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公開国:アメリカ
時 間:103分
監 督:マイケル・レーマン
出 演: ウィノナ・ライダー、クリスチャン・スレイター、シャナン・ドハティ、リザンナ・フォーク、キム・ウォーカー、ペネロープ・ミルフォード、レネ・エステヴェス 他
受 賞:【1989年/第5回インディペンデント・スピリット賞】新人作品賞(マイケル・レーマン、デニーズ・ディ・ノヴィ)
コピー:バッグの中身は殺人道具--女子高生エリート・グループ「ヘザース」とは…?
ベロニカが通う学校には、“ヘザー”というファーストネームを持つお嬢様だけが集まった“ヘザース”という3人組がいた。なぜかそのヘザースに執拗にいじめられ続けるベロニカは、そんな生活にうんざりしていた。ベロニカには他人の筆跡を真似るという特技があったが、ヘザースはそれを利用して、フットボールチームのリーダー、カートの筆跡で偽のラブレターを書かせ、デブのマーサにその手紙を渡し、反応を愉しむという下品なことをやっていた。転校生のJ.Dは、そんなヘザースの様子を遠くで眺めている。カートと友人ラムは、J.Dの言動が気に喰わず彼に脅しを掛けるが、J.Dはすっと銃を取り出し発砲するのだった。空砲だったために事なきを得たが、ベロニカはそんなJ.Dの破天荒さに関心を持ち、ほどなく二人は結ばれることに。そんな中、ベロニカはヘザースの一人チャンドラーに、大学生のパーティに誘われる。しかし、気分が悪くなったベロニカは嘔吐して退場。そんなベロニカをチャンドラーは罵るのだった。ベロニカのチャンドラーに対する憎くしみの吐露をきいたJ.Dは、殺してしまえばいいと軽く発言。ベロニカは冗談だと思っていたのだが…というストーリー。
ちょいエロ有り、いじめ問題有り、友情有りの、学園グローイングアップムービーみたいなものかと思っていたが、あるポイントを境に急展開。サイコ・サスペンス要素が沸いてくる。これはユニーク。
(以下、少しネタバレ)
確かに他の生徒とは異質な感じはするが、冒頭では、浮ついた他の生徒よりもマトモに見えたJ.D。情緒は不安定かもしれないが、知的なベロニカにはむしろお似合いだと思って観ていたのに、まさかJ.Dはサイコ野郎だとは思いもよらず、ちょっと驚き。
ちょっとおしいのは、コメディチックな部分とサスペンス要素が喧嘩して、全体の勢いを相殺してしまっている点だ。J.Dの自殺に見せかける手口は決して巧みではなく、普通に捜査がなされるなら簡単にバレるレベル。だって、彼らは指紋すら満足に拭き取っていないんだもの。同じクラスの生徒ばかりが次々自殺していくことに、街の人々は不信感を抱くことは無く、それどころか自分の子供の死なのに、むしろその死に様を恥じて、早く葬式もなにもかも終わってしまえばいいというような態度で、一向にベロニカやベJ.Dに捜査の手が近づく気配もない。ホモカップルに偽装するくだりも同様。ちょっとやりすぎて興醒めするレベル。
一方、J.Dの犯行がエスカレートする様子の描かれ方は雑。彼がなんでそういう性格傾向になったかを事細かに説明する必要はないかもしれないが、彼が本物のサイコキラーであることを、もっと恐怖に感じられるような表現にして欲しかった。そして、ベロニカを巧みに巧みに自陣に引き入れ、逃げられないように真綿で首を絞めるように苦しめていく様をもっとうまく描けていれば、最後の対決シーンはもっと盛り上がったに違いない。
とはいえ、このコメディとサスペンスを綺麗に融合させつつ、話を盛り上げていくのは、よほどのシュールさと、殺人をアバンギャルドに描ける画力を兼ね備えた監督じゃないと難しいのかもしれない。この監督、後に『ハドソン・ホーク』の監督をやっていて、決して力が無いわけじゃない。
とてもおもしろいプロットの作品なので、有名どころの監督がブラッシュアップしてリメイクすると面白いかもしれないな。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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