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公開年:2008年
公開国:アメリカ
時 間:120分
監 督:トニー・ギルロイ
出 演:ジョージ・クルーニー、トム・ウィルキンソン、ティルダ・スウィントン、シドニー・ポラック、マイケル・オキーフ 他
受 賞:【2007年/第80回アカデミー賞】助演女優賞(ティルダ・スウィントン)
コピー:【フィクサー】……弁護士事務所に所属する“もみ消しのプロ”。
男は、完璧に罪を消せるはずだった・・・・・・。
ニューヨークの弁護士事務所で、法律で解決できない案件を揉み消す仕事を担当する男マイケル・クレイトン。その汚れ仕事に嫌気が差していたクレイトンは、事務所をやめようとレストラン経営に手を出したが失敗し、多額の負債を抱えてしまう。その頃、事務所は、農薬関連の大企業U・ノース社側の弁護団として大規模集団訴訟を抱えていたが、その公判のさなか、主任弁護士のアーサーが全裸になるという事件をおこしてしまう。さっそくマイケルが派遣されるが、親友でもあるアーサーの対応に苦慮する。自分は正気だと主張するアーサーをひとまずホテルに軟禁するが、隙をみて脱走。そこから、自分の金銭問題も相まって、思いも掛けない窮地に陥っていく…というストーリー。
一見複雑な内容に見えて、実は非常にシンプル極まりないストーリー。それなのに、ここまで味のある作品に仕上がっているのは、ひとえに監督のセンスの賜物だろう。ちなみに監督&脚本のトニー・ギルロイは、『ボーン・アイデンティティー』シリーズの脚本家である。
頭の上にびっしりと霧がかかったような世界観。ぬるぬると進むストーリー。かと思うと、始めの方の、馬を愛でようとしたら後ろで大爆発なんてのもあって、掴みもOK。
扱っているのが公害訴訟だし、友人が殺されちゃう展開なので、社会正義に打ち震える流れになっちゃいそうなんだけど、本人の経済的苦境と打算的な振る舞いで、最後までどっちに倒れるのかわからない状況を作り出しているのが秀逸。
最後のエンドロールに入ってのニヤリってのも粋な演出だと思う。あのニヤリの表情一つで、“色んな意味で”勝ったということが表現できている。
シナリオで唯一の不備は、フィクサーという役割が、単なる閑職にしか見えないところか。本人も訴訟担当に戻して欲しいといっているので、雑務程度にしか映らない。もうちょとと特殊技能である部分を強調してもよかったかと。
#いや、大体にして原題は“MICHAEL CLAYTON”じゃないか。そう、“マイケル・クレイトンという男”とか、そんな感じの方がニュアンスとしては正しいわけだ。
じめっとした雰囲気の中、心の機微がピリピリと伝わってくるような演技を見せてくれたティルダ・スウィントン。でも、確かに演技はすばらしかったが、オスカーの価値があったかどうかは微妙。そのときのノミネート者を見てみると、消去法だった気がしないでもない(『アイム・ノット・ゼア』でケイト・ブランシェットにあげるか、どっちかってところ)。
ジョージ・クルーニーのこれまでの作品で一番愉しめた作品かも。誤解を恐れずに一言で表せば、“大人”の作品。ぐいぐい惹きこまれた。お薦めする。
負けるな日本
公開年:2001年
公開国:アメリカ
時 間:129分
監 督:ドミニク・セナ
出 演:ジョン・トラヴォルタ、ヒュー・ジャックマン、ハリー・ベリー、ドン・チードル、ヴィニー・ジョーンズ、カムリン・グライムズ、サム・シェパード、ルドルフ・マーティン、ザック・グルニエ、ドレア・ド・マッテオ 他
コピー:全米が、ハメられた。
ロサンジェルス空港で国際手配中のハッカーが逮捕される。なぜ危険を冒してまでアメリカに入国しようとしたのか、その理由を聞き出そうとロバーツ捜査官は執拗に尋問する。しかし、尋問の合間に目を離した隙に、何者かによってハッカーは射殺されてしまう。一方、服役を期に引退した世界一と称されたハッカー・スタンリーのもとにジンジャーと名乗る女性が訪れる。彼女は、とある計画への協力をスタンリーに依頼する。以前、麻薬取締局が行った極秘作戦“ソードフィッシュ”のために作られたダミー会社が、95億ドルもの巨額の利益をあげてしまい、そのプールされている金をハッキングによって奪おうという計画だ。その計画の首謀者は元モサドの大物スパイ・ガブリエル。スタンリーは別れて暮らす娘を取り戻すための訴訟費用欲しさに協力を受諾してしまい…というストーリー。
『狼たちの午後』を観た時に、そういえば『狼たちの午後』について薀蓄を語ってる映画があったよな…と本作を思い出して、再鑑賞。内容は微塵も記憶になかった。
すごいドンパチに、すごいアクション。冒頭のベアリングボールが四方八方に飛び散る爆破シーンの迫力はなかなかのもので、掴みはOK。でも、早々に、この人たちは何が目的でこんなことしてたんだっけ?状態になる。別に勧善懲悪じゃないといけないわけじゃないけれれど、誰の目線で観ればいいのかもわからなくなる。
すべて、見せたい演出が先に存在して、それにストーリーをねじ込んでいった感じ。冒頭の迫力ある映像は実に素晴らしいのだが、その後、その勢いは見事に消滅。息切れが早すぎ。
さっぱり意味のわからない、ハッキングのテスト。肉体的な刺激と60秒のハッキングに何の意味があったのか。結局、60秒でハッキングしなくてはいけないような、クリティカルな場面も出てこないし。
最期のオチの“やられた”感がまったく無いのも、ヒドい。この監督、フーディーニの話とかを差し込んで、おしゃれな伏線だと悦に入っているのかもしれないが、こんなつまらない仕掛けをドヤ顔で見せられても、苦笑するしかない。びっくりするくらい、たいしたことの無い仕掛けなんだもの。
ガブリエルの歯型が一致ってことは、どこかでニセモノに入れ替わっている?それとも偽者の情報が本物というっことになっている?わからん。けど、それを追求したいとも思わない。
ジンジャーは生きていた…って、現場から死体が紛失したことになるから、どう考えても疑われるだろう。普通。ホントに稚拙なシナリオだと思う。いまどきなら、映画会社から作り直しを命ぜられるレベル。
メインキャストが全員主役クラスという、ハンパない陣容なのに、この有様。ある意味、贅沢の極みともいえるが、大間のマグロでツナ缶つくちゃったような無駄っぷり。ヒュー・ジャックマンがハッカーってのもなあ。全然ピンとこない。
この監督のセンスは、とにかくダサいな。そう思って調べてみたら、この後2009年まで監督作品は無し。業界の方々もよくお判りで。とてもお薦めできない。
負けるな日本
公開年:1998年
公開国:アメリカ
時 間:99分
監 督:ブライアン・デ・パルマ
出 演:ニコラス・ケイジ、ゲイリー・シニーズ、ジョン・ハード、カーラ・グギーノ、スタン・ショウ 他
コピー:目撃者:1万4,000人、容疑者:1万4,000人 巨大スタジアムに仕掛けられた戦慄の陰謀!
アトランティック・シティのドーム会場で、ボクシング王座戦が開催される。大観衆が白熱する中リングサイドで観戦中の国防長官が銃撃される。その瞬間を間近で目撃した地元刑事のリック・サントーロは、国防長官の護衛にあたっていたのが旧友のケビン・ダンだったことから、犯人捜しに奔走するのだった。しかし、捜査を進めるうち、何や他巨大な陰謀が仕組まれていることに気付き…というストーリー。
大したストーリーじゃないのに、4度目の鑑賞。なんで観ちゃうのかというと、例のラストの宝石のくだりって何だっけ?ってふと頭をよぎるから。で、結局、思い出せないんで観直しちゃう。
実際、この映画がなんで話題になる(なった)のかって、この一点だけでしょ。でも、はっきりって話の本筋にはあまり関係ないんだけどね。だって、エンドロールを馬鹿正直に最後まで観ないと出てこないんだから。
で、実際に意味を考えると大した仕掛けではない。“スネーク・アイズ”ってのは親の総取りっていうバクチ用語らしい。つまり、この映画で誰が丸々特をしたのか?ってこと。それは主人公ではなくってパウェルってことだよね。サントーロ刑事が最後に語る灯台の話は、娯楽という物欲で人を集め食いものにすることに通じていて、且つ、灯台の光は例の宝石の光に通じるわけだ。で、あの宝石は途中に出てきた赤毛の女が、口封じのために人柱になってるってこと。
#ただ、パウェル役のジョン・ハードが、黒幕ってほどの演技を見せていないのが…。そして、ある意味、リークした女性も最終的に得をしているのも、判りにくさの一要因か。
これに焦点を当てて、思わせぶりにプロモーションした配給会社がウマかったんだろうね。
でも、なんだかはっきりしない演出が多いのは事実。それが、単なる失敗なんだか、わざと思わせぶりにして惑わせているんだか、判断がつかないという不思議な状態。あまりにわからなすぎて、しまいにはサントーロとダンはグル?いやいや、それは辻褄が合わないから…とか、そういう次元で脳が働きはじめる始末。
なんか、謎の多い男に惹かれちゃう女性の心境に近いのかね。その反面、人によっては、イライラさせられて、まったく受け付けられないかも。評価がぱっくり分かれる作品だろう。まあ、そこはデ・パルマのスゴさということにしておこうじゃないか。
でも、映像センスは確かに素晴らしくて、特に前半の長廻しは特筆すべきだと思う。
特段、お薦めはしない。またいつか日曜の昼下がりとかにTV放映するだろう。そのときで充分。
#今回、字にしたので、もう宝石のくだりは忘れないだろう。つまり、これが最期の鑑賞ってことかな。さらば。
負けるな日本
公開年:2000年
公開国:アメリカ
時 間:130分
監 督:ロバート・ゼメキス
出 演:ハリソン・フォード、ミシェル・ファイファー、ダイアナ・スカーウィッド、ジョー・モートン、ミランダ・オットー 他
コピー:彼は、完璧な夫だった。たった一度の過ちを犯すまでは。
大学教授のノーマンと妻クレアは、娘のケイトリンが大学の寮に入るのをきっかけに、ノーマンの父が遺した美しい湖のほとりの家で暮らすことに。クレアは娘のいない生活に馴れず、心に穴が空いたようだった。そんな中、ドアが突然開いたり、コンピュータが突然起動したり、囁き声が聞こえるなど、奇妙なことが頻発する。とうとう、見知らぬ女性の顔がバスタブに浮かんで見えるようになるなど、エスカレート。ノーマンは、すべてクレアの妄想であるとして、カウンセリングを受けることを薦めるのだったが…というストーリー。
このネタバレな馬鹿コピーがなんで許されたのかさっぱり理解できない。前半は、クレアが暴走しまくりで、二重人格?お隣の妻なんかいないんじゃないの?クレアの犯行なんじゃねえの?くらいのミスリードをしているのに(まあ、実際にクレアに秘密はあるんだけど)。日本の配給会社は何を考えているのか、ただただ呆れるばかり。こんなヒドい仕事には、そうそう出会えない。
しかし、観終わってからも、どうも話の流れが腑に落ちない。
問題の出来事は、娘がまだ家にいたころの出来事ってことか?そして、その記憶は封印されたってこと?それは自然に?薬物で?当然、娘はその出来事を知っているはずなのに、触れないようにしていた?それほどの大イベントを、すっかり忘れることができているという、とても都合のよい所に立脚しているわけで、そう考えたら、あまりに幼稚なサスペンスドラマである。
問題は、幽霊の部分をミスリードとして使いたいのか、直球の“恨み”のお話として扱いたいのか、よくわからんという点。簡単に言えば、ホラーなのかサスペンスなのか、どっちをやりたいんだよ!ってこと。
ロバート・ゼメキスが扱うようなテーマじゃない気がするけどね…。カメラアングルなどものすごく工夫の跡は見られるのが、根本的にホラーもサスペンスも得意じゃない人なんだと思うけど。
唯一の見所はバスタブでの窒息シーン。それ以外に惹きつけた所はなし(でも、リアリティ皆無の脱出方法だったけどね。実際にやってみたら、絶対にあんな感じにはならないと思うわ)。
こんなので愉しめた人は、幸せだと思う。世の中の大抵のことが面白く感じるんだろうね。うらやましいよ。私はお薦めしない。駄作。
負けるな日本
公開年:1963年
公開国:アメリカ
時 間:120分
監 督:アルフレッド・ヒッチコック
出 演:ティッピー・ヘドレン、ロッド・テイラー、スザンヌ・プレシェット、ジェシカ・タンディ、ヴェロニカ・カートライト、ドリーン・ラング、エリザベス・ウィルソン、エセル・グリフィス、チャールズ・マックグロー、ロニー・チャップマン、ジョー・マンテル、マルコム・アターベリイ 他
ノミネート:【1963年/第36回アカデミー賞】特殊効果賞(Ub Iwerks)
コピー:恐怖映画の巨匠ヒッチコックの最高傑作
鳥たちが、人間を食いちぎる このショック! 凄まじい恐怖が、あなたを襲う!
社長令嬢のメラニーは、ペットショップで出会った弁護士ブレナーに興味をひかれる。彼につがいの鳥をプレゼントしようと、アパートを探し当てるが、本宅は田舎町にあると隣人から教えられる。とりあえずその町に向かい、人づてにブレナーの家を聞き出し、向かうことに。その途中、突然一羽のカモメに額をつつかれ流血してしまう。ブレナーに手当てをしてもらった後、町を去ろうとするメラニーをブレナーは引止め、明日のパーティーに参加することを促す。一泊することになったメラニーだったが、泊まった家のドアに突然カモメが激突し死んでいた。町中の鳥の様子が何か不穏で…というストーリー。
これほど、世の中の評価と自分の評価が乖離すると、ちょっと不安になってくる。
鳥の襲撃シーンはたしかに“当時としては”インパクトがあっただろう。身近な動物が襲撃してくるというアイデアの先見性は高い(原作あり作品なのでヒチコックのヒラメキではないけれど)。なんで鳥が襲ってきたか?を明確にしないもの、演出としてはいいのかもしれない。ただ、襲ってきた理由を伏せた分…というか鳥を単なる襲撃者として見せすぎた分、本来は登場人物側にドラマを盛らなければバランスが取れないところが、ちょっと薄いままなのが残念ポイント。
唯一、このストーリーの中で心に変化が生じているのはジェシカ・タンディ演じる母親。息子LOVEゆえに初めはメラニーが気に喰わなかったが、鳥騒動で周囲の人に甲斐甲斐しくする様子を見て心を開くわけだ。でも、偏執的に息子LOVEという設定ならよかったのに、実は別に心の拠り所の男性がいたということがわかり、そのキャラ設定も破綻。そういうことなら、息子LOVEじゃなくって、死んだ夫の資産を守るために周囲に厳しい態度をとる老女…っていうキャラのほうがよかったと思う。
仮に、鳥があの小さな町の閉鎖的な人々の心の投影だとすると、メラニーという部外者を排除しようとする行動がそれにリンクするわけだ。
そう考えると、ブレナー家のあの町における位置づけが失敗しているように思える。最後、ブレナー家とメラニーが車で家を出て行くことになるのだから、あの家族は、死んだじいさんの生前の所業や、その後の偏屈なおばあさんの態度によって、町の人々から嫌われていなければしっくりこない。なんなら、子供のキャシーだって、地味に仲間はずれになっているくらいで丁度いい。息子のミッチだって、町で弁護士の仕事を依頼してくる人なんていないから、都会で仕事をしないと食って生けない。実は、表面的には町の一員だが、実は村八分状態ってのが中盤にどんどん見えてくる。見えてくるのと同時に鳥の襲撃が激しくなる。そんな感じだから、警察もまともに捜査しようとしない…って感じ。その嫌われている家族が、同じく部外者として嫌われている女性と心を通わせて、偏狭な町を去るのだ。
でも、鳥は平等に町の人間も襲う。そういう閉鎖的な態度をとる人間の自滅を象徴しているのだろう。ダイナーみたいなところで、メラニーに冷たい視線を浴びせる町の人々の目がそれを表している。
大衆社会の到来が、田舎者の排他主義や差別主義を許さない。つまり時代は変わっていくのだ…という意味ならば、メラニーが新聞社の社長令嬢であることにも意味が出てくる。
メラニーと母親の心が通い合うところが、一つのターニングポイントになるのだから、その後、協力して街を脱出するストーリーをもっと差し込まないとダメ。だから、尻切れトンボみたいな印象になる。それを乗り越えて都会で暮らすことにならないと。
なんなら、一旦街の外にはでたけれど、やっぱり大事なものだけは持って行きたい(通帳とか権利書)と母親が言い出す。娘もつがいのインコを取りに行きたいとか言いだして戻る。戻ると家を荒らしている街のやつらがいて、そいつらと対決。最後はそいつらも鳥にやられちゃう。
その後、一家とメラニーは街を出て、安穏な世界へ。でも都会暮らしだって厳しい。「いままで田舎暮らししかしたことがないけど大丈夫かね…」って不安がる母親と娘に、「どこでもつらいことはあるけど、今度はずっと僕がそばにいるよ」「私もそばにいるわ」的な感じ。
どうよ。これで人間ドラマのほうに厚みがでるんじゃね?って、ヒッチコックにダメだしする俺…。
本作をおもしろいとおっしゃる皆さんには申し訳ないが、私から見ると、イマイチどころかイマサンくらいのシナリオなので、それほどお薦めはしない。
負けるな日本
公開年:2009年
公開国:アメリカ
時 間:96分
監 督:ドロール・ゾレフ
出 演:サイモン・ベイカー、パス・ベガ、マイケル・デロレンツォ、クロエ・モレッツ、ケン・ダヴィティアン、クレア・フォーラニ、マーク・ロルストン、ゲディ・ワタナベ、メリンダ・ペイジ・ハミルトン、ベニート・マルティネス 他
コピー:今日、弟が殺された。オレの目の前で──
メキシコとの国境の町に住むジャックは、11歳の娘トビーと後妻との三人暮らし。ある日トビーがサッカーの練習中に行方をくらましてしまう。ジャックと妻はTVで協力を求め、FBIも介入するが、捜査はなかなか進展しない。性犯罪歴のある男や不審なメキシコ人などが容疑者として挙がるが、いずれも犯人では無かった。FBIは並行してジャックへの怨恨の線も考慮し、ジャックや前妻の身辺を捜査しようとする。しかし、前妻の死亡記録はどこにも存在せず、それどころかジャックが前妻をどこに埋葬したかも覚えていないと言いはじめたことを不審に思い…というストーリー。
『キック・アス』のクロエ・モレッツに、米ドラマ『メンタリスト』主演のサイモン・ベイカーと、どちらかといえば旬な二人をジャケットにドーンと配しているわりに、日本劇場未公開作品だったりする。
最近はなんでコレが未公開?日本の配給会社おかしーんじゃないの?なんて作品が多々あるが、本作については確かに問題アリだった。問題アリアリなので、多くは言及しないでおこう。
様子が気持ちの悪い町で小児誘拐が発生し、犯人は一体誰?という流れと、ジャックの死んだ妻の記録がないところからはじまり、ジャックの記録までないことが明るみに出て、はてこの主人公は何者?という流れ。この二つの潮流ができるところまでは、雰囲気作りも緊張感の煽り方もなかなか良いと思う。しかし、その潮流を絡め始めるとなにやら変な感じに。
根本的に、その後の謎解きというか、事件の真の原因や犯人がどうにもこうにも腑に落ちない。
(かなりネタバレぎみ。注意)
色々、策を弄しすぎて、訳がわからなくなってしまったのではなかろうか。ヘンテコな宗教が絡んできて、ジャックまで呪いを始めちゃうあたりで、ごちゃごちゃしはじめ、最後のどんでんがえし(のつもり)も、しっくりこない。
大体にして、そんなややこしい復讐方法を選択しなくてはいけない理由がわからないし、そんなに憎んでいるなら、めんどくさいことをせずに殺しちまえばいいだけに思える(メキシコなんだし、相手の経歴は架空なんだし)。ましてや憎い相手に日々抱かれる苦痛を良しとする感覚もわからない。
彼らの施した霊的な何かについても、振り返って考えても、怖いって感じがない。「恨み晴らさでおくべきか~」っていう感情が、変な方向に進んでしまっていて、結局は情念みたいなものから乖離してしまっているせいだ。
振り返ってプロットの不自然さを整理すべきだったろう。駄作だと思う。もちろんお薦めしない。
#そして、クロエ・モレッツに関しては、でかでかとジャケットにアップにするほど活躍も登場もしない。いまいちかわいく撮れていないので、クロエちゃんファンもイマイチだと感じるのではないかな。
負けるな日本
公開年:2007年
公開国:アメリカ
時 間:114分
監 督:ベン・アフレック
出 演:ケイシー・アフレック、ミシェル・モナハン、モーガン・フリーマン、エド・ハリス、ジョン・アシュトン、エイミー・ライアン、エイミー・マディガン、タイタス・ウェリヴァー、マイケル・ケネス・ウィリアムズ、エディ・ガテギ チーズ、マーク・マーゴリス、マデリーン・オブライエン、スレイン 他
受 賞:【2007年/第74回NY批評家協会賞】助演女優賞(エイミー・ライアン)
【2007年/第33回LA批評家協会賞】助演女優賞(エイミー・ライアン:『その土曜日、7時58分』に対しても)
【2007年/第13回放送映画批評家協会賞】助演女優賞(エイミー・ライアン)
ボストンで人捜し専門の私立探偵を営むカップル、パトリックとアンジー。ある日、4歳の少女アマンダが誘拐される事件が発生しマスコミをにぎわせる。警察の捜査に進展が見られない中、アマンダの叔母夫婦がパトリックに捜索の依頼にやってくる。しかし、人捜しといっても借金を踏み倒し失踪したような人間を探すのが専門で、誘拐事件に関わったことはない。また、アマンダの母親の素行が著しく不良であることで、引き受けることを躊躇する二人だったが、叔母の必死な願いに応え依頼を引き受けるのだった。2人は、警察とは違う独自の人脈を使って操作を始めるのだが…というストーリー。
日本未公開作品。これだけキャストが豪華なのに未公開?話も悪くないし決して箸にも棒にもかからないような駄作ではないのになぜ?とは思うだが、日本の配給会社が躊躇した理由がなんとなくわかる気がしないでもない。
(以下、ネタバレぎみ)
前半は誘拐事件の捜査に協力する若い探偵カップルの話。後半は人の倫理観、正しい行いとは何か?を問いかける作品になっている。テイストが変わる前後半の境目がはっきりと存在していて、これがもう少しスムーズだったら、もっとよい評価になっていたに違いない。
モーガン・フリーマンやエド・ハリスにしっかり犯人フラグを立てつつも、スカしに使うなんて贅沢なもんだなぁ…って思っていた。しかし、最終的には役者のランクのとおりに、しっかりと絡んでくる(なんだ始めに疑ったとおりかよ…と)。
かといって、犯人がバレバレなショボい演出なわけではなく、サスペンスの見せ方としては悪くない。ただ、裏にある事件の真相自体がそれほどおもしろくも深くも感じられなかったせいか、どうもカタルシスがない。
ただそれは、カトリックが生活様式に色濃く反映している社会圏にいないと、このカトリック流の“慈悲”のかけ方がピンとこないのと、宗教的な感覚とアメリカ政府の福祉政策の乖離を感じているか否かの差が大きいのだと思う。おそらく、最後に突きつけられた二者選択は、日本の観客とアメリカの観客では、感じる重さがまったく異なるのだろう。
だから、最後の空気感だけでスパっと終わるラストも、我々は物足りなく感じるが、現地人は「う~ん」となったのではないかと。
正直、評価が難しいが、少なくとも佳作だとは思う。誰かと一緒に観て、君ならどうする?って話をしたくなる作品ってことで。私ならドイル所長から口止め料を貰ってだまってるけど(人でなし?)
#あのままドイル所長が、あの子供を養育し続けることが、社会的、法的に可能なのか?なーんて、そっちの方に意識がいってしまったりもする。
負けるな日本
公開年:1949年
公開国:イギリス
時 間:105分
監 督:キャロル・リード
出 演:ジョセフ・コットン、オーソン・ウェルズ、アリダ・ヴァリ、トレヴァー・ハワード、バーナード・リー、ジェフリー・キーン、エルンスト・ドイッチュ 他
受 賞: 【1950年/第23回アカデミー賞】撮影賞[白黒](ロバート・クラスカー)
【1949年/第3回カンヌ国際映画祭】グランプリ(キャロル・リード)
【1949年/第3回英国アカデミー賞】作品賞[国内]
第二次大戦後まもないウィーン。親友ライムの招きでこの街を訪れた作家のマーチン。ライム家を訪ねると彼が自動車事故で死亡したことを知る。ライムの葬儀に出席するマーチンスは、本件を捜査するイギリス軍のキャロウェイ少佐とである。少佐は、ライムが闇取引をしていた悪人であると主張するが、それが信じられないマーチンは、独自の調査を開始する。ライムの恋人であった女優アンナや、事件の目撃者である宿のガードマンの話から、現場に正体不明の“第三の男”が居たことをつきとめる。しかしその証言をした門衛が殺害され、マーチンスがその犯人だと疑われてしまう。また、偽造パスポートでウィーンに滞在していたアンナも、ソビエトのMPに連行されてしまい…というストーリー。
4カ国に分割管理されている戦後まもないウィーンという、異国情緒と時代背景がうまいこと混ざりあった設定が、サスペンスの味付けとしてとても効いている。
60年以上前の作品で、パブリックドメイン化していることから今回観たDVDも安価に製作されており、決して良い画質ではなかった。それでも、白黒映画であることで生まれるメリハリのあるコントラストや緊張感・退廃的なイメージの表現はすばらく、まさにこれぞフィルム・ノワールといったところ。2006年公開のジョージ・クルーニー主演『さらば、ベルリン』も、同様の時代背景と白黒映像による同様の効果を狙っているが、ソダーバーグをしても本作には及んでいない。
私が解説するまでもなく、ライム初登場シーンのインパクトや、今ではビールのCMや恵比寿駅を思い出してしまうテーマ音楽など、映画史を語る上ではずせないが、教科書的な評価ではなく、純粋に作品として現代においても充分に鑑賞に堪えうること自体が、奇跡といえる作品だと思う。ハードな内容とある意味おきらくなチターの音色とのギャップが生む雰囲気は、本当に秀逸。
結局、ライムの隠避が単独犯行なのか組織的に行われたものなのか明確になっていないなど、シナリオのディテールとして甘さは残るが、それを補って余りある完成度。そして、勧善懲悪でもなければ決して後味が良いわけでもないラストには、後のニューシネマの萌芽を見る思いだ(かつ、これがハリウッド作品ではないことにも、ちょっぴり驚く)。正直、古い作品でも観てみようかな程度の軽い気持ちだったのに、予想外のデキに驚いている。懐古趣味云々ではなく、純粋にお薦めできる作品。
#とある映画解説本で、「下水道の中でライムが流されてしまう水の勢い」などという解説があるのだが、そんなシーンは無いと思うのだが誤訳だろうか。不思議。
負けるな日本
公開年:1998年
公開国:アメリカ
時 間:111分
監 督:ブライアン・シンガー
出 演:ブラッド・レンフロー、イアン・マッケラン、ブルース・デイヴィソン、イライアス・コティーズ、ジョー・モートン、デヴィッド・シュワイマー、ヘザー・マコーム、ジョシュア・ジャクソン、アン・ダウド 他
受 賞: 【1998年/第11回東京国際映画祭】最優秀男優賞(ブラッド・レンフロー)
ロサンゼルスに住む高校生のトッドは、スポーツも学業も優秀な生徒。彼は、授業でホロコーストについて学ぶと、興味は沸きナチスの強制収容所に関する本を読むようになる。そんなある日、バスの中で見覚えのある老人がおり、気になって後をつけてしまう。トッドはその老人が、ナチスの強制収容所の所長ドゥサンダーであることに気付いてしまう。その老人は、“吸血鬼”という異名を持つ戦争犯罪人で消息不明とされていたが、名を変えてひそかにこの町に潜伏していたのだ。トッドは、彼の正体を明かさない代わりに収容所での虐殺の様子を語ることを強要する。はじめは語ることを嫌がっていた老人だったが、重ねて語ることで封印していた昔の記憶が蘇り…というストーリー。
ここ数ヶ月に観た作品の中で、一番ぐっとストーリーに引き込まれた作品だった。しかし、その反面、ラストのオチがガッカリすぎて、その振幅の激しさによる落胆がものすごく大きい。とても残念。ハシゴを登っていたら、スパーンと蹴られて、地面に落下させられた感じ。もうひとひねりすることはできなかったのか!と、ただたたこぶしを握るばかり…。
おおっと!最後まで気付かなかったが、原作はスティーヴン・キングじゃないか。
(以下ネタバレ)
はじめは、いくらナチスの戦犯とはいえひっそりを暮らしている老人を単なる興味本位でおもちゃにして、なんというくそガキなんだ!と思って観ていたのだが、老人のほうも覚醒してきて立場が逆転していくなんて、そんな展開、予想もしていなかった。このような揺り戻しが数回あって、ちょっとした船酔いのような感じすら覚える。
本当に、鑑賞者の足元から揺すってくるようなシナリオ。宇宙人も霊魂も出てこない方の、“良いキング”の作品である(笑)。割と好き、いや、かなり好きなプロット。最後さえちゃんとしてくれたら、『スタンド・バイ・ミー』『ショーシャンクの空に』と肩を並べる作品になったに違いない。
デンカーがいくら自殺を図っても助けられてしまうが、最終的には壮絶な手段でデンカーが殺害されるとか…
問い詰められたトッドは、同じようにナチの残党にまんまと騙されたことが公になったらオマエは職を失うぞ!と脅すとか…
それこそあのカウンセラーを殺してしまうとか…
ラストはそのくらい激しいモノにしてもらいたかった(小児性愛者だぞ!と言いふらすぞ…程度じゃ弱すぎるよ)。
まあ、あまりに最後が残念だっただけで、全然ダメな作品ではないので、お薦めはする。
#邦題の“ゴールデンボーイ”の意味がまったくわからないけれどね。
負けるな日本
公開年:1948年
公開国:アメリカ
時 間:80分
監 督:アルフレッド・ヒッチコック
出 演:ジェームズ・スチュワート、ファーリー・グレンジャー、ジョン・ドール、セドリック・ハードウィック、コンスタンス・コリアー 他
マンハッタンにあるアパートの一室で、ハーバード大学を卒業したばかりのフィリップとブランドンが殺人を犯す。その殺人は、自分が選ばれた存在であることを証明するという、ゆがんだエリート思想を証明するために行われたものだった。さらに、彼らは、殺したデイビッドの死体を隠した部屋の中で、彼の知人達を部屋に招きパーティを開き、そのスリルを味わうのだった。しかし、ブラントンは冷静を保っていたが、フィリップは次第に正気を失っていく。やがて、客の一人であるカデル教授が異変に気付き…というストーリー。
観客は最初から犯人を知っていて、ディテール(殺人の動機とか)は、ストーリーが進むほどに見えてくるという手法。
『[リミット]』ほどではないけれど、一つの空間だけで、ストーリー展開させる手法の作品。ただ、こちらはできるかぎり“ワンカット”にこだわった作品。しかし、今と違ってフィルムの長さに制限があるので、背中へのアップで暗転させて繋げているのだけれどね。
さらに、映画の中と実時間が同時進行という試みも。とにかく、色々と実験している映画である。
仕方がないとはいえ、今観ると、完全に一本で繋がっていない点、特に、デザートのソースの色模様が変わっていて、繋がりが壊れているのを観ると、ちょっとがっかりしてしまう。
この実験手法が結実したかどうか?と聞かれれば、あまり功は奏していないと感じる。その実験的挑戦に反比例して、ストーリーがピリッとしない点もイヤ。
「劣った者には生きる価値がない」という優生学的な持論を展開してみたりして、この主人公も『タクシードライバー』のトラヴィスと同様、他人の痛みに鈍感な人間なんだなぁとは思うが、特段その動機に恐怖を覚えたりするようなこともなく、人物の掘り下げが甘いと感じる。技術に溺れて、映画の本文を損ねてしまった、そんな印象。
また、セリフが非常に多いので、字幕を追うのがかなり厳しい。実のところ、かなり目がつかれて眠くなる。
正直に言うと、半分まで観て、誰がだれだか、わけがわからなくなったので、もう一度最初から観直してしまった。ヒチコック作品の中では、あまりデキのよい部類ではないだろう。観終わった後も、特に何も残らなかった。お薦めしない。
#まあ、冒頭の、絞殺なのに「あ~!!」と声上げちゃう段階で、違和感満載だったんだけどね。
負けるな日本
公開年:2009年
公開国:スペイン
時 間:94分
監 督:ナンシー・マイヤーズ
出 演:ロドリゴ・コルテス 他
コピー:目覚めたら土の中
イラクでトラック運転手の仕事に就くのアメリカ人ポール・コンロイ。仕事中に突然何者かに襲撃され昏倒。目を覚ますと、そこは地中に埋めらた棺型状の狭い木箱の中だった。懐中電灯とライター、携帯電話があったが、状況は一向に掴めず、酸素も次第に薄くなっていく。極限状況の中、携帯電話の電池切れを気にしながら、なんとか救助を求めようとするのだが…というストーリー。
観終わってから気付いたのだけど、主人公はイラクで働くアメリカ人なのに、スペイン映画なんだよね。
世の中には、一つの場所でずっと展開させる演出の映画がいくつもある。だけど、頑なにまったく場面を変えず、登場人物もはじめから最後まで一人だけ…と完全に貫いた作品を、私は観たことが無い(私が観たことが無いだけで、多分他にもあるんだろうけど)。
ほとんど同じ場面だったとしても、回想シーンや過去の出来事、ちょっと角度の違う映像なんかを挟んだりするもんだけど、本作はそれすら一切ない。外の様子が映ったのは携帯電話に送信されてきた数秒の動画だけ。あとは、完全に棺の中と電話の音声だけである。電話の会話のみで、色々想像させるわけ。
まあ、こういうコンセプトで作ろう!って決めて貫いただけだろうとは思うけど、本当に最後までやりぬいたことについては、褒めざるを得ない。高いところの映像を観て、お尻のあたりがヒュンってする感じになるのと同じように、寝返りもうてないような棺の中の閉塞感で、一緒に追い詰められた感じになっちゃう。
(ちょっとネタバレ注意)
実は、終盤になってくると、人事担当が無理やり契約解除しようとするくだりや、指を切断するくだりなど、無理やりが過ぎる場面が連続で差し込まれてきて、なんとか搾り出すぞ!ってがんばりというかあせりがにじみ出てくる。YOUTUBEに公開されてるのだから、無理やり解雇事由を認めさせる録音なんか録ったら企業としてマイナスになるだろうし、あんな狭い空間で横になって、小さいナイフ一本で自分の指を切断するなんて不可能に近い。
不安障害を抱えているっていう設定も、あまりにも冷静になれない主人公の様子に興醒めしないように、後付した設定な気がする。
もし、これが映画学校の卒業作品なら、150点オーバーなんだろうけど、プロの作品としてどこまで評価を得られるかは微妙。でも、究極的に低予算だったとしても、ここまでのものが作れるんだよ!同じ内容を民生デジカムで撮って、MACで編集したって、同レベルのものは作れるよ(本作がそうやって作られたという意味にあらず)!お金がない・手数が少ないなんて、言い訳できない時代になったんだよ!ってことを、世の中のエセクリエイターの喉元に付き付けちゃった作品ではある。
それ以上のものでも以下でもない。悪い作品ではないが特段お薦めはしない。
負けるな日本
公開年:2006年
公開国:アメリカ
時 間:131分
監 督:ミック・ギャリス
出 演:トム・スケリット、スティーブン・ウェバー、アナベス・ギッシュ、ロン・パールマン、シェーン・ハボーチャ、ヘンリー・トーマス、ケリー・オーヴァートン、マット・フルーワー 他
ドライブ中の夫婦が保安官に呼び止められ、トランクから見つかったマリファナを理由に連行される。しかし、連れて行かれたデスペレーションという名の街は荒れ放題で、そこかしこに死体がころがっている状態。夫は突然、保安官に射殺され、妻はそのまま留置所へ。留置所にはすでに数人が捕らえられていた。理由は不明だが、保安官コリーは殺人や拉致監禁を日常的に繰り広げているらしい。捉えれた人たちは、そのうりの一人デヴィッド少年の機転によって脱出するのだが…というストーリー。
テレビムービーのようで、「あぁ、ここでCMにいったんだろうな」っていう区切りがはっきりわかる編集。
スティーブン・キング原作で映像化された作品は数あれど、2つの法則があると思っている(あくまで自論)。
【ルール1】
目に見えない邪悪な何かが人間に乗り移って悪さをして人を襲うので、数人が協力して対峙する…というパターンがある。TV版の『シャニング』とか『IT』なんかがそれだ。このキングの邪悪神ストーリーが、映像化されておもしろかったためしがない。
【ルール2】
キング自信が自分の作品の映像化にあたってスタッフに加わった作品が、おもしろかったためしもない。本作では製作総指揮に名を連ねている。
よって、この二大ルールに完全合致する本作は、おもしろくないに違いない…と予測はしていたのだが、見事的中である。
冒頭の夫婦を捕らえるくだりからして、回りくどいというか、くるぞくるぞ感を妙に煽ろうとして鬱陶しい(一回観るのを中断したくらい)。まだ“邪悪なもの”かどうかわからない段階では、まだ愉しめなくもなかったのだが(もしかすると鉱山から出てきた放射性物質による障害の影響という展開も無くは無いからね)、確定してしまうと、「それを出しちゃったら何でもアリだもんなぁ…」って感じで途端に興醒めしてしまう。せめて、その後は、次々と乗り移って、どんどん追い詰めていくおもしろさを見せてくれればよかったのだが、結局、保安官の後は女性1名とカラスに乗り移るだけ。
やはり、このスティーブン・キングの2大ルールは健在だな。今後もこれで判断することにする。もちろんお薦めしない。このレベルで131分もあるのも、また信じられないし。
#原作は読んでいないんだけど、映像化されるくらいなので、もしかするとおもしろいのかもしれないよ。
負けるな日本
公開年:2005年
公開国:アメリカ
時 間:103分
監 督:ジョン・メイバリー
出 演:キーラ・ナイトレイ、エイドリアン・ブロディ、クリス・クリストファーソン、ジェニファー・ジェイソン・リー、ケリー・リンチ、ブラッド・レンフロー、ダニエル・クレイグ、スティーヴン・マッキントッシュ、ブレンダン・コイル、マッケンジー・フィリップス、ジェイソン・ルイス、ローラ・マラーノ 他
コピー:闇の先、君がいた
1992年、湾岸戦争で瀕死重傷を負ったジャック。帰国するも、後遺症による記憶障害に悩まされ続ける。ある日、ヒッチハイクの旅に出たジャックは、車の故障で立ち往生している母子に出会う。母親が正気を失うほど酔いつぶれていたため、代わりに車を修理してやり、娘のジャッキーからねだられた自分の軍時代の認識票をプレゼントして、そのまま母子とは別れた。その後、若い男の車に乗せてもらったが、途中で事件に巻き込まれ、そのまま意識を失ってしまう。目を覚ましたジャックは警官殺しの罪で逮捕され、精神病院へと送られてしまうのだった…というストーリー。
何年か前に観たはずなんだけど、完全に内容を失念。キーラ・ナイトレイがあんまりガリガリじゃなくて、とても魅力的。
フラッシュバックのビジュアル表現も好みだし、拘束衣でロッカーに入れられるシーンは、観ている側も拘束されている気分になって、息苦しくなるほど。よく伝わってくる演出。
なんとも不思議極まりない作品で、本当に何がどうなってるんだか、さっぱりわからず、先の展開も読めない。それ以前に、サスペンスなんだかサイコ物なんだがSFなんだか、ジャンル自体が読めない。
で、かなりの期待で終盤を迎えるのだが、SF的な要素をどう片付けるのかと思っていたら、ジャッキーとの愛でなぎ倒した感じ。ちょっと力尽きた感が否めないな。
過去だとはいえ子供と愛し合う神経もいまいちよくわからないし、ジャッキーが事情をあっさり把握しすぎるのも違和感がある。殺人事件のほうは片付けないで、タイムパラドックスで安易に片付けてしまった。その安易さが低い評価に繋がっている。せっかくのダニエルクレイグの怪演も、大した伏線になっておらず生きていない。タイムパラドックスであることを理解して、何かを変えようとしているはずなのに、何故かジャックが何をしたいかがぼんやりしていて、良く見えないからドキドキもしない。
せめて、最後にもう一ひねりあれば。本当に、シナリオの力が弱い。弱い。弱い。ただただ、おしいと思う作品。だから特段お薦めしない。
#こんなんじゃ、この監督も脚本家も次の仕事は、なかなかもらえないと思うよ。
負けるな日本
公開年:2009年
公開国:アメリカ
時 間:115分
監 督:リチャード・ケリー
出 演:キャメロン・ディアス、ジェームズ・マースデン、フランク・ランジェラ、ジェームズ・レブホーン、ホームズ・オズボーン、ジリアン・ジェイコブス、セリア・ウェストン、デボラ・ラッシュ 他
コピー:あなたの人生史上、最高の実あなたなら、押しますか?
ボタンを押せば1億円、ただし見知らぬ誰かが死ぬ。決断の期限は24時間──
ある日の早朝、ヴァージニア州郊外に暮らすルイス家のドアの前に、ひとつの四角い箱が置かれる。箱を開けると、中には赤いボタンが付いた木箱が入っていた。その日の夕方、アーリントン・スチュワードと名乗る男が訪れ、あなたたちが赤いボタンを押せば、見知らぬ誰かが死ぬが現金100万ドルを手にすることができると告げる。決断の期限は24時間。荒唐無稽な話と思いつつも、経済的に追いつめられていた夫妻は、葛藤の末にボタンを押してしまう…というストーリー。
キャメロン・ディアス主演で“運命のボタン”なんてユル目のタイトルなので、軽めのシチュエーションサスペンスか?程度にしか思っておらず、全然期待していなかった。実際、はじめの方はそんな感じで展開していくのだが、次第に、サスペンスなのか、ホラーなのか、犯罪モノなのか、陰謀モノなのか、サイコスリラーなのか、心理サスペンスなのか、SFなのか、この作品自体いったい何なのかわからなくなっていく。いや、わからなくすることに腐心している。そういうところに軸を置いて展開しているのだ。
『ナイト&デイ』の時のトホホなくたびれ方とは違い、本作のキャメロン・ディアスは、その老い具合(二の腕のゆるゆる具合とか、疲れた顔)が、役柄に絶妙にマッチしている。でもそれも、観ている人を混乱させるための材料の一つだった。夫がNASA勤務であることもそう。ハンディキャッパーであることもそう。舞台が1976年であることもそう。
とはいえ、映画である以上どうしてもストーリーは集約されていくので、時間の経過に伴いどこかの方向に倒れていくのが判り興醒めしかける。しかし、そうなってくると今度は、“ビックリ効果音”作戦が始まる。注意報を発令しておく。私、電車の中で観ていたら、猛烈にビクっとしちゃって隣に立っていた女の人にぶつかっちゃったよ。心臓の悪い人は、本当に要注意(背中の筋肉が痛くなるほどビックリしたもの)。
そういう、一体どっちに転がるのか判らない…という演出は残り30分になっても続き、その遊園地のアトラクションばりの努力のおかげて、私はかなり愉しむことができた。
ネタバレなので、一応ふせる(OKな人は[ツヅキ ヲ ヨム] を押して)。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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