でヘタこいてクビになったという設定なのだが、それに違和感を感じるくらい、主人公・平均の行動は一見俗っぽく見えるが真逆。彼のキャラクターは、もう妖精のレベルだと思う。その証拠に、彼は女性にモテモテになっても深い関係にはならない。それどころか心すら満足に通わせない。人間離れしているキャラクターなんだよ。ラストで無理やり結婚を発表してしまうが、そこの愛欲も性欲も一切感じられない。魔法の国へご招待している感じですらある。

はじめは、口八丁手八丁でのし上がっていく男の話になるのかと思ったが、彼はさほど地位には興味が無い。それどころか、自分が嬉々として愉しめる場所を欲しているだけに見える。企業内で“ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)”を貫けることって、理想じゃないか。テキトーなんだけど、案外、芯を突いてる発言のオンパレード。この時代を感じさせない新しさは異常。

突然ピンスポで唄いはじめるシーン。何気に日本映画史にのこるインパクトシーンだと思う。女口調の社員が、まさかの伏線という巧みさでわかるように、目の行き届いた、なかなかしっかりしたシナリオである。
植木等の歌は知っていても映画は観ていないという人が案外多いだろう。これは是非観るべきだ。

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