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公開年:1968年
公開国:アメリカ
時 間:98分
監 督:山下耕作
出 演:藤純子、高倉健、若山富三郎、待田京介、大木実、山本麟一、若水ヤエ子、疋田圀男、金子信雄、土橋勇、清川虹子、山城新伍、鈴木金哉、遠山金次郎、江上正伍、三島ゆり子、岡田千代、林彰太郎、楠本健二、阿波地大輔、志賀勝、堀正夫、西田良 巽、沼田曜一、前川良三、村居京之輔、島田秀雄、森源太郎、有島淳平、矢奈木邦二郎 他



大分のある矢野組の組長・矢野仙蔵には、一人娘・竜子がいる。幼くして母親は死に、男手一つで育てられているため、やくざ者の娘と後ろ指さされないように、人並み以上の教育を施し躾けて育てた。その甲斐もあって堅気の商家への縁談が決まる。しかし、仙蔵が闇討ちにあって殺されてしまうと、揉め事を恐れたのか結婚話は破談になってしまう。組の者はフグ新を除いてみんな去ってしまい、組をたたまざるを得ない状況に。竜子はフグ新に堅気になるよう命じ、自分は全国津々浦々の賭場を流れる博徒修行に出る。しかし、その本心は、仙蔵の遺体の傍らに残された犯人のものと思しき長財布をたよりに、犯人を探す旅なのであった。それから5年経った明治18年。“緋牡丹のお竜”の名で知られるようになった竜子は、岩国の賭場で胴師のイカサマを見破ると、逆恨みされて命を狙われることに。それを、旅の博徒・片桐に救われる。片桐の人柄に惹かれた竜子は、自分の生い立ちを語るが、例の長財布を見た片桐の顔は神妙となる。その後。片桐が去ると、長財布がスられていることに気付く竜子。もしや片桐が父を殺した男なのでは?と疑う竜子だったが…というストーリー。

昨日の『女囚さそり』同様にアウトローの女性キャラクター物で、且つシリーズ化している作品ということでチョイス。こちらも、高倉健、若山富三郎、清川虹子と脇を固めているのが豪華すぎる。冒頭の藤純子の音痴っぷりには、コケそうになるが、それはご愛嬌。おっさんの年齢でも藤純子(富司純子/寺島純子)といえば、昼下がりのワイドショーで、世間知らずっぷりをふんだんに発揮していた人という印象しかないんじゃないか。今の人なら、寺島しのぶ、尾上菊之助のお母さんという認識か。ここ数年は、『犬神家の一族』とかチョイ役程度で、印象薄いよね。

こういうヤクザ物には、基本的に興味はなかったのだが、シリーズ化されている作品には、それなりの理由があるということを、如実に証明している作品。なんといっても、一番驚きなのは、シナリオにまったく穴が無いこと。鈴木則文という人なんだけど『トラック野郎』の監督・脚本をやってる人だった。去年観た『トラック野郎』のときもシナリオがスゴイって褒めた記憶がある。ちょっと研究するに値する人のような気がするのだが、作品ラインナップをみると、ヤクザ、エロ、暴力ばっかりでちょっと臆してしまう。調べたら、先月お亡くなりになっているじゃないか。惜しい才能だが80歳ということなので致し方ないか。

博徒になる過程や竜子の性格、その行動様式が実にきれいにマッチしていること。高倉健演じる片桐の格好良さと、もしかして犯人か?というミステリアスさの混ざり具合。そして片桐と真犯人の関係性。真犯人と竜子の縁者との様々なエピソードが、話を展開させるだけではなく、キャラクター同士の結束を深める材料になっていること。明治初期という時代背景が、真犯人の行動や性格に十分なリアリティを持たせている点。これらが、すべて最後に集約されて、大爆発する展開。大爆発の後に、二代目就任の口上シーンできれいにクール・ダウンするというセンスの良さ。

ちょっと富士松が本当に不死身すぎるんじゃね(笑)ってこと以外は、本当に穴が無い。是非是非観てほしい、超お薦め作品。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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