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公開年:2009年
公開国:アメリカ、イギリス
時 間:87分
監 督:ウェス・アンダーソン
出 演:ジョージ・クルーニー、メリル・ストリープ、ジェイソン・シュワルツマン、ビル・マーレイ、ウォーリー・ウォロダースキー、エリック・アンダーソン、マイケル・ガンボン、ウィレム・デフォー、オーウェン・ウィルソン、ジャーヴィス・コッカー 他
受 賞:【2009年/第44回全米批評家協会賞】プロダクションデザイン賞(ネルソン・ロウリー)
【2009年/第76回NY批評家協会賞】アニメーション賞
【2009年/第35回LA批評家協会賞】アニメーション賞
コピー:ファンタスティックに、生き残る──。
泥棒だったMr.FOXは、妻の妊娠を機に足を洗い、以後、妻と息子と3人家族で平穏に暮らしてきた。しかし、貧乏な穴ぐら生活のまか人生を終えてよいのかと疑問を感じ始め、家族のために一念発起して丘の上の家を購入を計画する。しかし、丘の近くには、人間が経営する農場が3つもあり、弁護士のバジャーは大反対。それでもMr.FOXは強行して購入する。ところが、農場で飼育されている動物達を見て、彼の野生本能が目覚めてしまい、再び泥棒を開始。そして、大切な家畜を奪われ、怒り狂う農場主たちの反撃が始まり…というストーリー。
製作のペースが遅いウェス・アンダーソンが、2007年の『ダージリン急行』に続き製作した作品。待ちわびてた割りに、忙しくて劇場には行かなかったんだけどね。もちろん新作レンタルで鑑賞。
昨今のCG全盛のご時世、完全ストップモーションアニメにチャレンジした作品。あまりにデキが良過ぎて、逆にCGなんじゃないかと思えてくるくらい。日本でもストップモーションアニメは脈々と作られているけど、残念ながらこの技術レベルの作品は観たことがない。こういうのは日本人は得意そうなんだけど、予算の問題なのか、教育番組の短編レベルしか見かけないし、クレイばっかりだし、この世界では完全に後塵を拝している感じ。
童話原作が存在するということなのだが、いかにもウェス・アンダーソンらしい設定&ストーリー。
はみだしてるけど自分の生き方は変えないオヤジ。コンプレックスのある息子。変わった行動の脇役。
オヤジが責められる展開になるんだけど、俯瞰して眺めると、責めてる方も責められてる方も実は変。キャラ全員の立っている地平が根本的におかしい。
そして、すったもんだありながらも、最後はみんなでまとまって一つの方向に進む。ふわっとした大団円で着地。いつものパターンで、逆に安心。これは、原作の段階からそうなのか、ウェス・アンダーソンが加えた部分なのか(わかりまへん)。
ラスト近くで、狼が登場するのだが、あれは何を表しているのか。解釈が難しい。だけど、ジ~ンとしてしまうの何故か。
狼は孤高のアイコン。Mr.FOXは自分達を野生動物だと常々主張しているのだが、野生の狼と比較すれば、絶対に彼らは野生じゃない(Mr.FOXの尻尾がとれちゃったところなんかも、それを表しているのかも)。
でも彼らは完全に野生にもどるなんてことはしない。人間が存在することも環境の一つだし、都会で“野性”を発揮することを選択する。孤高の野性もあるだろうし、環境に対応するという野性もある。我ら人間は、社会生活の中で野性を失ったのか?いやいや、アーバンビーストとして、野性はいくらでも発揮できるよ。それこそ生きるってことだよねっていう、一つの答えを提示してくれているのかと。
まあ、それは私の答えなわけで、もしウェス・アンダーソンに会えたら、どういうつもりでこれを差し込んだのか是非聞いてみたいわ~。
こうやって、全体的に軽いノリの作品なのに、心にひっかかりを与え、立ち止まって考えさせてくれるのが、ウェス・アンダーソンの魅力。私が彼の作品を愛するのは、それ故だね。ウェス・アンダーソンを観たことがない人へのちょうど良い入門的作品になるかもしれない。
観終わった後にものすごい満足感アリ。いやあ、ファンタスティックだったよ。お薦め。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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